カーティスの場合 別視点2
お気に入り登録ありがとうございます
迫力のない戦闘シーンがあります
嬉しそうに笑顔を輝かせ、人のいないほうへ走っていく彼女を俺は眺めていた
鍛練所の武器庫近くには普段から人がいないためそこに決めたようだ
一呼吸
足を肩幅に開き、腰を落とし、両手を握りこみ、構えた
一呼吸
腰を落としたまま、右手を突き出し
一呼吸
手を元に位置に戻すと、今度は右足を顔の位置に振り上げ、踵から直角に落とす
一呼吸
元の位置に戻ると、左の手の指だけを握りこみそのまま突き出す、そして右手で何かをつかむそぶりを見せクルリと回転、右の肘を地面に打ちつける
一呼吸
その後も彼女の流れるような動きは続いた
何か武術の心得があるのだろう
それは確信だった
これほど、優雅に、繊細で、それでいて大胆な動きはついぞ見たことが無かったが、最後の動きは少し動揺を誘った
どの動きも人間の急所を抉るものだったが、最後の動きは・・・人間の生を絶つような
なんとも形容しがたい動き
他のやつらも、彼女の動きに驚いているようだった
背筋に冷たいものが落ちる
彼女は一体何者なのだろうか
そのとき新人達の実戦形式の鍛練が始まった
俺はとっさに、これなら彼女の実力を測れるかもしれない
そう思って、彼女に声をかけた
「アスカ殿は何か武術をたしなんでおられるようですね」
「まぁ、家が道場をやっているので、多少は使える程度ですよ」
なるほど、代々騎士の家系ということなのか
それで、この動き
「ちょうど、新人が組み手の練習をするところなのですが、一戦どうでしょう?感覚を研ぎ澄ますのにも役にはたつでしょうから」
このときの俺はただ、すこしばかり武術をかじった少女という認識だった
少しでも武術の心得があるのなら、護衛はやりやすいだろう、が、逆に実力も無いのに前に出てこられても邪魔になるだけだ
「あまり、ご期待に添ないと思いますが。それでもよろしければ、お願いします」
へらへらと笑みを浮かべたまま、闘技場へと上がっていった
相手は新人の中でも上位クラスのジョゼ・ミルダだった
剣の使い手ではあるが、実践で必ずしも剣を使える状況であるとは限らない
そのため、騎士団では必ず素手の鍛練がかかせないのだ
「よろしくお願いします」
その一言で、彼女の纏う空気が変わった
へらへらとした笑みは潜み、ただ、そこには空気が存在しているだけのような
そこにただ立っているだけのはずなのに、気配が消えている
通りすがりにこの姿を見ても、誰も彼女に気がつかないのではないだろうか
その異常性にジョゼの気がついたのだろう
基本の構えを取り、隙をうかがっていた
いや、隙だらけのようにみえるのだが、本能が行くなと止める
「はじめ!!!!」
合図と同時に右の拳を打ち出す
ただの少女ならそれで終わりだっただろう
だが、彼女はそれを左にいなして重心ののっている右足を払った
どすんっ
それだけで勝負がついてしまっていた
ジョゼにはあまりの速さに何が起こったのかわかっていないようだ
「しょ、勝負あり・・・」
俺はもちろんのこと、周りで見ていた他のやつらもあっけに取られていた
「あれ。俺負けた?」
「そうだね。構えはいいけど下半身ががら空きだったから狙わせてもらったよ」
「下半身?」
「うん。目先のことにばかり気を取られていたら、戦場では命が無いよ。もう少し重心を低くして、視線は狙ったところを見ないほうがいいね」
「あ、ありがとう・・・」
ジョゼはなにやら思うことでもあったのかそのまま闘技場を後にした
「強いのですね」
新人とはいえ騎士団に属する男をあっけなく倒したのだ
俺は、知りたいと思った
この少女の強さを、どれほどの強さなのか自分自身で確かめたかった
「はぁ、たまたまです。人も集まってきましたし、そろそろ・・・」
「私と一戦お願いできませんか?もちろん手加減など無用です。先ほどのあなたからはほとんど実力を出しているようには見えませんでしたので、鍛練にはならなかったのでは?」
そういうと、少し考えるそぶりを見せ
「そうですね。では、一戦だけ。カーティスさんも手加減は無用ですよ。勝てそうに無いときは尻尾巻いて逃げちゃいますので」
またへらりと、笑顔を浮かべて俺を握手を交わした
おもしろい少女だ
戦闘シーン、うまく書けないですね
わかりやすく、簡潔に書きたいんですが、伝わったでしょうか・・・




