鍛練・・・できず
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鍛錬といえば、まずはストレッチからだよね
部屋の中で裸足になって、おいっちにおいっちにと一人でもくもくと頑張ったよ
裸足のほうが足の裏の感覚が研ぎ澄まされるんだけど、こんなふかふかの絨毯の上じゃあまり意味が無いようなきがしてきた
よし、外に出よう
まだこんな時間だし、人はいないはず
意を決して、中庭っぽい所を目指してたんだけど、風に乗って汗のにおいと、金属音がして
そっちにいってみることにした
ついたところは、騎士団の鍛錬所みたいだ
15名前後のいかつい男の人たちが、剣を交えてたり、組み手だったり
一人で黙々と剣を振るっている人もいる
私がひょっこり顔を出したものだから、こっちに気がついた人がぎょっとして固まっちゃった
「あ、ごめんなさい。ちょっと早く起きたものだから、散歩してたんです」
黒髪に黒目だからね、嫌な顔されたら回れ右すればいいや、って軽き気持ちで顔をだしたんだけど
とくにそんなこともなく、どうぞ見学なさってくださいって言われた
一応客人扱いになってるからかな、顔に出さないなんてさすが騎士だね
せっかくなので、ちょっと見学させてもらった(もちろん隅っこでストレッチしながらだけど)
カーティスさんもいて、彼は一人でもくもくと剣を振るっていた
剣捌きがすごく綺麗でちょっと見惚れちゃった
舞でも舞っているみたいで、優雅なのに全然隙がなくて
私がじっと見つめていたのに気がついたらしく、カーティスさんから軽く会釈された
しばらく見学させてもらったんだけど、さすがにこんなところで鍛錬するわけにはいかないので
鍛錬所を出て、人気の無いほうへ歩いていった
どがっ
ばきっ
複数の気配と物騒な音がして、こっそりと物陰から音のしたほうを伺ってみた
「おらおら。さっきまでの威勢はどうしたんだ?」
「きったねぇなぁ。俺の靴に血がついただろ?綺麗にしろよ」
「ぎゃははは。さっさとくたばれよ」
3人の男が1人を囲んでいるらしく、足元には倒れた男が見えた
話している間も、男達は執拗に倒れている男に暴力を振るっているようだ
リンチってやつなのかな?
それとも、何かに失敗しての制裁なのか
あまり口を出すこともよくないかなって思って、その場を後にしようと思ったんだけど
「貧乏人が俺達と同じ騎士を名乗ること自体おこがましいんだよ!!」
この一言で制裁ではなくリンチだと確信した
近くにあった砂を握り締め、3人の男達に投げつけてやった
「うわ!なんだこれは」
「うげ、目が」
「いてぇ」
3人とも目に入ったようだ
今のうちに倒れている人が逃げてくれればいいんだけど、さっきから動きが無い
これは、ちょっとまずいんじゃないかな
すばやく男達の懐に入り、鉄拳を繰り出す
正確に、そして迅速に
男の一人が拳を突き出してきたけど、いなして顎に一発位置込んだよ
それぞれ一撃で急所を捉え、ダウンさせた
目に砂が入ったままだったから、私のことは見えてないはずだから、これくらいはいいよね
あんまり、目立つのは好きじゃないし
戦えるなんて思われて、戦力にされてもいやだしね
急いで倒れていた男の脈を取ったけど、脈はしっかりしていたので、鍛練所まで運ぶことにしたよ
鍛練しているところを見られたくない主人公なのです




