三人の男
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金髪に紫色の目をした男はそれまで彼女の席だった椅子を見つめ、
「国内でも指折りの使い手であるカーティス・モーガンに宰相閣下の秘蔵っ子サイラス・メルダリコッテ、豪華な面子だね」
軽薄そうな笑顔、一般の女性にとっては蕩けるような笑みを浮かべながら辺りを見回した
「まぁそれだけこの旅の重要性が窺えるんだけどさ、君達も例の件やるならうまくやりなよ?
あんな態度じゃ女心なんてつかめないよ?」
「わかっている。命令は承っている」
「私はあくまでもこの旅の指針、記録係の役割です」
「へぇ?記録係ねぇ、ただの監視だろ??俺たちの、そしてあの子の」
沈黙は肯定、サイラスの受けた命は他の男と少し違った
こと細かく、逐一状況を報告すること
彼はそれが出来る精霊を従えていたため、今回の旅に同行することになっていた
「シヴァ、お前の噂はかねがね聞き及んでいる。が、俺はお前が好きになれない」
「ははは、そりゃどうも。堅物のカーティス副騎士団長殿には刺激が強すぎる話かな?」
男は残念がるように肩を落とすジェスチャーを、騎士は眉をひそめた
「今回は上からじきじきに選出された。まぁ、あの黒髪に黒目なんて化け物じみた女だれも相手にしたくないんだろうけど、顔立ちは綺麗だし許容範囲かな」
「・・・」
「・・・」
あけすけのない言い様に男達は二の句を告げなかったが、否定する言葉ももっていなかった
「なんだよ?ほんとのことだろ??あんたらもあの子の心を落とすのが役目、でなきゃ顔のいい連中がこんなとこに集められてるわきゃないからね」
「口を慎め。俺は護衛の任で「護衛もかねての選出だろ?どう言い訳したところで俺達は同じ穴の狢ってことだよ」」
男達にもわかっていることだった
「あんな小さな子が本当に世界の命運を握る子なのだろうか・・・」
「さぁね?俺はどちらでもいいけどね。今回の件は俺達にとってもプラスになる面が多い」
ポツリともらしたのは、眼鏡をかけた男
答えたのは金髪の男
赤い髪の男は沈黙を守った
この先この三人の男に加え、あの小柄で華奢な女の子を加えた四人での旅になる
それぞれの思いを胸に夜は更けていった
後何話かでこの1章が終わりますー
2章は旅編予定です




