閑話 明日香の過去3
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それから一ヶ月がたったある日
俺は街中で大きな荷物を抱えて歩く彼女を見かけた
どうやらあの男は一緒じゃないらしいが
その荷物どう考えても一人で持つ量じゃないだろ
脇に10kgの米袋を挟み、両手にはめい一杯食材と思わしきものが詰め込まれた買い物袋が両手に4袋
袋から大根が4つ顔を覗かせているし、ごぼうや葱だって詰め込まれている
うすい白のビニールだったため中が見えているが肉と思わしきものだって大量だ
大家族なんだな
それしか思いつかない
10人以上家族かもしれない
そう思うほどその大量の食材は多かった
「おっとっと・・」
彼女がよろけながら街を歩く
これはチャンスかもしれない
偶然にも何度も彼女には会っているのだ(一方的に見てるだけとかいうなよ)
そろそろ名前くらい聞いてもいいんじゃないか?
意を決して、俺は彼女に話しかけた
「おい、そんな大量の荷物もって街中をよろけながら歩くなんて迷惑だ」
やってしまった
もっと優しく話しかけるつもりだったんだ
そう、これは緊張だ
柄にもなく緊張してしまったんだ
だが、そんな心の中で言い訳したところで彼女は気がつくこともなく
「はぁ・・・。すみません、気をつけて歩きますね。ご親切にどうも」
きょとんとした表情で俺を見上げ
ペコリとお辞儀をしてその場を後にしようとした
「ちょとまてよ!!」
焦った俺はつい引き止めようと彼女の腕を乱暴につかんでしまった
しまった!!!
彼女はつかんだ俺の手首を反対の手で握ると、すばやく足を払ったらしい
地面が下に見えた
イテェ!!
そりゃそうだ、投げられて地面に激突したんだからな
「あ、すみません。つい・・」
彼女は申し訳なさそうに眉を下げ俺を見下ろしていた
「・・・がほっ、ゲホゲホッ・・。」
「えっと、あの、救急車呼びます?」
叩きつけられた衝撃で呼吸が困難になっていた俺は彼女の問いに答えることは出来なかった
彼女はしばらく俺のそばでおろおろしていたが、
「あの・・・ほんとにすみませんでした!!!ごめんなさい!!!!」
そういい残してダッシュで何処かへ走っていってしまった
今度は話しかけるときは触れないようにしよう
俺は心に誓った
荷物を持ったままの行動です
明日香にとってそれくらいの荷物軽いものなんです




