そんな気遣いいりません
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「紅茶はカヌーの茶葉とディラの茶葉がございますが、どちらがよろしいですかな?」
いや、カヌーとかディラとか言われてもわかりません
「カヌーでお願いします」
にっこり笑って、えぇ。わかっていますどうせ私は聞く勇気もないへたれです
カヌーって名前のほうが元の世界に通じるものがあって親近感があるとかいう理由で選んだなんていえません。完全なしったかです
「そうでしたか、私もカヌーをよく飲むんですよ」
リエルさんが飲むってことは外れてはないんだな
よかった・・・ゲテモノとかじゃなくて
たとえ、牢から出してくれても、この国の人は信用できなからね
疑っていれば、裏切られてもつらくない
命も守ることにつながる
そう元の世界に帰るには『自分の身は自分で守る』ことが大事なんだ
「そういえば、どうしてこのワゴンリエルさんが運んできてくださったんでしょうか?」
「ここによる用もありましたので、あくまでついでです」
あぁ、優しい嘘だな
わかってしまうよ。私の容姿が恐ろしい化け物だって言われてる事くらいわかってる
みんな怯えながら遠巻きに見てるしね
聞こえるように『化け物』って言われることもある
侍女さんたちにも嫌な目で見られてるしね
へたれは気配には敏感なんですよ
「そうですか。お気遣いいただきありがとうございます」
もろもろのことも含めて御礼を言うよ
この国で親切にしてくれたのは、この人と先生だけだもの
だから、もうここにいちゃいけないって思う
こんなにも偉い人に気を使ってもらって、先生だって言わないけどきっと身分の高い人だとおもう
優しい人に甘えすぎちゃいけない
精霊のとの契約方法さえ聞ければ後はなんとかなるかな
先立つものはないけど、幸いにも私には父親に叩き込まれたサバイバル経験がある
なんとかなるさ
珍しく自分を叱咤できたことだし、折れないうちに先生帰ってこないかなぁ
「・・と、いうわけで我が国としましてはアスカ様にはご滞在いただきたいとおもっております」
あ、聞いてなかった
でも、理由なんか関係ないよね
私は日本に帰りたいんだから滞在なんて不可能だよ
「えと、大変ありがたい申し出なのですが、私は精霊との契約を結び、元の世界に帰りたいんです。そのために旅に出ようとおもっています」
言っちゃったよ!
まだ時期じゃないとはおもったけど、こんなにも優しくしてくれた人を騙すのはやっぱりできなくて
「そうですか・・・わかりました。アスカ様がそうおっしゃるのでしたら、わが国でも前面バックアップさせていただきます」
「え・・・」
すぐに放逐されるかなって思ったんだけど、どうやら違ったみたい
でも前面バックアップだなんて、どうしてだろう
私に投資して国に利益があるから?
まぁ、あるから投資するんだろうけどさ
なんだか嫌な予感がするよ
この三人がアスカ様の旅に同行いたします
といって、三人のイケメンたちが目の前にいる
一人は軟派そうな雰囲気で金髪に紫の目の男、もう一人は筋肉隆々で赤い髪に赤黒い目の大男、最後の一人はインテリ眼鏡ってかんじだね
黒かと思えば光に当たると青いとわかる髪に、翡翠色の目の男の三人
どんな逆ハーレムだよ!!
心の中で盛大に突っ込んだよ
明日香はイケメンを見慣れているのでイケメンを見てもあまりうきうきしない女の子なんです




