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あの教室から、今の私へ  作者: 青井空


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6/10

小さな家の2人の夜

両親が帰ってくるまでの時間、冬はいつも兄とこたつに潜り込み、歌番組を見たり、ノートと鉛筆を使ったちょっとした遊びをして過ごした。

当時はただ楽しくて笑っていたけれど、今思えば、兄はわたしを寂しくさせまいと、必死に明るい空気を作ってくれていたのだと思う。


そんなある夜、兄がふと真剣な顔つきで聞いてきた。


「学校で、お前に意地悪するやつはいないか?」


わたしが「いるよ」と答えると、兄はクラス写真を持ってこさせ、

「どいつだ?」と指差させた。


写真を見つめた兄は少し黙り込んだあと、決意したように言った。


「明日、お兄ちゃんのクラスに呼びに来い。お前のクラスまで行ってやる。」


その言葉に、子どものわたしは胸がぎゅっとなりながらも、どこか救われた気がした。


そして次の日、わたしは兄を呼びに行き、兄は本当に来てくれた。

名前を呼ばれた相手は、ぽかんと目を丸くしていた。

その驚いた顔はいまでもはっきり覚えている。

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