60話 友達との会話のような
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ギーん
服部君の大剣とルサールカの特大ハンマーが衝突した音がした。
「私のハンマーと正面衝突して弾けるだなんて、すごいじゃん君!」
と衝突による反動でノックバックするルサールカが言った。
「ああ、そうだろ..」
とめずらしく少し元気の無い服部くん。
「どうしたの??元気なさそうじゃん!」
といいながら真横に思いっきりハンマーを振りかぶるルサールカ。
「くっ・・・」
と反動により後ろに弾けてた大剣をハンマーの飛んでくるところに無理やり戻した。
ガーン
相変わらずだが大剣とハンマーが衝突することにより弾ける音も響いた。
だが今回は前回と違って服部くんは弾き返すような動作をしてないのでハンマーにより吹き飛ばされていた。
服部くんはその吹き飛ばされる勢いのまま壁に衝突するかと思われた。
しかし、この戦いっている場所は異様なまでに横に長い。
なので吹き飛ばされているにも関わらず服部くんは大剣を持ち直し1回転することにより勢いを殺し、地面でブレーキをかけながら着地した。
「...なんつー、火力だよ..」
と服部くん。
実は服部くん、物理的な火力負けをしているのはほとんど経験がない。
いや、負けているというより拮抗しているというのが正しいか。
でも押され気味なのは実を言うと非常に珍しい現象だ。
服部くんはその非常に大きな剣を武器にこれまで戦ってきた。
そして戦い方のスタンスは特異なことをする訳でもなく真っ向からの超火力主義だ。
最近これまで大剣と一緒に寝るとかいう頭のおかしい行動をしてたおかげか大剣が勝手に動くようになったがそれはあのトーナメントが初めての話だ。
つまりこれまで超火力を唯一で最上の武器として使ってきた服部くんにとって火力で拮抗されるのは自分のいい所を潰されているのと変わらない。
なので勝つ手段がないという状況だ。
いや、拮抗だから勝てないとは言いきれないけども。
だから絶対に勝てる手段を失って困っているから元気がないようだ。
"いやぁ...この感じも久しぶりだな.."
と服部くんは心の中で思った。
ちなみにこの状況は服部くんも思ったように一切なかった訳ではない。
ではいつかといえば服部くんがまだトレーニングをする前の事だ。
曰く、服部くんのお父さんとすごく軽い模擬戦をして負けた時以来だそうだ。
むしろそれ以外で火力に関して負けたことがないのはすごいな。
なんなら、服部くんのお父さんに負けて次の戦いは半年くらいトレーニングを積んでからもう一度服部くんのお父さんと戦った時以来のことだそうだ。
でもうその時にはもう余裕で勝ってたそうだ。
強すぎるだろ。
いや、服部くんのお父さんが弱い可能性もあるか。
だとしてもな気がするが..。
まあ何がともあれこれ以来負けてないそうだ。
まあ確かにこれなら心配もするか。
"どうしたものか..."
と困り果てていたら、
「あ!そんなところにいた!何ぼーっとしているの!」
と挨拶代わりと言わんばかりにハンマーを振り下ろすルサールカ。
"やべ"
と思いつつサイドステップにより避けた。
「気にすることでもないやろ!」
と避けたあと服部くんは大剣を横に振りかぶった。
「よっと」
とその攻撃に対してルサールカは軽々ジャンプをして避けた。
そして、
「おりゃ!」
と避けた後にまた振り下ろし攻撃をしてきた。
服部くんはその攻撃に対してサッと横に避けた後に、
「おらああ!!」
とまた横に振りかぶった。
しかし、ルサールカは地面に振り下ろしたあとハンマーの方向に自分自身を投げたし、そのまま反対側に着地をした。
え、そんなアクロバットなことできるの。
というか地面を叩いてもすぐ切り替えせるのは便利だろうな。
実際、
「あの動きできるの羨ましい...」
と服部くんは思わず声に出るほど羨ましがっていた。
服部くんが振り下ろしをしないのは地面に突き刺さって抜くのに時間がかかると大変という理由だそうだが、そんな服部くんにとっては非常に羨ましく見えるだろうな。
「ん?何が羨ましいの?」
とルサールカ。
「いや、その地面を叩きつけた後にすぐ復帰出来るやつ」
と素直に言う服部くん。
「え!?そう?あれ結構大変なんだよ〜!」
となんか嬉しそうなルサールカ。
「分かる( ´˘`) -ᴗ-) ´˘`) -ᴗ-)分かる」
と深々と2度頷きつつ賛同を見せる服部くん。
「だよねだよね!やっぱりこれ難しいよね!!なんかさぁ、このことメドゥちゃんとかステちゃんとかに言ったけど『そうか』って感じですごい興味無さげでさーー!」
と急に愚痴を聞かされる服部くん。
「パッと見じゃそんなに難しそうに見えないからな..」
と表面上は冷静そうに装っていたが、
"急に何が起きたんや...?"
と心の中では激焦りだ。
可哀想。
「そうそう!それ『サマエル様』も言ってた!確かにそうかもしれないけど〜、なんか、もっと褒めて欲しいじゃん!」
と相変わらず駄々を捏ねるルサールカ。
「ん?『サマエル様』?」
と疑問に思う服部君。
実はサマエルという大臣もいるがそれは別に変なことでもない。
なんならルサールカの言う『メドゥちゃん』や『ステちゃん』も大臣である。
『ステちゃん』に至っては以前三浦さんが戦ってたあの大臣のことだ。
「どしたの?」
なので当然ルサールカも驚いたように聞いた。
言ってしまえばその辺の大臣と変わりはない。
「...いやなんでもない」
逆に言うとサマエル以外の大臣には「ちゃん」付けでいうのに対して、サマエルに限って「様」をつけるのは不思議というものだ。
"ルサールカにとってはほかの大臣は仲のいい友達なのだとして、なんでサマエルだけ「様」なんだ..?"
そう疑問に思うのは当然だろう。
"この会話に合わせてもう少し情報が欲しいな..."
「何何?急に黙って何か考えちゃって」
相手が一人で何か考えていることに不満を感じたのか、ルサールカはそういいながらハンマーで振り下ろしをしてきた。
"あっぶね"
と思いつつ横にさっと避け、
「ごめんごめん。そういえばお前ってほかの大臣とかと仲がいいのか?」
と聞いた。
「ほかぁ?他はね...言うてだよ。ほらあれよ、私たちって使い使われる感じだからさ」
それに対して相変わらず攻撃は入れるが返答をするルサールカ。
「まあ大体悪役の仲間ってそんな感じのイメージがあるよ」
と攻撃はよけつつ反応をする服部君。
"やっぱり仲がいいのは一部だけよな..."
と内心は残念そうだった。
しかし今回はいつもと違って攻撃されてばっかりでは嫌になったのか、ルサールカに向かって横に大きく振った。
「しいて言うならグラちゃんとか?」
とジャンプで攻撃をいなしつつそういうルサールカ。
そして着地をして服部君ののようにハンマーを横に振った。
"おっと、"
と急に自分でおもった仮説に可能性が湧いてきて少しうれしそうな服部君。
そうおもいつつ攻撃をしゃがむことにより避けた。
「『グラちゃん』ってあのもう一人の大臣?」
と一応確認をする服部君。
そのついでに低い姿勢のままなで斬りをした。
でその答えは予想通り、
「そうそう!あってるよ!」
と横に振った勢いを利用しながら回転をし、ジャンプで避けた。
そしてまた振り下ろし攻撃を仕掛けた。
「最初に言った三人と違ってそこまでグランプスとは仲が良くないの?」
と前方向に蛙飛びをして避けつつそう聞く服部君。
そしてついで感覚で振り向きながら横に大剣を振った。
「まあそんな感じかな~。あの人見ての通り近ずきがたい性格じゃ~ん、、」
とハンマーで地面をたたいた勢いを利用して叩いた方向に飛び出し、着地をしてよけつつそう答えた。
「まあ確かにね」
と服部くんは素っ気なく答えた。
"やっぱり少しでも仲がいいながら「ちゃん」付けで言ってるぽいな。だとしたらあのサマエル「様」って何者なんだ...?"
と素っ気なく答えている裏でそう考えていた。
確かに何者なのか。
ちなみにだが大臣達にもボスという存在はいる。
そしてそいつの名を「サタン」であると言うのも知られている。
なのでサタンが様呼ばわりされるのはこれといって不思議なところは無い。
しかし今回様呼ばわりされているのは「サマエル」だ。
サマエルについてだが、彼はただの大臣ということしか知らない。
ただこれは割と普通なことでルサールカについても同じように大臣だということくらいは知られている。
ついでだがら言っておくと他大臣についても誰がいるのか程度は全員分把握している。
ただ知られていることが一様に名前だけということだけだ。
なので本来ならサマエルというやつはルサールカの言い方に合わせるならちゃん付けをするべきだと言える。
確かに全然仲が良くないからちゃん付けをしてないかもしれないと考えられるかもしれない。
しかし、それだとしても『様』呼ばわりは変だ。
なんならそこまで仲の良くないグランプスに対してもちゃん付けをしている辺りサマエルに対しての『様』呼ばわりは変と言わざるを得ないだろう。
"大臣の中にも位があるとかか..?
それも考えられるだろうが...。
「また考え事?聞くだけ聞いて自分だけで考え事とかキモイんだけど!」
といいながら振り下ろし攻撃をしてくるルサールカ。
"...いやこれ以上は仕方がない"
とサッと横に避けつつ割り切る服部くん。
「すまんすまん」
といいながらルサールカの着地するであろう地点に向かって服部くんは横に振りかぶった。
だがルサールカは飛び越えずハンマーの上に立った。
「そう来なくっちゃ」
と楽しそうなルサールカ。
「まあ、第2ラウンドといこうや!」
"勝てるか知らんけど..."
さてここから第2ラウンドの始まりのようだ。
実際服部くんはルサールカに力負けしている。
これ、勝てんのか...?
Bad Killer 60話 友達との会話のような fin.
次回
「君!!」
と急に呼ばれる服部くん。
「えっ、、、どした?」
と急すぎて驚きつつ応答する服部くん。
「...名前、何?」
「名前?」
呼ばれた理由は名前を聞きたかったからだったようだ。
あまりにも想定外だったからか疑問符が抜けない服部くん。
「...」
静かに返しを待つルサールカ。
本当に急にどうした。
「...俺は服部半兵衛。百回生一の脳筋だ!」
10月10日投稿予定
お楽しみに!




