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秘密はなんですか?

蓮華先輩はかっこいい。

いつも冷静だし、私たちのことをまとめてくれるのは先輩だ。

そんな先輩に今日、

・・・嘘をつかれてしまいました。

ドアを開けた先。いたのは青年、『ウルフ』さんだった。

頭には、猫耳?のついたヘッドホンをつけている。

部屋に入った瞬間、機械の熱気をブワッと感じた。

いくつものモニターが青い光を放ち、ブゥゥン、とファンの音が床を震わせている。

一歩踏み出すと、何かが足にふれた。

「・・・コード・・・?」

よく見ると、部屋中にいろんな色のコードが床を這っている。

よくよく見ないと、うっかり転んですごく貴重そうな機材を壊してしまいそう。

・・・気をつけなきゃ。

でも、その貴重な機材、全てに狼のマークがついている。

よくよく見ると、髪の毛で見づらかったが、ヘッドホンにも同じようなマークがある。

「うるる。連れてきたか。」

「うん。」

うるるさんはそのコードを慣れたかのようにひょいひょいと避けながら部屋の中へ歩いていく。

ドローンから聞こえてた声。

どうやら、この人がドローンを動かしていたみたい。

「君が幽霊??なんで人間と関わり合ってんの??」

いなりくんは興味津々だが、蓮華先輩は黙ったまんま部屋のあちこちを見回している。

「俺はウルフ。お前は守護霊、『いなり』だな。そしてそれが天羽蓮華。幽霊警察。そして、佐倉桜。使い。」

全部、知られてる・・・。

「見た感じ、うるる、ウルフ。2人しかいないみたいだな・・・。」

「うん。ここに普段住んでいるのは、あたしとウルフだけ。」

「そんなところになーーんで、俺たちを呼んでくるかなぁ。」

「協力してもらいたい。」

キーボードを叩く音が部屋の中に鳴り響く。

カタカタ、と言う音が一定的に鳴る。

画面の中にある文字の列は、規則を持っているみたいだけど・・・私にはさっぱりわからない。

「早く言え。願う態度じゃないだろ。」

蓮華先輩はウルフさんの方へ行くと、ヘッドホンをずりっと頭から取った。

「あーー勝手に取るなよぉ。」

渋々、ウルフさんは謎に光るゲーミングチェアを180度ぐるっと回してこっちを見た。

やけに大きいブカブカの灰色のパーカーの中に手を引っ込めて、袖をぶらぶらさせた。

「うるるから、願いがあるそうだ。」

そのブラブラ袖をうるるさんの方へ向けて数回瞬きをする。その数秒後にはゲーミングチェアをまた180度回転させ、ヘッドフォンをつけてPCに向かい込んでしまった。

願いって・・・なんだろう。

うるるさんはここへくる前にちょっとだけ自分のことを語ってくれた。

__________________________________________________

「で、なんで銃持ってんの?さっきも言ったが、バレたら逮捕は確実だぞ。」

「それが仕事だからだよ。」

「仕事って?」

いなりくんは興味深そうに聞く。

「殺し屋、だよ。」

空気が一瞬で冷えた。

「・・・は?俺ら、殺し屋についていってるってこと?」

珍しく蓮華先輩の声が震える。

いなりくんは珍しく静か。ジーーっと、そのライフルのカバーをみている。

私は嘘かと思った。

でも、冗談にしては目が笑っていない。

「安心しなよ。あたしは敵じゃない。敵だとしても、ここでどうこうする気はない。」

ケラケラっと笑いながら言うその一言が逆に怖かった。

・・・本当かな?

でも、簡単に自分のことを話してくれる人。

信じてたい、私はそう思った。

初めて会った人・・・それに、『殺し屋』。

信じる方がおかしいかもしれないけれど、私は信じたかった。

いなりくんも蓮華先輩もついていっている。

・・・ここは、警戒だけにしておこう。

___________________________________________________

殺し屋ってことは・・・まさか、人を・・・!

「学園祭の手伝いをしてもらいたい。」

「「・・・。」」

が、学園祭??

私といなりくんは思わず黙り込んだ。

「お前はハッカーか。プライバシーの侵害だな。」

「ったくうるせえよ!天羽!お前はうるるの話を聞いとけ!!」

蓮華先輩はウルフさんの操作するPCに興味津々だった。

そして、しっかりとウルフさんに怒られている。

それから少し沈黙があった。

「・・・なんか言え!!こっちは気まずいんだよ!!」

その沈黙を崩すかのようにうるるさんは言う。

「いや〜なんというか、ちゃちいなーって。」

いなりくんはほおを掻きながらいう。

まぁ・・・確かに、『殺し屋』にしてはちゃちい・・・な〜。

「ちゃちくねえわ!こっちからしたら一大事な話だわ!」

うるるさんはほんの少しだけ顔を赤くする。

蓮華先輩はウルフさんの画面に依然として画面から目を離さない。

私も少し見て見たが、意味不明すぎて頭がおかしくなりそうだった。

意味がなさそうなアルファベットが並んでいくのをただひたすら見るなんて。

それより、うるるさんの願いだ。学園祭って・・・

あの、学校とかでやるお祭り、だよね。

「・・・あいつ、さ。」

うるるさんが視線をコードの巣と化した床に視線を落とす。

「これ失敗しちゃったら大学、辞めるんだってさ。」

うるるさんは一枚のチラシを引き出しから取り出す。

そこには大きく『西青葉大学学園祭!』と書いていた。

あいつって・・・友達のことかなぁ。

「西青葉ねぇ。良いとこ行ってんのに大袈裟なんじゃないの?その友達。」

「良いとこだからってこともあんの。そいつ、貧乏でさ。」

ここ見て、とうるるさんはチラシの一部を指で指す。そこには小さく、

『閉会式で、投票1位だったクラスは20日間、学食無料!』

と書いていた。

「これを友達は本気で狙いに行ってんの。食費が浮くんだとさ。で、もし1位じゃなければもう働きに出る。って。」

「・・・うるるが奢ったら良いんじゃないか?」

「あたしもそうしたいんだけどさぁ。学校内でのお金のあれこれは禁止。バレたら退学。」

西青葉大学は私も、お父さんから何回か聞いたことがある。

スポーツも、勉強もすごくって全国から見てもすごく良い大学らしい。

「・・・まぁ、やってやるだけやってやる。」

いつの間にか、蓮華先輩はPCから目を離していた。

いなりくんも頷く。

「俺も良いと思う。」

何かそっちが仕掛けてきたらこっちだってやってやる。

そう言うことで話はまとまった。

話を聞いていて、うるるさんは本当、『殺し屋大学生』のようだ。

やっぱり、心から信じてあげたいけど・・・ここは様子見、かな?」

「んで、俺からも願いがある。」

ウルフさんはキーボードを弾く手を止めてヘッドホンを外す。

カチ、カチとマウスで数回クリックした後、こっちを振り向いた。

「俺の願いは・・・天羽、ちゃんと聞いとけ。」

なんだろう・・・声が、

響かないはずなのに、響いた気がした。

・・・でも、たまにあるんだよね、こう言う時。

いなりくんもおんなじような時がある。前、心くんを殺した犯人と戦った時もそうだった。

指示が明確に伝わってきた。

これも、幽霊の特徴・・・なのかなぁ、。

ウルフさんは冥界で生まれた・・・人、らしい。

幽霊・・・本当、未知の存在。

「俺たちの『仕事』を少し、見逃してもらいたい。」

「『仕事』って・・・」

「俺は裏の情報を取り扱う。」

「で、あたしは現場担当。実行委員長ね。」

うるるさんは肩をすくめる。

「うるる、マジで殺しちゃうの??人。」

いなりくんは目を丸くする。

「殺しはしない。ただ、弱めるだけ。」

うるるさんは、さっきまでしっかりと握っていた学園祭のチラシをそっと机に置いた。

「殺し屋って言うより、『弱め屋』の方がしっくりくるかも。」

「・・・弱めた後はどうするんだ?」

「あたしは知らない。あたしに依頼してくる『ヤバい奴ら』がそれまた、『ホンモノの殺し屋』に依頼してるんじゃないの?」

うるるさんは近くにあったソファーにボスん、と腰をかける。

そしてライフルをカバーから取り出すと磨き上げ始める。

「あたしらは絶対に人を殺したりなんかしない。」

その声は・・・『大学生』のうるるさんじゃなくって、『殺し屋』としての声に聞こえた。

そんな潰されそうなほどの迫力はない、はずなのに・・・・

圧倒される。

「ちゃちいでもなんとでも言ってくれ。」

ウルフさんはいなりくんを見る。

「君の願いは、俺には叶えられない・・・」

「叶えろとは言っていない。」

ウルフさんはマウスで何かをクリックした。

画面いっぱいに『ダウンロード中・・・21%』

と表示される。

「俺は知らない。いなり、勝手にしてくれ。」

ウルフさんは両手をあげてドアを開けて別の部屋へ行く。

今思ったけれど、この地下室・・・広い。

チラッと見えたドアの先には廊下があった。

「もうすぐ、100%・・・」

先輩がボソリ、と呟く。

画面を見ると98%と表示されていた。

ゴクリ、と唾を飲み込む。

99%、そして100%。

そこに表示されたのは何かの表だ。

1番上に、

『汐見村』

と大きく書かれて、下に小さく何か書いてある。

表に書いているものは西暦しかわからなかった。

なんでかと言うと、いなりくんが消してしまったからだ。

表が出てから数秒、

「っ・・・!」

いなりくんがすごい勢いでマウスを持つ。

そして素早く右上のバツマークをクリックする。

だから、私は何も見れなかったってわけ。

先輩は何か見えたのかもしれないけど・・・。

「狐!何をする・・・。」

「・・・ちょっとね。」

わずかに額にいなりくんは汗をかいている。

私はすっかり寂しくなったモニターに目をやる。

たくさんのファイルが表示されていて、

『依頼』、『警察』、『冥界』

などの名前のファイルは大体わかる。

『payload』、『back door』、『admin』

は一体何がなんだか。

「いなり・・・反応早いな。」

気づくと、さっきのドアが開いてすでにウルフさんは部屋に戻ってきていた。

「協力して、くれるんだよね?ウルフ・・・」

「そのつもりだ。いなり。」

ニイっとウルフさんは笑う。

なんだか悪い、そして怖い。

「よろしくね!ウルフ!」

いなりくんもウルフさんと同じくらい怖い笑みを浮かべる。

うるるさんはライフルから一瞬顔を上げると、またすぐにライフルに視線を戻す。

__________________________________________________

帰り道。

いなりくんは

『俺、急ぐことができたから。』

と言ってすごい勢いで戻ってしまった。

その途中、先輩は衝撃のことを私に教えてくれた。

「佐倉さん。」

「なんですか?」

「あの表、内容見えた?」

「私にはさっぱり・・・先輩は?」

「見えた。」

「なんですか?」

「明治時代、汐見村の・・・没者リストだ。」

「没者って・・・亡くなった人の?」

「ああ。名前と死んだ日、年が書いてあった。」

「それが、何か示すんですか??」

「いや、俺にはわからない。」

先輩の様子は普通に見えた。でも、すぐにわかった。

・・・・先輩、どこかで嘘をついた。

毎日投稿、6日目!

今日は出掛けていて投稿が遅くなってしまいました・・・。

明日で毎日投稿一週間です!!

ここまで続けられたこと感謝しております!!

ここまで読んでくれてありがとうございます!

面白い、と思ったら評価お願いします!

明日もまた、投稿します!

近々、一話二話あたりをリメイク?するつもりです!

これからもよろしくお願いします!

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