殺し屋に興味を持たれた場合どうしたら良いのでしょうか!?
その人は、『ライフル』を持っていました・・・。
「〜お茶碗かいたのだあれ、」
「あ!また蓮華負けじゃーん!よっ最弱王!」
「黙れ狐。こんなもの運だ。運より力だ。」
「運も力のうちだもーん。」
日曜日、太陽も上がってきた頃。私は椿とシュークリームをどっちが食べるかケンカした。
今思うと、すごくしょうもない。
椿はケンカが強いから私が負けちゃった。
気晴らしに散歩でもしよう、と家を出たところで散歩ができそうないい静かな場所が見つからず、結局稲荷神社へ来た。すると、先輩といなりくんがすでに先にいたのだ。
暇だし、ずいずいずっころばしでもしよう!
と言ったのはいなりくんだ。特にすることもなかったのでしていたら、なんと蓮華先輩がずっと負けてる!私といなりくんよりも。
先輩はすごく運が悪いみたい・・・。
蓮華先輩は眩しくなってきた太陽に目を細める。
「いい天気だな。」
7月に入り、夏本番っていう感じがしてきた。制服も半袖に移り変わったことを先輩と話していた。
「ねぇ〜〜俺にもわかる話してよ〜〜。」
「いなりくん、毎日教室に来るから色々と見てるでしょ!」
「ちぇ。」
すると、稲荷神社のもん。狛犬と狛犬の間から足音がしてきた。
「誰か来たのかなー?」
「蓮華!適当に取っ払っちゃって!」
「なんで俺!?」
先輩は急な振りに驚きつつも、立ち上がる。
「あの、何かお困りですか?」
私といなりくんは本殿の横からチラッと見る。
そこにいたのはツインテール。ぱっつん、姫カット。可愛らしい女の子だ。
20歳・・・くらいかな?
「だれ!?あれ。」
「私に聞かないで!!」
蓮華先輩の尋ね方はすごくすごい。the・イケメンだ。
「お兄さん・・・イケメンですね?」
その子は可愛らしい声で、先輩を見上げる。
うっかわいすぎる・・・。
こんな子だったら蓮華先輩も堕ちちゃうよ!?
しかし、蓮華先輩は私の予想に反する行為をする。
「狐、出番だ。」
即座に先輩の服が制服から、幽霊警察の制服へと変わる。
「えっどういう意味!?」
「くっそ、気づかなかった!!蓮華!」
いなりくんは剣を構える。
「ふーん。思った通り幽霊警察だったのね。逮捕は勘弁。」
さっきのあまーい、甘い声よりちょっと低い声が出てくる。
その女の子は髪をかきあげて、背中に背負っていた鞄から何かを出す。
「あ、おもちゃじゃないからね。本物!」
その女の子はなんと、ライフルを持っていた。
「知っている。そのくらいはわかる。」
「本殿の裏、誰かいるでしょ?来ていいよ。」
・・・バレてる!!もしもバトルになったら隠れて援護するつもりだったのに!
私はおずおずと出てくる。
「三人、だけね。」
「ああ。来るなら来い。」
蓮華先輩は帽子を深く被る。
しかし、その子はライフルを地面へと置いた。
「違う違う、あたしは戦おうと思ってはいないワケ。」
その子はさっさとライフルをカバーへと直す。
「君・・・幽霊じゃないね?」
「え!?でも、いなりくんと話せてる・・・」
「人間でも、幽霊と干渉できる道具があるの!」
いなりくんはそう言う。その子は完全にライフルをしまったが、いなりくんは警戒を解かない。
「ええ。あたしはれっきとした人間!」
「そろそろ名前を教えてくれるかな?警察でも、幽霊警察でも見つかったら逮捕だぞ。」
先輩はやれやれ、と肩をすくめる。
「あたしはうるる!」
「うるるだな。よし、逮捕・・・」
蓮華先輩はそう言うと手錠を取り出す。
「ちょ、待って待って!あたしまだなんも悪いことなんて・・・」
「「してるだろ」」
蓮華先輩といなりくんの声が重なった。
「うっ・・・ライフルは見逃してくれないか・・・?あたしはあんたらチビどもに危害を加えさせる気はないし。」
「『チビ』っていうな!」
私たちの中でも一際背の低いいなりくんが反論する。
「『侮辱罪』に当たる。まず、銃刀法違反を見逃したとしてもおそっちで逮捕だ。うるる。」
「待って!背の低さとかではなく年齢!年齢だから!」
「ふぅん、それじゃ俺は何歳?」
いなりくんは自分を指差して言う。いなりくんは基本、私たちに自分のことを語らない。
年齢なんてもってのほかだ。
「それは・・・。」
すると、その子の背後からドローンがブゥゥン、と風を割く音を立てながら浮かんできた。驚くことに、そのドローンはしゃべった。
「おい!うるるは下がっとけ!俺の言う通りでいい!」
「おっと。じゃあ、あたしについてきてくれる?」
うるるさんは、そのしゃべったドローンを手にもつ。
「・・・もしかしたら、後ろにいる俺らに一発食らわされるかもだよ?」
「大丈夫。当たんないから。」
後ろにいる敵の攻撃を避ける。そんなことはできないはずなのに、なぜかこの人だとできる気がした。
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「ここ。」
案内されてついた先は住宅街の奥の奥。すごく古い民家だった。
「銃刀法違反・侮辱・公務執行妨害・不法侵入、どこまで続ければいいんだ。」
「待て待て!建てたもの!」
「いや、結構古いでしょ・・・。壁も傷だらけだし・・・。」
私はそう思う。
「いや、ちゃーんと、建てたんだ。」
「昔からあったよ?この家。」
「あたしは『家』を建てたとはまだ言っていない。」
いなりくんの言葉に、うるるさんはそう言うとチャイムを14回鳴らした。
ガチャリ。
鍵が開く音がした。
「さぁ。入っていいよ?」
うるるさんは私たちを家の中へ招き入れた。
・・・・でも。
畳は激しく傷んでいる。
床は歩く度ギシギシとなり、まるでお化け屋敷だ。
昔は仏壇があったであろう棚が置いてあって、お風呂場はなんと五右衛門風呂だ。
「ふっる・・・。で、なんでわざわざ俺たちを招いたわけ?」
「ボロボロだな・・・。」
「いやいや、ここじゃないんですよ!」
「うるるさん、そういえば何か『建てた』って・・・。」
「こーこ!」
うるるさんは五右衛門風呂の蓋を開けた。蓋を開けるとそこには、石の床があるはず・・・だった。
「地下室、か。」
「そそ!あたしらはここを『建てた』ワケ!」
うるるさんはドヤ!と胸を張る。
「だったら、不法侵入は不法侵入だな。」
「ちゃんと知り合いの家です〜〜。」
うるるさんはほっぺをプクッと膨らませる。
たくさん罪を犯しているとはいえ、かわいすぎる。。。
私は五右衛門風呂に目をやる。
そこには、黒い空間の中に螺旋階段が続いていた。
「・・・幽霊がいるのか?」
「うん。あたしの相棒!」
「それはライフルだろ。」
「うるさいっちゃんと大学にも友達いるから!!」
どうやら、ここには幽霊・・・冥界生まれの人がいるらしい。
冥界で生まれた幽霊を見るのは初めてかもしれない・・・。
「ここ!」
螺旋階段の終わりに扉があった。
ガチャリ。
特に何もしていないのに、鍵が開く。
「ロックが甘いんじゃないの??開いちゃったじゃん。」
「本当チビどもはうるさいわね・・・。今一瞬で数十個のロックが解除されたの!設備はちゃんとしてるから!!」
いなりくんの言う通り、一瞬簡単な鍵しかなかったと思った。
でもまさか数十個だなんて・・・。
よく見る九桁の数字?を打つのもしなかったし、カードキーや鍵があった訳じゃない。
うう、顔認証以外思いつかないよ・・・。
そして、うるるさんはその扉を開けた。こっち側から見ただけでは全くわからなかったけれど、扉は相当分厚かった。
「あたしらのアジトへようこそ!」
「『アジト』ではなく『違法住居』の間違いだな。」
「だからさっき親戚のって言ったじゃん!」
うるるさんの言葉を半無視して蓮華先輩といなりくんは入る。
「・・・いいんですか?」
「いいんだよ。あたしはウルフに従うのみ」
うるるさんはしっかりと前を向く。
「ようこそ。俺らのアジトへ。」
ドアの向こうから、いなりくんでも、蓮華先輩でもない、『ウルフ』という人の声が聞こえてきた。
そのドアの向こうからは、ブルーライトが溢れ出していた・・・。
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