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オウタってなんですか!?

しかも、どんどん部屋の壁が迫ってきてる!?

このままじゃ私、潰れる・・・!慌てて缶を開けてお稲荷さんを食べようとするが、缶を落としてしまった。拾おうとしたところで気付いた。床から音楽が流れている。

これは・・・シャボン玉、かな。きっとこれはいなりくんの言っていた、『オウタ』だ。シャボン玉は怖い噂話があった。だからなのか、すごく怖い曲調になってる!!

もっと耳を床につけて聞きたかったけれどそんなことしてる暇ない!!

「やっぱり思いつかない・・。」

今は国語の授業中。でも、私は単なるメモ帳に心くんの心臓が見つからなかった場所を書いていた。

この村にある施設を一通り書いて、探した場所には赤い丸をつけていたけれどすぐに丸だらけになっちゃった。だから今、私は国語はそっちのけで頭を抱えている。

「先生にバレたら怒られる・・・よね?」

小さく呟く。

心くんのことはもちろん助けてあげたいけれど心臓の場所なんか全然思いつかないし・・・。

「一回授業に集中したら??」

「だから、授業中には来ないでって言ったじゃん・・・。」

教室に現れたのはいなりくん。最近、なんのせいなのかは知らないけれど、学校にきてちょっかいを出すようになってきた。

「私、集中したら?っていなりくんに言われたら余計集中できなくなるんですけど・・・。」

「いいじゃん。それも試練ってことだよ!」

「もう喋らないからね。怪しまれる。」

と、私は何かを言っているいなりくんの声を聞かない・・・無視することにした。

「ねーねー、俺蓮華のとこに遊び行ってくるからね!」

 はいはい、行ってらっしゃい

と私はメモに書き、適当にいなりくんをいなす。

そしていなりくんが2年の教室へ戻った後でハッとした。

蓮華先輩、大丈夫か・・・と。

私と蓮華先輩は何度か顔を合わせているから、あの絵に描いたようなイケメンには慣れてきたけど他の人にとってはただの『イケメン転校生』。いなりくんのせいで何か問題起こさないように気をつけてほしいな・・・。


放課後。私と先輩といなりくんは神社にいつも通り集まっていた。堂々と座っていると帰ってくる小学生に凝視されるのが嫌だから、本殿の裏で。

「心くんは?」

「自分でもこの辺歩いてみるらしい。」

・・・蓮華先輩はいつも通りだけど、いなりくんの様子がおかしい。茂みの間でうずくまっている。

まさか、影にでもやられた!?

「おい、狐何をメソメソしている。ちょっかいをかけてきたのはそっちだろ。」

心配は無用だった。

「蓮華の意地悪・・・。鬼!悪魔!人でなし!」

「俺は悪魔でも鬼でも無い。ただの幽霊警察の一派だ。」

話を聞くと、あの後いなりくんは蓮華先輩の元へ行ってちょっかいをかけた。

でもやっぱり蓮華先輩の方が一枚上手でしてやられたらしい。

「あれ、姉ちゃん。何やってんの。」

くっこの声は・・・

椿つばき!!なんで・・・。」

「今日五時間授業って言ったじゃん・・・。」

弟、椿小学4年生だ。ちょっと生意気なんだけどなぜバレた・・・。

「姉ちゃんそれ誰?彼氏?」

!?椿はデリカシーというものを知らないのか??

「違いますよーだ。速く帰って小4はテレビでも見ときなさい。ねっ先輩!」

「あ・・ああ、。」

「は〜〜い。あ、姉ちゃん帰って来ないんだったらプリンもらうね〜〜。」

「え無理〜〜」

私はシッシと椿を追い払う。

「全く、彼氏だなんてねぇ。ね、先輩!失礼ですよね・・・!」

そう言ってから蓮華先輩の顔を見る。そして私は驚いた。

「先輩・・・、なんで顔赤いんですか・・・?」

「あ、赤くなんてありません。」

絶対嘘だ!この人嘘つきだ!耳まで赤い!なんだこいつ!!

「蓮華ぁ、嘘つくなよ〜〜。いい雰囲気じゃないですかお二人さん!!」

いなりくんは「ひゅーひゅー、」と私たちを囃し立ててくる。椿にいなりくんは見えていないからな・・・。

「狐は黙ってろ。」

「あれぇ??蓮華あ、顔赤いよ??」

「ああそうだ。お前に対する怒りでな!!」

あああ、また喧嘩始まっちゃうよ・・・。

「まぁまぁ、」

私は今日知った。蓮華先輩は実際の年齢の何倍も精神年齢が若いことに。




私はとにかく困っていた。昨日、椿には変なことを言われるわ、心臓の手がかりはないわ、で。

「心くん、どうしたらいいかなあ・・・。」

「本当に桜さんたちには感謝してます!けれど・・・やっぱり難しいですよね・・・。」

そういうと、心くんはしょんぼりとしてしまう。

心くんと出会ってから、使いの仕事はほとんどなくて心臓探ししかしてなかったな・・・。

「いいのいいの、ちゃんと成仏できないと心くんも気持ち悪いでしょ??」

「うん・・・。」

「そういえば心くんってさ、なんでここに記憶っぽいのがあったんだろう・・・」

「さぁ・・・。ここって、似たような場所ありますか・・・?」

あるか、って言われたも・・・。

「学校ならまだあるよ!」

そう、小学校ならある。さすが田舎、高校はないけどね・・・。

___________________________________________________

「ここは?」

「小学校!心くん、中学校にきて『似てるな、』て感じたなら学校繋がりかな・・・?とか思ってね。」

「にて、ますね・・・。中学校に。」

「うん。」

「ここ、かな・・・」

心くんはやっぱり不安そう。でもこの村で中学校と似ているところといえばここしかない。

「ふーん、2人で来てどういうつもり??何かあったらどうすんの?」

「・・・。蓮華先輩」

「そうだよ!この場所はきっと、危険だよ??」

「いなりくん・・・。」

これは、怒られているのか?蓮華先輩の槍のような冷たい視線が私に突き刺さる。

「危険って・・・?」

「この場所には邪気が溢れている。影の素、みたいなものだね。」

「ああ。」

珍しく蓮華先輩といなりくんが仲がいい。

「なんか、仲がいいですね!よかったです!」

「いやそういう話じゃなくってさ・・・。なんで桜は俺の許可なしでどっか行っちゃうかなぁ。」

胸がキュッと締め付けられた。今、初めていなりくんに怒られた。

「いや・・・、だってさ心くんが見たことある場所を探そうって思って・・・」

「だからさ、俺の注意なしにどこにも行かないでって。人間が俺らと関わることさえ危ないことなんだよ??」

なんだか、いなりくんはストーカー・・・だな。こんなに束縛しなくってもいいのに・・・。思えば、いつも私いなりくんの言いなりだったな。『いなり』だけに。岩を運べと言われたら箱ぶ。

「狐。しばらく静かにしとけ。佐倉さんに契約解消されるぞ。」

「・・・。わかった。」

いなりくん、なんだろう。過保護っていうのかな・・・・?

「蓮華先輩、いいですって!いなりくんも悪気があったわけじゃないし。」

「だってさ。狐、佐倉さんが優しくてよかったな。」

「まぁ・・・。」

あーあ、また仲が悪くなっちゃった。

「んで、邪気がここに渦巻いているのはなんででしょうかな。」

「蓮華ならわかるでしょ。『オウタ』だよ。」

前にいなりくんに聞いたことがある。確か、黒魔術だっけ・・・

「見た感じ、第二学習棟が1番邪気が濃いかな。」

「じゃあ、誰か調査に・・・。」

「佐倉さん、行ける?」

「桜!お願い!」

「無理。なんかやだ。」

「「こっちが無理!」」

「なんで!?」

いなりくんが言うには、『邪気の中に守護霊や幽霊警察が突っ込んだら邪気と霊力が混じって大爆発⭐️』

らしい。後から気づいたけれど、それは私が1番霊力が弱い(力が弱い)って言うことなのか。不覚!!

「わかった、わかったから!」

「おけい!」

軽いいなりくんの声に背中を後押しされ、私はちょっと嫌だけど、邪気が溢れる第二学習棟へ走っていった。



「狐。お前は佐倉さんに何かあったらどうするつもりなんだ。対策はしている、よな?あれだけ過保護なんだから。」

「もちろんだよ?こまる!」

いなりが呼ぶと、どこからか一つ目の小狐が駆けてきた。

「それはお前の使い魔か??」

「うん!桜は人間だし、人間じゃできなようなことはとにかくこまるにお願いしてる。」

「つまり、佐倉さんには頼めないことをこまるにこき使われているもらっているってことだな。」

「なんだよ、人聞き悪いなぁ。」

しかし、いなりの言葉とは反してこまるは首を大きく縦に振っている。

「で、こまるに何をしてもらうつもりなんだ?狐。」

「こまるには・・・、邪気の中に行って桜を後ろから援護して貰いたいと思います!」

すると、こまるはびっくりしたように体をブルブルと震わせて首を横に振った。しかし、いなりはそんなこまるの全力の抗議を拒否し、残酷に邪気の中に入れていった。

「かわいそうなこまるだな・・・。」

「なんか言ったぁ?蓮華くぅん。」

いなりからの言葉の圧力がすごいが、蓮華は動じることなく答えた。

「何も。俺は結界でも張っておく。」

「それ使っていいの???」

「幽霊警察の権限だ。」

__________________________________________________

「懐かし〜〜!あ、ここ今3年2組が使ってんだ!!」

『邪気』と言うから、裏世界みたいな感じなのと思ったら意外とわかんない!普通の感じ。

ここは学習室、ここは音楽室、ここは教室、ここは図書室。ここは・・・・

「資料室、のはずだよね・・・?」

異変がある。私が小学生だった頃はこの部屋は資料室だったはず。だけれども、今はボールプールと滑り台がある。

「なんでボール・・・?」

異変だ。絶対にこれは怪しい。人間ならざるものの気配しかしない。なんだこれ・・・。

ボールプールに潜ってみると、小さな取っ手を見つけた。

いなりくんに怒られちゃうかな・・・。こんな異変に突っ込んで・・・。

「いい!まあいい!」

私は自分の動揺を押さえつけるためにわざと大きな声を出した。

地下室に降りてみると、一気に空気が変わった。あのボールプールの部屋は完全なる『異変』なのに、裏世界のような気配や、空気感がなかった。だけれども、この部屋は違う。裏世界・・・いや、裏世界よりも重い!苦しい!

でも、ここで終わったらだめ。私は移動のお稲荷さんを持っている。だから、いざとなったら食べればいい。

私は葉っぱの缶を右手に握る。

でも、捜索をしようとしたところで気付いた。この部屋、狭い!!これは何なのかは分からないけど、入った時は無限に広いような気がしたけど入ってみるとすごく狭い。しかも、どんどん部屋の壁が迫ってきてる!?

このままじゃ私、潰れる・・・!慌てて缶を開けてお稲荷さんを食べようとするが、缶を落としてしまった。拾おうとしたところで気付いた。床から音楽が流れている。

これは・・・シャボン玉、かな。きっとこれはいなりくんの言っていた、『オウタ』だ。シャボン玉は怖い噂話があった。だからなのか、すごく怖い曲調になってる!!

もっと耳を床につけて聞きたかったけれどそんなことしてる暇ない!!

どんどん狭くなってくる壁に焦りながら、なんとかお稲荷さんを食べた。あと3秒遅ければ、きっと私は潰れてた!!。すると、意識が飛ばされたかのような感覚がして気づくといなりくんの腕の中だった。

なんだ・・・いなりくんの腕の中か・・・。

・・・腕の中!?

よくよく考えると、私はいなりくんにお姫様抱っこされてる!?この無神経狐に体重を握られたらかなりまずい!!!

「桜!おかえり!お稲荷さん、食べたんだね!」

「あの・・・下ろしてもらえたりしないかな・・・?」

「もちろん!」

「ごめん、佐倉さん。やめろと言ったんだが・・・。」

「あ、全然いいです!床に寝かされている方が嫌ですし!」

「それなら俺が・・・。いや、それならよかった。」

蓮華先輩が最初の方なんて言ったのか分からなかった。でも、まいっか。いなりくんからお姫様抱っこは衝撃だったけれど、まぁ床に放置の方が絶対に嫌だしね。制服汚しちゃうし。。。

「じゃあ佐倉さん、何があったか教えて?」

「こまるもあっちの結界にはじかれちゃったみたいだし。」

いなりくんはこまるの頭を撫でている。

「もしかして、こまるついてきてたの?」

「一応。まぁ、心配だったしね。」

「はいはい、ご心配ありがとうございます!!」

___________________________________________________

「ってことで・・・。『オウタ』ですよね。これは。」

「そうだな。小学校に仕掛けた・・・。佐倉さんを待ってる間に、心がこの場所見たことある、といった。」

「そうなの!?」

「はい・・・。僕が中学校にいたのも、小学校に雰囲気が似ているから、みたいで・・・。」

そっか。これは偶然なのかな・・・。小学校に見覚えがある心くんと、小学校に仕掛けられた黒魔術。

これから先、何が起こるのかな・・・。まだまだ知らないことが多い。世界は本当に広いな・・・。

私は心臓がない男の子から世界が広いことを学びました(?)

でも・・・

学校から出たところで妙に冷たい風が吹いた。

なんで、私って霊力があるんだっけ・・・


毎日投稿、2日目!


シャボン玉の噂話は本当にあるので、時間があれば調べて見てください☺️

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