心臓無いってどういうこと!?
毎日投稿1日目・・・。PV集められるように頑張ります!!
来神祭では怖い思いをした・・・。そして疲れた・・。
私は、数学の授業中左手で頬杖をついて来神祭のことを思い出していた。異変影と、神様『宵』様。そして、転校生のイケメンくんとの出会い。どれをとっても密度が濃すぎる!!
「・・・くらさん、桜さん!」
「は、はい!」
気づくと先生に当てられていた。
「この問題は?」
「え、えーーと・・・」
まずい、話を全然聞いていなかった!!
「サクラ!!」
隣の席から小声で私を呼ぶ声が聞こえる。私を呼んだのは、『水凪 冥』。私の大親友!迷は教科書を読むフリをして、教科書に答えを書いてくれている。
え〜〜〜と、何??落書きがすごいけど・・・。
「192です!」
「はい、正解です。」
先生は私のことを不思議そうな目で見る。そりゃそうだね。左手で頬杖をついて絶対に授業とは関係ないことを考えている目をしている生徒を『授業を聞いていない』と思うなんて。まぁ、迷のおかげでどうにかなった!私は教科書に『ありがと!』と書くと迷に見せた。迷はグッドサインをする。迷は頭がいいから正直いってわからないところを教えてもらうのは助かる。
それからはずっと当てられることもなく、来神祭の記憶を呼び起こしていた。私が次に来神祭のことを考えるのをやめたのは算数の終わりを告げるチャイムだ。次は・・・音楽か。教室は遠いし、音楽教師はすぐ怒るし、ちょっと面倒だな・・・。来神祭のことを考えていたら『無駄なことを考えている』って言われて怒られそうだしな・・・。
そう思いながら教科書とリコーダーを手に取る。
そして音楽室についた時。そこで私はやっと音楽の教科書ではなく家庭科のノートを持ってきていたということに気づいたのだ。
「そーちゃんごめんっ!先生には教科書間違えたっていっといて!」
「桜が珍しいね。数学の授業も迷に教えてもらってたでしょ。」
私は近くにいた男友達にお願いをする。男友達は半笑いで何かを言ってきたがフル無視で一年の塔へ走る!!
「あーーーもうっ怒られたらめんどいっ」
そういいながら、ふと使われていない資料室に目をやる。棚や本はずっと掃除がされていなく、埃をかぶっている。そして色褪せた昔の雰囲気を感じるオレンジ色の机には何かが座っている、と軽くびっくりしたがただの男の子だった。小学生くらいかな。左胸がぽっかりと空いている。
「なーんだ、男の子か。」
そう思い、使われていない教室を何個か横目に走り抜けたところで気がついた。
「男の子!?」
あの資料室は小学生どころか、中学生すら入ることのない部屋だ。先生すら入っていることを見たことがない部屋に、『小学生』!?しかも体に穴空いていなかった!?
「ねぇボク!何してんの!」
「僕のことが見えるの??」
男の子は悲しげな眼差しでこっちを見る。なんだろう、すごく辛い気持ちになってきた。
「そう。お姉ちゃん、あなたのことが見えるの!何してるの??」
「僕、成仏できないんだ。助けてくれない?」
「助けるって・・・。」
「死んだ人はみんな幽霊になるんでしょ??なのに、僕なぜか天国に行けないの。」
「心当たりはある??」
「僕、記憶がないんだけど・・・。殺されたことだけ覚えているの。」
「殺された!?」
「桜さん!!そこで何をしているの!?」
まずい、『殺された』というワードにびっくりしすぎて大きな声を出してしまった。音楽教師が怒り狂っているのは顔を見なくともわかった。この男の子に夢中になっていて、教科書のこと忘れてた!
「す、すみませーーーーん!」
そういうと、私は全力で廊下を駆け抜けた。音楽室に戻ると、それはもうコテンパンに怒られたのだった。
「大丈夫?桜。」
「さっき、『殺された』とか物騒なのが聞こえたんだけど・・。」
「桜〜〜。殺されたとか、お前厨二病界隈なの??」
「桜さん、資料室で何か見ちゃった???」
「桜ちゃん資料室埃まみれだったでしょ!!服にホコリついてるよ!」
と、迷を筆頭に女子には心配され男子には大いに笑われたのだった。
「〜〜〜ってことがあったのよ!!!!」
「へぇ〜〜」
場面は変わって私は今稲荷神社にいた。あの摩訶不思議な出来事をいなりくんに言っていたのだ。
「反応薄くない!?」
「だってあの学校、『出る』って噂だよ・・・。」
「な、何が??」
「幽霊!!」
そういうと、いなりくんは両手をぶらぶらとさせて舌をベーーーっと突き出した。
「そりゃそうでしょうとも。村にいなりっていう守護霊がいるくらいなんだから。」
「でもあっちは地縛霊。影でも守護霊でもなく、こっちに強い恨みを持つゆうれいなんだよ。」
「でしょうともね!!地縛霊くらい知ってますよーーだ。」
「えぇぇ。俺の頃はみんなびっくりしてたの・・・」
いなりくんはそこまで言ったところでハッとした。
『俺の頃』って、いなりくんはやっぱりかつては学校に通っていたんだな。
「今の忘れてくんない・・・?」
「はいはい、ナニイッタケ全然オボエテイナイナ」
「絶対覚えてるじゃん!!」
初めて、いなりくんに皮肉をいうことができた。
そして、ただ事ではないことを証明するためにいなりくんを中学校に連れてきた。
「なんで小学校??」
いなりくんは言った。
「中学校だって!!」
「いや、小学校でしょ。」
いなりくんは絶対に自分が間違っていない、と言い張る。
「ここ見て!ほら!」
私はいなりくんを校門の前に連れて行き、校門の横にある『汐見中学校』と書かれたプレートを指差す。
「本当だ・・・。」
全く、いなりくんは数十年ここにいるのではなかったのか。
「で、どこなの??」
「こっち!」
私はいなりくんの手を引き、例の資料室がある2年生の第二学年棟へいなりくんを案内した。
「あとは、この階段を登るだけ・・・」
「稲荷神社守護霊の朱雀のいなり!逮捕する。」
!?
階段の影から出てきたのはあのイケメンくんだった。しかし、制服ではなく別の服とローブ、そして杖を持っていた。
「た、逮捕って・・・。俺何も悪いことしていないよ!?ね!桜!」
「え・・・?」
「佐倉さん!?どうしてここに・・・。」
そういうと、そのイケメンくんは笑顔で手を差し出してきた。私はその手を握ると、握手をした。顔を見るとやはり、来神祭とは変わらない超スーパー爽やかイケメンだ。そして何より驚くべきなのは私の苗字を知っていたことだ。私の苗字は『佐倉』。名前と苗字が同じなのが恥ずかしくって、周りの人にはあまり言っていない。しかし、なぜこの先輩は知っているのか。
「ど、どういうこと??」
「俺の名前は、天羽蓮華。中学2年生。そして、幽霊警察だ。」
「で、その大いなる幽霊警察様様がこの守護霊の一端でしかない俺になんの様ですか。」
「地域の住民に悪戯を仕掛けたのは覚えていないのか??狐。」
「??だから何って。俺は何も悪いことなんて・・・」
「山田さんの家のコンセントを全部抜いた・佐奈田さんの家の洗濯物を乾かないうちに洗濯カゴに入れた。あとは藤野さんの・・・」
蓮華先輩はその後もいなりくんがしたであろう、しょうもなーーーい悪事の数々を披露した。
「〜〜以上だ。佐倉さん、これを聞いてもこの狐が何もしていないと言える??」
「た、確かに・・・。」
「待って待って!!それだいぶ昔のことだし!というか桜、流されないでよ!!」
「ほう。狐の時間とはゆっくりなものだなぁ。団原さんの件はつい4日前のことだが。」
蓮華先輩はその整った顔で不敵に笑う。
確か、団原さんのとこでした悪事は・・・お稲荷さんを盗んだ、だっけ?もしかして!来神祭で手伝った時に食べたあれ!!団原さんとこのだったんだ・・・・
「いなりくん。」
「待って待って!」
「なーんてな。」
そういうと、蓮華先輩はいなりくんの手にかけようとしていた手錠をいなりくんから離して、ベルトにしまった。
「そんなことで捕まえられやしない。ただの冗談。ジョークだ。」
「それにしては度がすぎるよ!蓮華!」
いなりくんはブーブーと文句を言う。というか、さっきしてきたのって本当にしたことなんだ。。。。意外とやられたら嫌だわ。
「ただただ、俺はこの狐に興味があっただけ。来神祭では随分と危なかったな。狐。」
「異変影を倒したのって、蓮華先輩ですか!?」
これはびっくり!!蓮華先輩、うまく霊力を隠していた。
「ああ。何か裏世界で嫌な気配がしたから、友達にはバレないように杖で倒しておいた。もう1人、使いっぽい気配がすると思ったら佐倉さんだったんだ。」
「はい。蓮華先輩、あの時はありがとうございました。」
「なるほど・・・。幽霊警察は影から守護霊を守るのも一つの役目。異変影を倒す道具を持っていても違和感はない。」
いなりくんは呟く。
「で、蓮華はなんでここにいんの。俺を引っ掛けまでしてさぁ。」
「ここに地縛霊がいる。それを調査するためにここへきた。」
「もしかして!心臓のない」
「そう。」
「俺も桜から聞いてた!!」
「そのためにここまできていたんだな。狐。」
「まぁ、桜が言うからさぁ。」
「そうです!いなりくんったら、ここを小学校と間違って!!」
「?!」
蓮華先輩が目を見開き、いなりくんは顔を下に下げる。
え?何か悪い事、言ったかな。
ちょっと不安になった。だって、確かにさっきいなりくんは『小学校』と言ったんだもん。
「ここが小学校だったって・・・狐。お前もしかして。」
「な あ あ あ あ ん で も あ り ま せ え え え ん」
いなりくんは蓮華先輩の言葉をかき消すかのように大きな声で喋った。
「ねっ人間、知らない方がいいこともあるよ?」
いなりくんはそう言うと、人差し指を蓮華先輩の唇に当てた。
「勘がいい人だねっ蓮華は。」
いなりくんはニコッと笑う。
・・・ちょっと怒ってる?
怒ってるかどうかわからない、複雑な表情をいなりくんはしていた。
「わかった。その件については深掘りはしない。資料室に行こう。」
意外と蓮華先輩はあっさりと諦めた。
そして、資料室を見るとやはり音楽の時に見た男の子がいる。
「ゆ、幽霊警察さんと守護霊さん!?」
「あなた、知ってるの?」
「いや、なんか知らないはずなんだけど・・・。直感的にって感じかな。」
男の子はそう言う。
「何があったか教えてくれないか。」
蓮華先輩はしゃがんで男の子に目線を合わせる。
「実は・・・・。」
「ふぅん、そう言うことね。桜には聞いていたけど、君本当に名前も何も覚えていないんだ!」
「殺された、ということだけが手掛かりか。」
うーーーん。確かに、先輩の言う通り手がかりは『殺された』と言う事だけ。この子が死んでも人間界に残っていると言うことは、いなりくんが言っていた通り、『地縛霊』。殺されたことの執念でこの子はここに残っているんだな・・・。
「名前は・・・どうする??」
「どうするって・・・。『このこ』でいいんじゃないか?」
「俺はどちらでも!でも『この子』だとなんか嫌だしな。」
名前、か・・・。言ってみたはいいけれど、何がいいかな・・・。
「心臓がないから・・・、心くん(しんくん)とか?」
「俺はなんでもいい。」
「まぁ、シンプルでいいんじゃね??」
この男2人衆、反応が薄いな・・・。
でも、とりあえずこの子の名前は『心くん』だね!
「この街には見覚えがあるのか?」
「うん。この場所が1番記憶にあるんだけど・・・。いまいち、なんか違う気もする・・・。」
「微妙な返事だなぁ。もっとなんかドーン!みたいな決定的な感じのヒントとかないの??」
「すみません・・・。」
いなりくんの無茶に心くんは肩身狭そうにする。
「とりあえずさ、村を歩いてみようよ!何かわかるかもしれないし!」
「確かに!街に記憶があるなら、歩いて見るのも悪いことじゃないと思う!蓮華は?」
「かなり無謀だけど・・・・まあいいや。やってみたら?」
「よっしゃやるぞーー!!」
「おーーー!!」
意気込む2人を見て、蓮華はため息をつくのだった。
___________________________________________________
そして私たちは外に出て村の中を歩いてみることにした。このむらは決して大きくはないのに色々と詰め込まれている。山・海・港・学校・住宅街・古びた商店街・・・・・・
確かに、蓮華先輩の言う通りちょっと無謀なチャレンジかも。
「わ!色々新しくなってんねぇ!」
「狐、お前は汐見村を歩いたことがないのか?」
汐見村。私が生まれ育った場所。
「いや、歩いたことはあるけどさぁ。結構昔で・・・。」
「それは何年前だ?」
「なーーいしょっ!」
先輩は小学校のことをやっぱりいなりくんから探り出そうとしているみたいだ。
「本当に見つかるんでしょうか・・・。僕の心臓。」
心くんはぽっかりと空いてしまった左胸の穴に手を突っ込む。
「見つかるんじゃない?きっと。」
「でも・・・。」
「ぐずぐず言ってたら本当に見つかんなくなるぞ心。」
ずっと前を歩いていた先輩が振り返る。
「そうそう!何事も前向きにいかなくちゃ!」
いなりくんも続けていう。
「そう、ですね!がんばります!」
真くんの言葉に、先輩といなりくんは顔を見合わせた。2人とも、仲良くなったの・・・かな?
「狐、生意気なこと言ってんじゃないぞ。お前の悪戯は本当度がすぎている。」
「はぁ??蓮華だって冗談で俺を騙そうとしてきたんじゃん!」
・・・、前言撤回。先輩、ああ見えて意外と子供っぽいんだな。
私は先が長くなるのを覚悟した。
___________________________________________________
「・・・ここは?」
「「警察署!」」
「んなわけあるか。心臓は警察署に落ちてないぞ。」
___________________________________________________
「疲れた・・・」
「・・・なんで山登りだ。」
「心臓あるかもしれないじゃないですか!先輩!」
「いや山にあるならとうの昔に心が気付いてるはずだろ・・・」
「僕、見覚えはありません・・。ここに。」
「「「なら速く言え!!」
___________________________________________________
「・・・本当にお前ら方向音痴だな。なんで時計台を登ることになってんだ。」
「え〜〜、だって俺ずっときてみたかったんだよね!時計台!」
「お前の感想じゃないか!?ちゃんと探せっ!」
___________________________________________________
とまあこんな風に蓮華先輩といなりくんは喧嘩をしまくってて、止める気もちょっと起きないかも・・・。
心くんの心臓、見つかるのかな・・・




