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幸せを呼ぶ、聞こえないもの

Gが死んだ今、残り4人が死んだら終わる、とういう状況に置かれる。


そんな中、いつものじゃれ合いのせいでいなりに異変が・・・!?


そこで呼ばれたのは『幸』せ・・・!?


大波乱の31話!ぜひお読みください!

「後・・・4人。」

いなりくんはやけに落ち着いた声でそうつぶやいた。

Gさんの遺体に気づいてから1時間後。

大広間には誰もいなくなり、各々が屋敷の探索へ向かっている。

その中、私といなりくんと先輩は大広間で顔を見合わせていた。

「早速やってくれたな。殺人鬼。」

先輩の服はいつの間にか、幽霊警察の服装へと変化していた。

「あー!せっかく似合ってたのになんで!」

「邪魔だったんだよ捜査には!」

・・・私からしたら、そのコートの方が動きにくそうに見えるんですけど!

そう思ったけど、声には出さないことにした。

「本当に、Gさんは死んでいないんですよね!」

「それは安心していいと思う。」

と、いなりくん。

「俺たちみたいに、実体がつれてこられてるなら話は別だけど、マネキン達なら意識だけだから。」

「狐の言う通りだな。」

先輩は警察の帽子を深く被る。

帽子についた、ダイヤ型の宝石が窓から漏れ出す光を反射する。

「ねえ蓮華!どうにかしてよ警察でしょ!」

「うるさいな!動機から考え始めるんだよ『普通』は!」

「でも、今回は動機とかはないですね・・・。」

『犯人がいる』と思ってみても、犯人がいないように見えてしまう。

それは、『自分が犯人』とバレないよう、息を潜めているからかもしれない。

でも・・・・なんだろう、この違和感は?

胸の中にぼんやりと違和感が広がっていく。

「犯人って・・・本当にいるんでしょうか?」

「いるんじゃない?」

「・・・わからないな。」

先輩はもっと深く帽子をかぶる。

もう、目が見えなくなってしまった。

「純情の言うことを鵜呑みにするのもアレですし・・・。後、犯人があの中にいない気もするんですよね。」

「『いない気』って?」

いなりくんは立ち上がり、私の隣へ来た。

「『人を殺す』って思っている人はみんな、同じ目をしているの。」

心くんの時にいた、あのシャボン玉使いの女の子。

マツリとアチカーニャ、そしてあの陶器の魚。

みんな、禍々しくて怖い目をしていた。

目のないマネキンにこんなことを言っちゃダメかもしれないけど・・・犯人は、きっと『殺す』と思って殺そうとはしていない。

「佐倉さんが言うには、犯人は『殺したい』と言う気持ちではない、と言うことだな。」

「そうです!それが言いたかったんです!」

「もうちょっと簡潔に説明してよ桜・・・。」

「いなりくんだって無理でしょ!私がバカなんじゃなくって先輩の頭がいいの!」

「・・・佐倉さんはともかく、狐が問題だな。」

「なーんでよ!蓮華!」

「待って待って・・・。とにかく、Gさんが死んだ夜。他の人が何をしていたかを考えない?」

「それがいいな。」

あっさりといなりくんから手を話した先輩。

・・あっさりしすぎじゃない?

と思ったら、案の定先輩には考えがあったみたい。

先輩が手を話したせいでいなりくんは転び、頭を思いっきり地面へと打ってしまった。

「いったあああい!!」

「大丈夫、いなりくん?」

「悪い、やりすぎた。」

先輩は珍しくいなりくんに謝った。

「いーよいーよ!」

いなりくんは後頭部をさすりながら立ち上がった。

「ならいいけど・・・。」

「頭を強く打ったら、幽霊でも危ない場合がある・・・。」

そう言う先輩は本当に悔しそうだ。

現実世界だと、罪に当たる行為。

「・・・無事だと、いいですね。」

「ダメージは軽いだろう。」

「さ!行こう!」

いなりくんはもう十数メートル向こうに行っていた。

「・・・行きましょ。」

「ああ。」

___________________________________________________

「昨日の夜?もう寝ていたわ。」

最初に出会ったのはBさん。

部屋近くの廊下を歩いていた。

「ほんと〜?怪しいけどな。」

「狐!失礼だろ。」

と言いながらも、Bさんのことを睨む先輩。

「ほんとだって!私美容にうるさいし〜??」

「あ、それは聞いてないから。」

「ちょっ!」

「失礼しました!」

「俺も。」

「待ちなさいよガキども!」

と、キンキン声が廊下に響く。

けど、『待て』と言われても・・・。

待ったところで地獄が待っているのは誰にでもわかる。

というわけで、Bさんを背中に向けて私たちは一気に逃げ出した。


「『寝てた』はないよ。」

十字路まで逃げたところで、私たちは足を止めた。

いなりくんが荒い息の中、そう言った。

「Bさんはひとまず保留ですね・・・。死亡時刻もわかっていないですし、証明できる人もいないですもん。」

「佐倉さんの言う通りだな。Bは白黒まだついていない。」

と、先輩は胸ポケットに入っているメモに何かを書いた。

少し覗いてみると、今話した内容とBさんの供述内容を書かれていた。

「あ、桜ちゃんと蓮華君といなりくん・・・だっけ?」

声の方を見ると、前の廊下からEさんが歩いてきていた。

「Eさん!」

「桜ちゃん!桜ちゃんも探索?」

「はい!」

「そうなの!」

そういうと、Eさんは急に私の裾を握った。

「耳かして!」

言われるがまま、耳を口に近づける。

「あのね、Fさんの部屋に隠し扉があったの!」

「かく・・・」

「しーっ!内緒だから!」

そういうと、『ここだけの話ね』と付け加えて、十字路の左側へと向かった。

「なーーーーーにを話していたのかな?桜!」

気づくと私の隣にいなりくん。

「なーいしょ!」

「え〜〜?」

「いざという時は教えてくれ。」

と、先輩。

「無闇に人の秘密を聞き出そうとするな、狐。」

「ちぇ。」

口をとんがらせるいなりくん。

「Eさんが左に行ったし、俺たちはまっすぐいくか。」

「なんで?Eさんが言ったこと気になるじゃん!」

「今俺たちがすべきことは、屋敷の全体の解明とアリバイ。人の秘密を聞き出す時間ではない。」

軽く頭を叩く先輩。

さっき頭をぶつけたからなのか、いつもよりその手は優しい。

「この道につながる道は確かなかったはずだから・・・どこかの部屋か通路に隠し扉かがあったんだろ。」

不思議な図形がたくさん書かれたメモをペラペラとめくりながら、先輩はそういった。

・・・バレてる!!

先輩が、いつから警察という仕事をしているのかは知らない。

けど・・・手慣れているから昔っからなのかな?

「正面へ行きましょう。先輩。」

すると、いなりくんはなぜか左へと歩き始めた。

「狐・・・狐?」

先輩が言うけど、いなりくんはその足を止めなかった。

「狐!」

そう言ったところでやっと足を止めるいなりくん。

「いなりくん・・・?」

「人の話はちゃんと聞け、狐。」

「・・・聞こえない。」

「え?」

そのか細い声は、何かを伝えようとしていた。

「狐?」

「声が・・・聞こえない。」

耳をすませ、澄ませまくってやっとその声は聞こえた。

「・・・さっきの頭をぶつけたせいか。」

急に先輩は壁におでこを打ちつけた。

「先輩!?」

いなりくんはフラフラと壁にもたれかかり、ついには座ってしまった。

「・・・死んでしまう。」

「死にません!いなりくんは幽霊ですから!」

「・・・消えないか・・・?」

その言葉にハッとした。

『消える』。

『死ぬ』より恐ろしい言葉に聞こえた。

いつもよりはるかに小さな声の先輩。

その声に、いつものような自信はなかった。

「・・・今日はもう、部屋に戻りますか。」

「ああ。」

声が枯れたかのように、カスカスだ。

しゃがみ込んでしまっているいなりくんの腕を肩にかける。

「・・・チ。」

「え?」

すると、手に水滴が垂れてきた。

見ると、それはいなりくんの涙だった。

「いなりくん?」

そう呼びかけるけど、いなりくんから返事はない。

理由は簡単。

・・・聞こえないから。

さち・・・・。」

「さち?」

顔を覗き込むと、そこで私は気づいた。

いなりくんはすでに意識を失っている。

失っている中で、この言葉を喋っている。

「・・・好き。」

「え!?」

一瞬。一瞬だけだけど、私に向かっての言葉かと思ってしまった。

その『好き』は、私に向けられた『好き』ではない。

自分に向けられた、と勘違いしてしまった羞恥心。それと、『幸』といういなりくんしか知らない名前。

それを知らない自分が・・・悔しい。

その気持ちが一緒に襲いかかってきた。

ポツリ、ポツリと落ちてくる涙。

その涙につられて、自分も泣いてしまいそうだ。

「誰、幸って・・・・。」

声が震える。

隣にいる先輩は、いなりくんに聴覚障害を起こさせてしまった罪悪感からか、俯いている。

いつもより深く被り込んだ帽子が、先輩の顔にいつもよりくらい影を落としていた。







また更新が遅れてしまった・・・。

ごめんなさい・・・。

でも!調子が良かったのでいつもより上手くかけた気がします・・・!


31話、どうでしたか?

まさかの、先輩が加害者になってしまいます・・・。

そして、いなりの口から漏れたのは『幸』と言う言葉。


そして、異様に苦しむ先輩。

これから、どうなってしまうんでしょうね・・・・!


ここまで読んでくれてありがとうございます!

感謝しかありません!

面白いと思っていただけたらブクマ・評価・感想いくらでも待っています!_(*´꒳ `*_ )_チョコン

よければ、次話もお読みください!


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