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悪魔・人形屋敷の主

迷が訪ねていったのは稲荷神社。


いなりはすぐに正体を見抜き、対戦するも・・・・!



桜が目を覚ますと、そこは見たことのない豪邸!!


すると、急にマネキンが現れたり、オルゴールが勝手に喋り出したり・・・!?

「・・・。」

桜と蓮華を袋へ詰め込み、引きずって稲荷神社の前までそっと移動する迷。

不思議なことに、桜と蓮華は無傷だ。

あれだけ小さい袋に、中学生二人が入っているのに、全く窮屈に入っている感じではない。

そして、迷は境内に入る。

袋は、狛犬の影にそっと隠す。

いなりは、賽銭箱の隣へ座ってどこか遠くをぼんやりと見ていた。

そのうち、迷の存在に気づいた。

境内に入ってきた『人』に、いなりが気づかなかったことはない。

なのに、今は気づかなかった。

その理由は。

迷が『人』ではないからだ。

「ねぇ。」

いなりはいつの間にか、剣を握っていた。

その刃を迷の喉元へと突きつける。

「視えているんでしょ?」

すると、迷はふっと笑いを漏らした。

その顔は、完全なる悪魔だった。

「そうだよ?気配、消してたのに!」

あはは、と笑いながらいなりの剣を右へ左へとヒラヒラと避ける迷。

「人間は気配を消せない。第一、最初から違和感は抱いていた。」

「なぁに?」

迷の体が変化を始める。

制服は、迷路が描かれた黒いワンピースに。

腰のあたりからゼンマイが出てくる。

そして、背中には大きな黒い翼。

「桜と出会った時から。あの時、裏世界から感じてたんだよね。霊力。」

「そっか、居たの!裏世界までは神経張ってないや!」

いなりはその瞬間、剣を引っ込めて白い袋を掴み取ろうとする。

あと少し・・・!

そのところで、迷は握っていたゼンマイ型の杖をいなりの頭へ思いっきり当てた。


ゴン


鈍い音が鳴り響き、いなりはその場にうずくまる。

殴られた場所を押さえ、顔を顰める。

あちこちから、嫌な汗が体を伝っていく。

「な・・・。」

「お・や・す・み♪いい夢見てね!」

迷はいなりの口元にスプレーの噴射口を近づけた。

いなりにはもう、抗う力さえも残っていなかった。

___________________________________________________

「パルフェーン、パルフェーン。」

迷は、とある屋敷の前にいた。

コン、コン、コンと三回ドアをノックする。

しばらくすると、大きなドアがゆっくりと開いた。

迷は、屋敷の中へ足を踏み入れる。

「それにしても大きいね〜〜。」

「あら、ありがたいわね。」

廊下の奥から、信じられないほど背の高い女性が出てきた。

大きな帽子をかぶっており、それについているレースで目は見えない。

フリフリの青い、ドレスを着ている。

肌は陶器のように白く、紅の唇がよく目立つ。

「連れて、来た。」

そう言って、白い袋を差し出す迷。

「迷は、天才だからな!」

迷のワンピースの襟から顔を出したのは、小さな小悪魔。

虎のような見た目だ。

「黙ってて、るる太。」

迷はその鋭い牙が生えたるる太の口に、遠慮なく指を突っ込む。

るる太は全く喋れなくなってしまった。

「あらあら、仲の良いこと。報酬は、何が良いかしら。」

口元をそっと隠し、上品に笑うパルフェーン。

「新しい、使い魔を作って。」

「え!?俺じゃいるじゃない!?迷!」

無理やり、突っ込まれた指を小さな手で引き抜き、文句を言うるる太。

「るる太最近自我持ちすぎ。所詮、人形だからね。」

実は、迷の使い魔るる太はパルフェーンの作った人形だったのだ。

「新しい、使い魔ね・・・。まぁいいわ、やりましょう。」

そして、パルフェーンは白い袋を迷から受け取ると、その大屋敷の中へとかけていった。



そして、そのあと。

屋敷から出たるる太は、迷へ尋ねた。

「俺って・・・捨てられたりしないよね!?」

その瞬間、迷の歩みがピタリ、と止まった。


・・・止まれ!止まって!影牢!


その声が、迷の頭の中で何度も再生された。

迷は、ずっと頭の中がぽっかりと空いているような感覚がした。

そして、迷はこう言ったのだ。

「・・・捨てはしないよ。」

「まじ!まじなの!」

「ビジネスパートナー。」

そして、迷はぽっかり空いた穴が埋められないか、と頭を触る。

・・・何も思い出せない。

そして、迷は複雑な感情を抱えながらその世界から出た。

___________________________________________________

「〜〜〜〜くら!桜!」

「あいたたたた・・・。」

うーん、よく寝た・・・って。

ここどこ!?

慌てて、体を起こすとまっっったく知らない豪邸!!

でも、ちょっと冷静でいられる。

だって、いなりくんも先輩もいるもん。

「な、なんですか・・・・?ここ。というか、どうして私はここに。」

なんだか、思い出せない・・・・。

バスケをしたところまでは覚えてる。

なのに・・・。

帰っている時の記憶が一切ない。

「俺もわからない。ここに来た記憶がない。」

先輩も、そうボソリと呟いた。

なすすべがないのか、先輩の服は制服のままだ。

私は立ち上がり、自分の腕や足を確かめる。

傷はないし、大したことは起きていないみたい。

ゆっくりと辺りを眺める。

私がいるのは、大広間。

中央部分に、机が置いてある。

そして、広間の四角に螺旋階段。

二回もあるみたいだ。

「ひぇっ!?」

「なになに!?」

私の悲鳴に、いなりくんの驚いた声がする。

なんと急に、トンと音がしたかと思ったらあの大きな机の周りの椅子には8体のマネキン!?

しかも、顔の部分に『A』から『H』までのアルファベットが書かれている。

いなりくんも、耳の毛を逆立てている。

「なんだ、これ・・・。」

すると、急にマネキンがガタガタと動き始めた。

「なんで!?糸は、ついていないはずなのに・・・。」

恐怖で、眩暈がする。

倒れそうになったところをいなりくんが支えてくれた。

ポルターガイスト!?

「霊力を感じる。」

先輩は、『A』と書かれたマネキンのおでこの部分に手のひらをかざしている。

すると。

「あれ、俺はなんでここに・・・。」

「あら、スーパー行かなきゃ!」

「あれ!?明日ライブなのになんでここに!?聞いてないんですけど!」

急にマネキンたちから声が出始めた。

人間ではないものから、人間の声。

「・・・なんですか?あなたたち。」

気づくと、目の前に『C』の人形がいた。

いなりくんを指差して、首を傾げている。

「ひゃあああっ!」

「失礼ですね・・・。」

人間じゃないのに、人間みたいな動きしてる!

KO・WA・I!!!!

マネキンなのに、Cが顔を顰めているのがわかる。

「ここは、夢の中!俺がこんなかっこしてんのは夢の住人だから!」

「夢・・・?なら、あり得るな。俺がマネキンなのも。」

この人はどうやら、自分がマネキン化していることを自覚しているみたい。

そして、Cは元から座っていた席に戻っていった。

それを見て、私はいなりくんにこそっと言う。

「ねえ、夢の住人って??」

「だってさ。ここ、裏世界ないもん。」

「佐倉さん。あれを見て。」

先輩は、私が最初いた辺りを指差す。

そこには、ザクザクに切られた床!!

「・・・試したのね。」

「うん!」

「もうちょっと便利な方法、ないのか?狐。」

「ないんだよ!悪いか!」

「「悪いよ!」」

先輩と同じことを言った。

「そして、この人たちは多分夢を見ていて、その魂がマネキンに封じ込められているんだろうね。」

「そんなこと、可能なのか?」

「可能だろうけど。きっと違法だよ!」

もうすでに、この屋敷の主は私たちを誘拐している。

そして、この世界はきっと『世界の末端』。

世界の末端で、前時雨くんと出会った時に気づいたんだよね。

世界の末端って多分夢を見る時に来る場所。

「ここが夢の世界なら・・・私たちも夢見ている、ってことはないんですかね?」

「ない。そもそも、記憶がなくなっている時点でこれは現実だ。」

先輩はいなりくんのほっぺをつねり回す。

「いでででっ!蓮華!肉!俺の肉つまみすぎだって!」

「痛いも何もいいだろう。おまえで試すぐらい。」

「よくない!!」

マネキンたちと、二人のせいで屋敷内は騒音で包まれた。

A、B、C、D、E、F、G、Hのマネキンは本当は人間。

なぜかこの世界で『マネキン』という実体を持っている。

すると。


ピロピロンピロピロン


どこからか、音楽が鳴り始めた。

「ねぇ、何か鳴っていますよね・・・。」

「なんだ・・・?」

先輩も、耳を澄ませる。

視界の端に、何かがチラッと映る。

それを見ると、いなりくんの腕。

何かを指差しているみたい。

その指先を辿ると、女の人の形をかた取ったオルゴールがあった。

手のひらにちょうど乗るくらいの大きさ。

マネキンたちも音に気づいて静かになる。

すると、そのオルゴールの音が一気に変わった。

「ごきげんよう♪今から、ルール説明をしますわ♪」

その場を、深い沈黙が包んだ。

第26話目!!

星5評価・ブクマ大、大、大感謝!!

今回の回はどうでしたか・・・?

桜の親友の裏切りと、マネキン!

人形屋敷編、本格的にスタートします!!


ここまで読んでくれてありがとうございます(T ^ T)

本当に嬉しいです!

面白いと思っていただけたら、ブクマ・評価・感想どんどんお願いします!!


誤字があれば、報告お願いします(╹◡╹)

次話も読んでいただけたら踊って喜びます!

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