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【連載再開】ダンジョンで殺人が起こると発生する閉鎖空間に閉じ込められた俺が脱出するまで  作者: ミンミンこおろぎ
第三章 死霊術師を探せ〜女3人男1人のハーレムパーティーでダンジョンに向かうまで〜
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第4話 証言

「俺は冒険者やってたが、どうにも運が悪くてさ。


 俺がさ、よけいな事をしたのはさ、そのせいなんだよ」




 男は話し始めた。





 俺は、男の運が悪い原因は、酒じゃないかと思う。


 しかし、何も言わないでおこう。





「くすぶってた所にそのまぁ、『あの男』がやって来たわけさ」




『あの男』というのは、逃げた主犯だろう。




「『あの男』はホント口がうまくて、つい乗せられちまったんだ。


 そういうことってあるだろ? な?」




「言い訳は良いから本題に入りな」


 オリーブさんが低い声で言った。





「ったくよォ。


 ともかく『あの男』は、うまいことダンジョンの中を混乱させられれば、稼げるって言うんだよ。


 その時は、うまく行くと思っちまったんだ」





「それでどうなったんだ?」





「『あの男』は言ったんだよ、『マッドハウスが稼ぐのを邪魔してる』ってさ。


 マッドハウスができると、ダンジョンで殺人が起きたのがバレるからな。




 で、マッドハウスを壊してやろうぜってことになったんだ。


 お前ら、マッドハウスを壊すってどういうことだと思う?」




 男は俺達に問いかける。





「ダンジョンの中で殺人事件が起こったように見えることだ。


 マッドハウスが絶対じゃないと世間が思えば目的は達成できる」


 俺は答えた。




「その通りだよ!」


 男は嬉しそうに言う。





「どうやれば良いか仲間で考えた。


 それで、『ゾンビを冒険者に見せかけてダンジョンに連れて行って、そのゾンビがダンジョンで殺されたように見せよう』ってなったわけだ。




 そのためには、死霊術師ネクロマンサーが必要だ。


 だから探したんだ、もぐりの死霊術師ネクロマンサーをな。




 そんなのいるのかなって思うだろ? 


 俺も思った。


 でも、『あの男』は『死霊術師ネクロマンサーは案外身近にいる』って言うのさ」




 俺達は、死んだオヤジの霊を呼び出したいって名目で、あちこち話をまわした」





 降霊術の噂は聞いたことがある。


 ホンモノの死霊術師ネクロマンサーがやってるかどうかは知らないが。





「そしたら、なんとびっくり。


 死霊術師ネクロマンサーの使いだってヤツが現れた」





「死霊術師ネクロマンサーの使いって、どんなヤツなの?」





「子供だよ。十と少しってところかな。


 そのガキが死霊術師ネクロマンサー本人との仲立ちをするっていうのさ」





「どんな子供なの? 


 男?女?


 背はどれぐらい?


 太ってる?痩せてる?


 髪の色や目の色は?」


 アイラが矢継ぎ早に質問する。




「うっせえ。一気に答えられねーよ!」


 男は言い返す。




 ここは、一つずつ聞く方が良さそうだ。





「男か?女か?」




「男だよ」




「体格はどんな感じだ?」




「痩せてるよ。背はこれぐらいだ」


 


 男は手で示した。


 もし、その子供が十歳なら平均ぐらいだ。


 もうちょっと年上なら、小柄な方だ。




「髪の色や目の色は?」




「髪の色は赤だ。目立つ赤毛だ。


 そこの女より派手な色だ」




 男はアイラの頭を指さした。


 アイラより派手な赤毛なら、そうとう目立つ。




「肌の色は白かったな。


 目の色は、普通っぽくて、えーとたしか濃い茶色だったと思う」





 子供の容姿がイメージできた。


 派手な赤毛なら、街でも目立つだろう。


 あっさり見つかるんじゃないか?





「その子供とどんな話をしたの?」


 アイラが質問する。




「ガキと話をしたのは『あの男』だ。


『あの男』は十かそこらのガキに、随分下手に出ていた。


 メシを食わせたりしてな。


 ガキもメシ目当てか、何回もやって来た。


 最終的に金の話になったみたいだ」




「それでどうなったんだ?」




「ガキは、死霊術師ネクロマンサーに話を通した。


 ゾンビを作る術を使わせるとさ」





「それで?」




「でさ、ゾンビを作るには死体が必要だ。


 エエとさ、誓って言うけど、死体を作ったのは『あの男』だ。


 俺じゃない」




「ほんとにそうですかー?」


 ヴィオラがあおる。




「本当だ! 殺したのは『あの男』だ。


 俺は死体を運ぶのを手伝っただけだ。信じてくれ。


 俺は後悔してる。


 でも乗った舟で、抜けるとは言えなかった。


 ウソついてないぞ!」





 困ったな。話が進まない。





「死体の話は後だ。


 死霊術師ネクロマンサーの話だよ!


 どんなヤツなんだい?」


 オリーブさんが、ピシッと言う。





「エエとだ、約束通りに死霊術師ネクロマンサーはやって来たんだよ。


 真っ黒なフード付きマントに仮面を被っていた。


 顔は見えなかった」





 真っ黒なマントに仮面の死霊術師ネクロマンサー。


 いささかでき過ぎな気もする。





「死霊術師ネクロマンサーの術で、死体はゾンビになって、動き出した。


 ありゃ気持ち悪いな。




 ダンジョンでゾンビは見たことがあるけど、目の前で死体が動き出すのは、また別だ。


 俺はホントに後悔してる」





 その後、悪党グループは、ゾンビをダンジョンの中に連れて行き、殺人事件に偽装した、と。





「死霊術師ネクロマンサーの顔は見てないんだね?」




「ああ、そうだ。仮面しか見ていない」




「背の高さはどれぐらいだ?」




「高かった。見上げたのを覚えている」




「指定の時刻って言ったわね。何時ごろ?」




「夜だ。真夜中の12時だ。真夜中の鐘が鳴っていた」




「死霊術師ネクロマンサーと会った場所はどこだい?」




「デリーメの北東の森の入り口だ。


 死霊術師ネクロマンサーは、森の奥から来た」





 デリーメの北東の森。


 その向こうに『死霊街』がある。





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