88.偽警官殺人事件
「ガイシャは、倉田悦司。バタフライナイフで刺された上で、こんな紙が置いてあった。」
管理官は、自ら現場写真をスクリーンに出した。
========== フィクションです ===========
=== 主な登場人物 ===
眩目真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。
大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
開光蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。
志摩敏夫・・・警視庁管理官。
井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。
秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。
井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。
村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。
蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。
藤島昭人・・・交通課警部補。
新垣舞・・・捜査四課課長。
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午後1時。捜査一課横の大会議室。『絵本作家殺人事件』本部。
昼食の後、捜査会議が始まった。
そして、志摩管理官が説明を始めた。
「ガイシャは、倉田悦司。バタフライナイフで刺された上で、こんな紙が置いてあった。」
管理官は、自ら現場写真をスクリーンに出した。
「前にも現場作業員が警察官のふりをして高校生から略取した事件があったが、これも、その類いではないか、と思われる。」
スクリーンには、「贋作」という文字の紙が見える。
「遺体の発見者は父親だが、高校生のガイシャが、『計画』を話していたのを聞いた者がいる。今、辻さん達が聴取に向かった。今日も藤島課長に来て貰った。」
「ガイシャが、他校の生徒に『合法的なカツアゲ』と称して実行していたのを、ドラレコで撮影した人が交通課に申し出てくれました。『一般車両進入禁止だけれど、例外を明記』してあるのに違反だと言い、科料徴収と偽って現金を奪っています。『逆送しているから』と、ドラレコの画像では言っていますが、進入禁止に対する進入が逆送なのであって、例外を認めていません。本物の警察官なら、服務規程違反です。」
「課長。ネットで拡散しています。交通ルール改訂に対する不満もあってでしょうが、フェイク画像が出回っています。」と、大曲先輩は言った。
「衆知の仕方も問題あり、ですね。」と、蘭子が割り込んだ。
「その『カツアゲ』が3日前。遺体で見つかる迄、家に帰っていなかった、そんなことしていたとは夢にも思わなかった、と父親は言っている。」と、管理官は言った。
「そのカツアゲされた方ですが、生活安全課と協力して高校を探していましたが、今朝になって、その学生服自体が、東京の学校のものではないことが判明、他県に協力を仰いでいます。」
「少し視点を変えて見るか。」と、蘭子が言うと、
「呼んだ?」と、新垣課長がやってきた。
「舞。出前俳優のプロダクションに心当たりは?」
「ああ。クライシスアクター?あるよ。私を誰だと思っているの?」
「新垣舞。」
大曲先輩は、吹き出した。
「大曲、借りが出来たな。」先輩は、新垣課長に睨まれた。
「す・・・すいませんでした。」
大曲先輩は、すぐ土下座した。
午後4時。取り調べ室。
出頭してきた人間がいた。いや、付き添われて出頭してきた人物がいた。
付き添ってきたのは、新垣課長の知り合いだった。
「黒木。倉庫のチャカは竹林で拾ったんだよな。」
「へえ、その通りで、鬼子母神の姐さん。」
「そのニックネームは好きじゃ無い。新垣さん、でいい。」
「へえ。新垣さん。問い合わせがあったんで調べたら、無事テレビの下請けの商社便臭の受け子をコイツがウチの事務所に内緒でやってました。バラされたのは、コイツと組んでた高校生です。小学校のダチだそうで。」
「闇営業か。いかんなあ。ウチの丑三つ親分なら黙ってなかったなあ。で、お前らに恥かかせたがってるのは、どこの組だ。お前らは、全うだよなあ。こうして出頭するくらいだもの。そいつらとは違うよな。」
「へえ。」
「チャカは拾ったんだよなあ。遺失物で届けるのに、段ボールが足りなかったんだよなあ。」
「埼玉の浅い球連合です。」
「よおし、良い子だ。後は、任せた。」
新垣課長は、そそくさと出て行った。
ガサイレだな。
午後7時。眩目家。
「初めて見て、どうだった?」
「緊張しました。」
あ。股間握ってる。
「まだ、緊張してるな。後で、たっぷりほぐしてやる。あーん。」
「あーん。」
今夜は、ひつまぶしに・・・凄い強壮料理だ。
朝まで眠らせない気、マンマンだ。」
神様・・・。
―完―




