86.青切符殺人事件
「ガイシャは、安藤孝史。建設現場で働く作業員だ。発見者は、無断欠勤したのを心配して見に来た同僚、間宮隼人。先日、4月1日から、所謂青切符制度がスタート。
========== フィクションです ===========
=== 主な登場人物 ===
眩目真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。
大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
開光蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。
志摩敏夫・・・警視庁管理官。
井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。
秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。
井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。
村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。
蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。
藤島昭人・・・交通課警部補。
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午後1時。捜査一課横の大会議室。『建設工事会社社員殺人事件』本部。
昼食の後、捜査会議が始まった。
そして、志摩管理官が説明を始めた。
「ガイシャは、安藤孝史。建設現場で働く作業員だ。発見者は、無断欠勤したのを心配して見に来た同僚、間宮隼人。先日、4月1日から、所謂青切符制度がスタート。便乗して、警察官だと名乗った男が高校生から二千円を略取して、すぐに逮捕・起訴された。間宮によつろ、ガイシャの安藤は、『俺ならもっと上手くやる』と嗤っていたそうだ。詰まり、模倣犯になって、略取された者が報復した、と考えられる。井関さん。」
「ガイシャは正面から金槌で殴られている。凶器はガイシャの持ち物らしい。頭にきたんだろうなあ。」
「各高校中学小学の学校に、警察官は私服で業務を行わないこと、科料は直接徴収しないことを衆知、生徒達は迂闊に信用しないように、生徒・父兄に注意を促している。藤島課長。」
「管理官が言われた通り、危険なので、我々も模倣犯がでない用に対策を練っているところです。実際に違反切符を渡した当人にも、偽物に注意するように進言しています。」
「少年課にも、生活安全課にも、利用者に注意して貰っている。」
午後2時。安藤家。
仏間に、奥さんらしき遺影と息子らしい遺影が飾ってある。
「叔母さんが愛媛県の人で、こちらに向かっているそうだ。」
そう言って、大曲先輩は、遺影に手を合せたので、俺も、それに習った。
今回の現場は、台所だった。
「ここには、PCもタブレットもなしか。まあ、現場作業員だから、弄れるのはスマホくらいか。お前、2階、頼む。」
「了解しました。」
俺は、子供が使っていた、と思える机の上で、何かがなっている気がしたので、確認してみた。ガラケーだ。ガラケーは、もう電波が使えない。だが、充電器が無事で、電源が繋がっていれば、電話や通信以外の機能は使える。鳴っていたのは、アラームだった。
ふと気になり、メールボックスを開いてみた。
え?
階下に降り、大曲先輩に報告した。
先輩は、慌ただしく、蘭子、管理官、辻さんに電話をした。
午後4時半。捜査一課横の大会議室。『建設工事会社社員殺人事件』本部。
「ホシはガイシャと同じ会社の同僚。2人とも外国人だ。会社は、不法滞在の外国人労働者の存在を認めた。先日、青切符と称して高校生からカツアゲした犯人も、ここで働いていた。ガイシャは、7年前知り合った、安藤家に乗り込み、安藤と細君を殺害した。そして、安藤肇君を幽閉した。7年経って、行方不明から死亡扱いになった安藤さんと完全に入れ替わった頃、肇君は流行り病で亡くなった。いずれも遺体は、中に捨てに行った。スマホの履歴から赤井警部補が電話した相手は、叔母じゃない。同じ外国人だ。ホシとガイシャは、些細なことで口論している。もう少しで先入観にとらわれるところだった。」
「辻さんの説得の賜物だ。ありがとうございました。辻さん。」と、蘭子は頭を下げた。
「いやいや、マスコミが騒ぐと厄介ですよ、って言っただけです。」と、辻さんは謙遜した。
午後7時。眩目家。
「しかし、多いなあ、外国人。宅配も外国人が多いよ。」
「まあ、勧誘・セールス以外は、そうなるだろうな。特に、保険の外交員。」
その時、チャイムが鳴った。
「〇〇生命の・・・。」
「今、旦那とセック〇してるから、上がって待つかい?」
ヒールの音が木霊した。
振り返ると、外国人並みに、言葉の通じない人がいた。
「間食も、いいよな。」
節句した。
―完―




