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76.ひつまぶし殺人事件

「ガイシャは、鈴木大樹。TVのコメンテーターで有名だ。『嘘と偏向の極み』と、ネット民から揶揄されている。事件が明るみにですと大騒ぎだろうな。」

 ========== フィクションです ===========

 === 主な登場人物 ===

 眩目くらめ真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

 大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 開光かいこう蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

 志摩敏夫・・・警視庁管理官。

 井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。

 秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。

 井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。

 村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。


 辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。

 蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。


 =================================


 午後1時。捜査一課横の大会議室。『ひつまぶし殺人事件』本部。

 昼食の後、捜査会議が始まった。

 そして、志摩管理官が説明を始めた。

「ガイシャは、鈴木大樹。TVのコメンテーターで有名だ。『嘘と偏向の極み』と、ネット民から揶揄されている。事件が明るみにですと大騒ぎだろうな。」

「管理官。もう遅いです。マスコミが聞きつけて、押しかけているそうです。」

「発見者は妻の萌子。買物から帰宅すると、こんなになっていた。」

 秋野が、操作して、現場写真をスクリーンに出した。

「勿体ないわあ。」と村松は言った。

「確かに、村松の言う通り、勿体ない。ガイシャは所謂『ひつまぶし』の『ひつ』に突っ伏した状態だった。鰻をふんだんに使った料理だ。確かに、勿体ない。井関さん、窒息死ですか?」

「ああ。結束バンドで拘束した跡があるから、自由を奪って、わざわざ用意した『ひつまぶし』に顔を突っ込み、絶命した後で、結束バンドを外している、現場には無かったそうだから、単にコロシの小道具だな。」

「何か、時代劇の殺し屋みたい。」珍しく、蒔が発言した。

「まあ、怨恨には違い無いだろうが、何で『ひつまぶし』なんだ?辻さん、蒔さん、プロダクション回ってから、TV局での評判拾って下さい。」

「「了解しました。」」

 「私は、今一度、発見者である細君を当たる。大曲、眩目。今、鈴木家は無人だ。思う存分、引っくり返してこい。」


 午後2時。クルマの中。

「相変わらず、乱暴な指令だなあ。先輩。ネット検索によると、鈴木は、いい加減なコメントするので有名だそうです。」

 運転しながら、大曲先輩は俺に尋ねた。「バラエティには出てるのか?もし、料理関連番組で毒吐いてたら、殺害動機になる。」


「これじゃないですかね。『ひつまぶし』競争して、一方を賛美して一方をクソミソに叩いている。」「決まり、かな?」


 午後3時半。鈴木家。

「驚いたなあ。鰻の研究していたんだ。それで、番組のファン当たりから攻撃されている。『殺してやる』とも書いてある。」

 PCを覗き込んだ俺は、「しかし・・・。」と呟いた。

「しかし、何だ?」

「出来すぎている。」

「その通りだ。」

 辻さんから、電話がかかってきた。

「料理番組で、色んな人に怨みを買っているらしいよ、大曲くん。」

「色んな人?鰻以外にも怨み買ってましたか。」

「鰻の回じゃないんだが、小道具さんが、用意をするのが遅くなったことがあるらしい。それは、交通事情だから、やむを得ない筈なんだが・・。」

「辻さん、その小道具さん、竹下、って名前じゃないですか?」

「え。どうして、それを。」

「SNSのやり取りが残っています。鈴木の会社のマネージャーさんみ確認してみてください。」


「アカウント名ってのはな、眩目。癖が出るんだよ。必ずアットマークから始まるとか、な。」


 午後4時半。捜査一課横の大会議室。『ひつまぶし殺人事件』本部。

 取り調べ室から、蘭子と管理官が出てきた。

「案外、素直に吐いたよ。『ひつまぶし』事件とは関係ないが、利用した。コイツには食い物のことも、スタッフの苦労も判っちゃいない。」

「事件の夜、いつぞやの『非礼』を謝りたい、って訪れたらしい。で、隙を見て犯行に及んだ。細君もタレントで始終家を開けている。わざわざ、焚いたそうだよ。材料持ってきて。」


「父さんも気をつけなくちゃね、うな重とうな丼は違うから。」と、智子が井関に言った。

「判りました。よく肝に銘じておきます。ニン!」


 午後7時。眩目家。

 店屋物だが、うな重だった。


「真吉。逆らうと、ああいうコロシ方するからな。」


 冗談とは思えないんだよなあ。


 ―完―








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