表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
34/57

34.真冬の脱水症事件

ガイシャ瀬尾孝之助は、異常な暑さの中で、脱水症状で亡くなった。先日の事件も結局、怨恨だったが、今回は間違いなく怨恨だ。発見者は友人染田優。

 

 ========== フィクションです ===========

 === 主な登場人物 ===

 眩目くらめ真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

 大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 開光かいこう蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

 志摩敏夫・・・警視庁管理官。

 井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。

 秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。

 井関智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。


 辻・・・捜査一課辻班班長。

 蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。


 =================================


 午後1時。捜査一課。『亜熱帯殺人事件』本部。

 昼食の後、捜査会議が始まった。

 そして、志摩管理官が説明を始めた。

「ガイシャ瀬尾孝之助は、異常な暑さの中で、脱水症状で亡くなった。先日の事件も結局、怨恨だったが、今回は間違いなく怨恨だ。発見者は友人染田優。染田は、瀬尾が来宅予定だったのだが来ないし、連絡が取れないの心配になって、様子を見にきた。玄関は施錠されておらず、目張りも施されていなかった。瀬尾が絶命していると感じた染田は窓を開け、玄関引き戸を明け、110番をした。119番しようと思ったが、警察が連絡してくれるだろうと思って110番した。到着した機動隊員が救急隊員に確認の上、刑事と鑑識を呼んだ。井関さん、状況は?」

「とにかく暑かった。発見者の染田氏のお陰で、少しは温度が下がったが、エアコンは、ギリまで上げているし、ガイシャは目出し帽、防寒マスク、ゴーグル、スキーウエア、結束バンドで、両腕を椅子の後ろで縛られ、両脚は、櫓炬燵の中に突っ込まれていた。まだある。尻の下のは布団式カイロ、腰には腰用のカイロ、ふくらはぎには貼るカイロ、腹と胸にも貼るカイロ。で、櫓炬燵も温度最大。普段、脱水症状出にくい人でも間違い無く脱水になる。死因は腎不全だが、人工的な脱水が元の原因だ。」

「発見者の染田氏や親族の話では、ガイシャには心臓に持病があるそうです。」と、辻が言った。

「辻さん、ガイシャの、スキーを含めた趣味を染田さんや親族に再確認して貰えますか。」と蘭子が言い、「了解しました。」と、辻が答えた。

「大曲。PCその他は確認したか?」

「PCの前に、気になるので、冷蔵庫を調べてみました。温度は下がっていたものの、電源は繋がったまま、冷凍庫に『バレンタインチョコ』が包装されたまま入っていました。それと、PCは、熱暴走を起こしていて、起動途中でフリーズ。バックアップ用と思われるHDDやUSBメモリ、SDメモリが、やられています。」

「それだ。」「え?どれです???」


 蘭子の目が輝いた。

 蘭子は大曲先輩と俺を連れて、ガイシャの瀬尾の会社を尋ねた。グラフィックデザインの会社だった。

「盗作?・・・ですか。」と、蘭子は呆れた。

「勿論、言いがかりですよ。ウチの瀬尾がオリジナルです。」

 その時、ノックをして、入って来た社長秘書が、お茶を配った。

 妙に時間がかかった。

「で、相手方が裁判起こすぞ、って脅してきたんですね。」と、俺は社長にメモをしながら尋ねた。

「ええ。心配しなくていい、って瀬尾には言ってあったんですが・・・まさかこんなことになるとは・・・。」

「じゃ、相手方の連絡先を教えて頂けますか?いちいち確認するのが、私どもの仕事でして。」

「メールで言って来たんですが・・・。」

 社長は、すぐ側のプリンターを使って、自分のPCからメールをプリントした。

「助かります。お邪魔しました。」

 社外に出ると蘭子は、「ここには私一人で行く。お前達は、さっきの秘書を張り込め。」と、言った。

 蘭子が去って5分後、秘書は慌ただしく出てきた。


 午後5時。捜査一課。『亜熱帯殺人事件』本部。

 取り調べ室から、蘭子と大曲先輩が出てきた。

「吐きました。主犯は、盗作で一儲けしようとした、相模瑛人。あの会社の秘書の御門今日子が従犯です。相模は、自分のオンナ今日子から、デザインの原画ファイルを盗ませたんです。真相を知ったガイシャ瀬尾が自宅で話をしようとしたら、残酷な殺し方をされてしまった。染田氏が来るのが遅かったら、火事になる危険もありました。殺しのアイディアは今日子らしい。オンナは恐い。」

 皆、複雑な気持ちで頷いた。

 恐ろしいのは、蘭子も・・・。


 午後8時。眩目家。

「遅くなったな、愛するダーリン。」

 蘭子は、バレンタインチョコを差し出した。

「取り敢えず、冷蔵庫か冷凍庫に入れろ。食うのは、『儀式』が済んでからだ。」


 やっぱり、蘭子がいちばん・・・。


 ―完―


 ※冬は乾燥した空気と暖房により、不感蒸泄(皮膚や呼気からの水分蒸発)が増え、喉の渇きを感じにくいため「かくれ脱水」になりやすい危険な季節です。寒さやトイレを避ける心理から水分摂取が減り、血液が濃縮して血管疾患リスクが高まるため、意識的なこまめな水分補給(1日1.5L目安)と室内の加湿(50-60%)が重要です。

 冬に脱水症が起こる主な理由

 乾燥と暖房: 室内の空気が乾燥し、皮膚や呼吸から水分が逃げやすくなる。

 喉の渇きを感じにくい: 暑い時期に比べて喉の渇きに対する感覚が鈍り、水分補給が遅れがちになる。

 トイレの回数を減らしたい: 寒さからトイレに行く回数を減らすため、あえて水分摂取を控える傾向がある。

 不感蒸泄の増加: 冬でも寝ている間に多くの水分が失われている。

 冬の隠れ脱水・チェックサイン

 口や喉の渇き、粘り気

 手足の冷え、指先の乾燥

 肌の乾燥、皮膚がカサカサする

 こむら返り、筋肉痛

 頭痛、めまい、ふらつき、倦怠感

 尿の色が濃い

 冬の脱水症対策

 こまめな水分補給: 喉が渇く前に、2〜3時間おきにコップ1杯の水を飲む習慣をつける。温かいお茶やスープもおすすめ。

 室内の湿度管理: 加湿器や濡れタオル干しで、湿度50-60%を保つ。

 寝る前・起きた時の水分補給: 就寝中も水分が失われるため、寝る前と起きた時の補給を忘れない。

 アルコールの摂りすぎに注意: アルコールには強い利尿作用があり、水分補給にならない。

 高齢者は特に注意: のどの渇きを感じにくいため、時間を決めて意識的に水分を摂る。

 もし、めまいや頭痛、ふらつきが強い場合は、すぐにかかりつけ医や医療機関を受診してください。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ