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277.悪口はカネになる2-2

局アナ白井が、通用口から入ろうとすると、「梵鐘(ぼんしょう)事件について、お話聞きたいのですが・・・。」と言ういた。

男は、元週刊誌記者の横田平太だった


 

 ========== フィクションです ===========

 =================================

 ※警視庁捜査一課。蘭子が課長になる前は、課長が全部一課を仕切っていた。当然だが。

 だが、村松のいた所轄でパワハラ・イジメがあり、合同捜査に訪れた際に、当該の相手数人の股間を蹴った為、警視庁内で問題になった。

 懲戒解雇になる替りに、一課の決裁を各係長が受持ち、蘭子は「お飾り」の「窓際族」になった・・・というのが、表向きの情報。本来の階級は警部だったが、降格になった。

 実は、志摩管理官が「自分の監督下」に置くという名目で、「特殊捜査チーム」を結成した。蘭子の判子は、各係の係長が持ち、替りに決済印を押す。蘭子は特殊捜査チームの長として指揮を執っている。

 従って、ドラマ・映画のような「大事件の時だけの捜査本部」は置かない。

 大会議室は、特殊捜査チーム専用である。

 事件は頻繁に起こるので、大会議室が一日中空っぽなのは、希である。

 俺は、「ちょっとしたこと」があって、課長の夫である。

 課長の元カレである、大曲先輩とコンビを組んでいる。

 この物語は、蘭子の特殊捜査チームの活躍のお話である。


 ※「暴力団対策課」は、敢えて「旧捜査四課」として扱っています。

 ※警視庁で痴漢被害の相談・対応を主に行っているのは、各警察署の生活安全課です。


 =======================

 前回のあらすじ。

 局アナ白井が、通用口から入ろうとすると、「梵鐘(ぼんしょう)事件について、お話聞きたいのですが・・・。」と言ういた。

 男は、元週刊誌記者の横田平太だった。

『ニュースですけど、何か?』の本番中、何故か生中継のカメラ映像に切り替わり、横田が殺される場面が映った。

「あ・・・ええっ!!」

 慌てて、綾川が通用口に行くと、横田が死んでいた。

 ==================================


 午後6時。横田家。

 あなた、男性?女性?」と離婚した柳江美子氏は植え込みの中から玄関の鍵を出し、村松に質問しながら、解錠した。


 俺が散らかったままの書庫を片づけながら、アルバムを探していると、村松が呼んだので、空き部屋に行った。

 ベッドの後があるから、予備の寝室だったのか?

「先輩。畳が盛り上がってます。」

 そう言えば、目を皿にして眺めると、何かがおかしい。

 村松は、頭のヘアクリップを外すと、器用に畳を持ち上げた。


 大曲先輩が蘭子に報告すると、蘭子は、こう言った。

 蘭子に報告した。

「半グレに消されたみたいだ。」


 翌日。午前10時。捜査一課。第二応接室。

 神道課長が言った。

「横田は、金に困っていた。金に植えている者は、金の臭いに敏感だ。特に、札付き記者なら。先日の事件を知って、奴は思い出したんだろうな。バラエティーのMCの温水龍馬が、ビットコインで借金があることを。温水は、元々地方局のアナウンサーだった。白井アナは、その番組のアシスタントもしている。危険を感じた、白井アナは、さっさと逃げた。あの梵鐘は、初めてレンタルされた訳じゃない。ディレクターの大山は、温水が昔使っていたレンタル会社のことを聞いていた。温水は、【探られると痛い腹】を持っていた。」

「繋がりは、梵鐘にあると思い、紅林係長のチームにレンタル小道具『いつもどこでも』に行って、日の丸テレビの主なスタッフのデータの『面通し』をして貰ったんだ。すると、出て来たのが、温水だった。そして、実行部隊が、・・・。」

「半グレの遠井近石商会。ストやデモや、選挙候補者の嫌がらせ『いじめ隊』など、何でも来いの会社だ。横田とは、Newtubeでも張り合っていた。今、ガサイレに向かった。」と、神道課長が言葉を継いだ。

 そして、「白井アナは、ウチで保護したよ。繋がり、は確認した。」と、井関課長が言った。

「模倣犯と言うより、便乗犯だな。今、関口係長のチームがテレビ局内で温水を確保して連行中だ。」と、管理官は、呆れた。


 午後2時。日の丸テレビ。

 アナウンサーが、臨時ニュースを読み上げた。

 本日、午後8時に予定されていた、『ごてごてエイト』は、放送中止になった、と。


 午後2時。捜査一課横の大会議室。『テレビ局生中継殺人事件』本部。

 取り調べ室から、井関課長、神道課長、紅林係長、関口係長、井関警視監、大曲先輩、蘭子、管理官が出て来た。

 井関課長、神道課長、紅林係長、関口係長はすぐに出て行った。

 管理官が説明した。

「ホシは、温水龍馬、ビットコインの借金で繋がりが出来た、半グレの遠井近石商会の遠山信一、近石満。隣国とも繋がりのある温水は、別件の案件を嗅ぎつけられたと思いこみ、ガイシャの横田を始末にかかった。大曲君によると、先日の事件の資料は集めていたようだが、それ以上のデータやメールは出て来なかった。『疑心悪鬼』とは、このことだ。白井アナを呼び止めたのも、先日の事件の取材だった。温水の名前が出て来たのは、白井アナのお陰だった。ああ、それと、バタフライナイフは急所に命中したとは思っていなかったらしいが、どこまで信用出来るやら。」

「総務省を通して、テレビ局に襟を正すよう提言する積りだ。視聴率をとる為に『虚偽』のニュースを流したり、偏向報道が目立つ。犯罪を発生さたり、助長するのがマスコミの仕事では無い筈だ。」

 管理官は、警視監と共に出て行った。


「いつになく、怒ってましたね、警視監。」と、大曲先輩に耳打ちすると、「白井アナのファンなんだ。犯人グループの中にいなくて良かったな。」と、返された。


 へえええ。


 午後7時。眩目家。

「知らなかったのか。警視監の『タイプ』なんだ。問題になった番組、両方とも録画して観ているらしい。」

「どうして、それを?」

「井関鑑識課長から。当然だろ。」


 成程。


 なんか、下半身がスースーするが・・・。

「私は、お前の体のファンなんだ。」


 えええ?


 ―完―


 ※今回の登場人物(順不同)

 === 主な登場人物 ===

 眩目(くらめ)真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

 大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 開光(かいこう)蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

 志摩敏夫・・・警視庁管理官。警視正。

 井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。警部補。

 秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。巡査。

 新山ひかる・・・警視庁鑑識課課員。巡査。

 村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。


 辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。巡査部長。

 蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。巡査。


 神道助六・・・捜査二課課長。警部補。


 赤井悦夫・・・第三機動捜査隊の警部補。

 溝内健児・・・生活安全課課長。警部。


 関口寛也・・・捜査一課第三係係長。警部補。

 紅林新太・・・捜査一課第四係長。警部補。


 井関一郎・・・警視庁警視監。井関の長男。

 井関花江・・・警視庁警邏課課長。警部、井関一郎の妻。




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