276.悪口はカネになる2
局アナ白井が、通用口から入ろうとすると、「梵鐘事件について、お話聞きたいのですが・・・。」と言ういた。
男は、元週刊誌記者の横田平太だった。
「何の事ですか?」白井は、声がうわずっていた。
========== フィクションです ===========
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※警視庁捜査一課。蘭子が課長になる前は、課長が全部一課を仕切っていた。当然だが。
だが、村松のいた所轄でパワハラ・イジメがあり、合同捜査に訪れた際に、当該の相手数人の股間を蹴った為、警視庁内で問題になった。
懲戒解雇になる替りに、一課の決裁を各係長が受持ち、蘭子は「お飾り」の「窓際族」になった・・・というのが、表向きの情報。本来の階級は警部だったが、降格になった。
実は、志摩管理官が「自分の監督下」に置くという名目で、「特殊捜査チーム」を結成した。蘭子の判子は、各係の係長が持ち、替りに決済印を押す。蘭子は特殊捜査チームの長として指揮を執っている。
従って、ドラマ・映画のような「大事件の時だけの捜査本部」は置かない。
大会議室は、特殊捜査チーム専用である。
事件は頻繁に起こるので、大会議室が一日中空っぽなのは、希である。
俺は、「ちょっとしたこと」があって、課長の夫である。
課長の元カレである、大曲先輩とコンビを組んでいる。
この物語は、蘭子の特殊捜査チームの活躍のお話である。
※「暴力団対策課」は、敢えて「旧捜査四課」として扱っています。
※警視庁で痴漢被害の相談・対応を主に行っているのは、各警察署の生活安全課です。
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午後2時。日の丸テレビ。
局アナ白井が、通用口から入ろうとすると、「梵鐘事件について、お話聞きたいのですが・・・。」と言ういた。
男は、元週刊誌記者の横田平太だった。
「何の事ですか?」白井は、声がうわずっていた。
丁度、そこにアシスタントディレクター、通称ADの綾川が通りかかった。
「行きましょう、白井さん。」
「綾川さん・・・。」
午後3時。
『ニュースですけど、何か?』の本番中、何故か生中継のカメラ映像に切り替わり、横田が殺される場面が映った。
「あ・・・ええっ!!」
慌てて、綾川が通用口に行くと、横田が死んでいた。
そして、リモート装置が付いた、カメラがあった。
1時間後。
機捜と鑑識が到着した。
秋野が遺体から、紙片を取り出し、井関と赤井に見せた。
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午後5時。捜査一課横の大会議室。『テレビ局生中継殺人事件』本部。
管理官が説明を始めた。
「ガイシャの横田平太氏は、、元週刊誌記者で、執拗な取材で有名だったが、事件を起こして記者を引退。Newtubeで、好き勝手なニュースを流し始めた。そして、昨日の事件でテレビ局に非があること知り、白井アナに突撃取材をしようとしていた。ガイシャが持って来たカメラは壊され、替わりに局の生中継用のハンディカメラが、リモート装置を付けられた状態で放置されていた。局では、盗難にあったカメラだと言っている。だが、局内で手引きした者がいる可能性もある。模倣犯のようで模倣犯でもない。そして、紙片を握らされていた。秋野君。」
秋野は、スライドに紙片を映し出した。
『てんちゅう2』
てんちゅう、って、『天誅』?
死語だけど。
「遺体に刺さっていたのは、バタフライナイフ。隙を突いたんだろうな。無論、指紋は出て来ない。」と、井関は溜息をついた。
「辻さん達は、もう1度テレビ局へ。皇係長のチームと関口係長のチームに記者連中へ聞き込みして貰う。今回、横田氏は独居だが、遺体確認に来た、離婚した奥さんが今、溝内課長と面談中だ。大曲達は、合流して、横田家へ向かえ。」
「「「了解!!」」」
午後6時。横田家。
「あなた、男性?女性?」と離婚した柳江美子氏は植え込みの中から玄関の鍵を出し、村松に質問しながら、解錠した。越前屋課長なら、嘆くところだ。空き巣が一番初めに探す場所じゃないか。
「男性です。捜査の為に女装もします。ご内聞にお願いいたします。」
「はいよ。死んでせいせいした相手だからね。葬式あげなくていい、って言ってたから、そうするわ。好きに捜査して頂戴。」
俺達は、顔を見合わせた。
夜なので、村松の聞き込みは無し、だ。
村松は、寝室とバスルームを受け持った。
俺が散らかったままの書庫を片づけながら、アルバムを探していると、村松が呼んだので、空き部屋に行った。
ベッドの後があるから、予備の寝室だったのか?
「先輩。畳が盛り上がってます。」
そう言えば、目を皿にして眺めると、何かがおかしい。
村松は、頭のヘアクリップを外すと、器用に畳を持ち上げた。
流石、潜入捜査官。
畳の下の新聞紙の下には、お札が並んでいた。
「何、これ?」
後から来た江美子氏が呆れていた。
「収穫、あったようだな。こっちもあった。」と、大曲先輩が言った。
そして、蘭子に報告した。
「半グレに消されたみたいだ。」
―「捜査一課ですけど、277」につづくー
※今回の登場人物(順不同)
=== 主な登場人物 ===
眩目真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。
大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
開光蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。
志摩敏夫・・・警視庁管理官。警視正。
井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。警部補。
秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。巡査。
新山ひかる・・・警視庁鑑識課課員。巡査。
村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。巡査部長。
蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。巡査。
神道助六・・・捜査二課課長。警部補。
赤井悦夫・・・第三機動捜査隊の警部補。
溝内健児・・・生活安全課課長。




