207.親子愛
前回のあらすじ。
親族の到着が遅いので、先に、墓参りに来ていた草間は、近くの墓で倒れ込んでいる人を発見した。
それは、熱中症で倒れた人ではなく、死体だった。
========== フィクションです ===========
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※警視庁捜査一課。蘭子が課長になる前は、課長が全部一課を仕切っていた。当然だが。
だが、村松のいた所轄でパワハラ・イジメがあり、合同捜査に訪れた際に、当該の相手数人の股間を蹴った為、警視庁内で問題になった。
懲戒解雇になる替りに、一課の決裁を各係長が受持ち、蘭子は「お飾り」の「窓際族」になった・・・というのが、表向きの情報。本来の階級は警部だったが、降格になった。
実は、志摩管理官が「自分の監督下」に置くという名目で、「特殊捜査チーム」を結成した。蘭子の判子は、各係の係長が持ち、替りに決済印を押す。蘭子は特殊捜査チームの長として指揮を執っている。
従って、ドラマ・映画のような「大事件の時だけの捜査本部」は置かない。
大会議室は、特殊捜査チーム専用である。
事件は頻繁に起こるので、大会議室が一日中空っぽなのは、希である。
俺は、「ちょっとしたこと」があって、課長の夫である。
課長の元カレである、大曲先輩とコンビを組んでいる。
この物語は、蘭子の特殊捜査チームの活躍のお話である。
※「暴力団対策課」は、敢えて「旧捜査四課」として扱っています。
※警視庁で痴漢被害の相談・対応を主に行っているのは、各警察署の生活安全課です。
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前回のあらすじ。
親族の到着が遅いので、先に、墓参りに来ていた草間は、近くの墓で倒れ込んでいる人を発見した。
それは、熱中症で倒れた人ではなく、死体だった。
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午後4時半。捜査一課。第二応接室。
「見落としがあるといけないから、サイバー犯罪課でダブルチェックして貰っていますが、見つかったのは、このメールだけ。」
大曲先輩は、プリントアウトした紙片を出した。
『次は有楽町』
ええ?
「これって、山手線に乗った時、東京か新橋の駅を出た時、アナウンスされる内容だ。どっちだろう?」
暗号・・・かな?
午後6時半。眩目家。
蘭子のスマホに、村松から電話があった。
「お母様の容態ですが、一時的な錯乱では無く、アルツハイマー型認知症が一気に進んだのではないか、ということです。時々言動がおかしいのは、親子ともどもで、お母様のは老人性の症状かな?とご近所では言っていました。それで、ピッキングですが、何者かが侵入した形跡があったようです。秋野くんが、仮の施錠をしました。眩目先輩の持って来た住所録から、親族に連絡を入れました。一番近い埼玉県の親族が、こちらに向かっています。」
「ご苦労様。」
「やはり、ガイシャは、何かを知った。あるいは、知ったと勘違いされた。拷問したが埒があかないから家捜ししたが、発見出来無かった。そして、始末された。」
「議員としての普段の様子からすると、勘違いじゃないのかな?紛失した何かがあって、たまたま玉置が近くにいた、とか。」
「村松なら、可哀想過ぎるって言うな。明日、朝イチで会議だ。今夜は、運動は勘弁してやる。」
「はい。」
翌日。午前10時。捜査一課。第二応接室。
溝内課長、神道課長、酒井優香、辻さん、大曲先輩が蘭子の号令で集まっていた。
「変ですね。新たまご会の副会長代理の新川甲子は、葬儀のことを気にしていました。」と、溝内課長が報告した。
「母親の入院のことは?」
誰も、返事をしなかった。
「私が記者会見で、ショックで入院した、と言おう。トラップのチャンスだ。」と、管理官は言った。
「それと、先ほど、亡くなった玉置さんのことで、と文京区のケアマネージャーから問い合わせがありました。ガイシャの玉置氏は、認知症の母親のことで相談していたそうです。本社事務所は千代田区だそうです。」
「繋がったな、蘭子。有楽町は千代田区だ。」と、神道課長が言った。
「詰まり、体に貼り付いていたメモも、メールも、玉置自身のメモだ。秋野。貼り付いていたメモは自筆か?」
「いえ。あ。」
「自筆だと、読み違う場合がある。メールをプリントしたんだ。」と、俺は叫んだ。
「すると、ホシが探していたものは・・・?」と、大曲先輩が首を傾げた。
「PCの中もヒントは無かった。隠しファイルを作れる程のオペレーションが出来る人じゃ無かった。大曲さん、PCのパスワードは?」と、酒井が先輩に尋ねた。
「エス・ユー・イー・ケイ・オー。末子。」
皆は、溜息をついた。
部屋の電話が鳴った。
村松が出て、蘭子に取り次いだ。
蘭子は、皆に聞こえるよう、スピーカーをオンにした。
「大仏です。新たまご会の案件、まだ終わってませんよね。」
「ええ。」
「今、会長の田山幸太を160キロオーバーのスピード違反で緊急逮捕しました。ダッシュボードの中から、小乙女会との贈収賄の書類が入ったファイルが出て来ました。これって、役に立ちます?」
「大仏さん、不倫してもいいですよ。」
室内に爆笑が生まれた。俺以外で。
午後5時半。捜査一課横の大会議室。『テレビ局駐車場死体遺棄事件』本部。
取り調べ室から、溝内課長、神道課長、小宮課長、酒井優香、大仏課長、大曲先輩、蘭子、管理官が出て来た。
溝内課長、神道課長、大仏課長、小宮課長、酒井優香はすぐに出て行った。
管理官が説明した。
「ホシは、小乙女会の睦美啓太、尾中新一。事の発端は、税務著の査察が入り、重要書類が紛失していることが明らかになった。贈収賄の証拠になる。田山幸太は大雑把な性格で、当時書類を玉置末子に預けていた。実際は、田山の車の中にあった訳で、玉置の自宅からも玉置自身を締め上げても出て来なかった。そして、玉置は殺害され、墓場に遺棄された。療養型病院に転院するという情報で、小乙女会は救急車を襲ったが、『飛んで火に入る夏の虫』だった。玉置夫人は、親族が後見人になって、文京区のケアマネージャーが世話した介護施設に入った。政治家としては、評判の良くない人だったが、親を心配する子供には違いなかった。
午後7時。眩目家。
「次は、何おにぎりにしようかな?」と、おにぎりを頬張りながら、蘭子は笑った。
今夜は『徹夜』だ。間違い無い。
―完―
※今回の登場人物(順不同)
=== 主な登場人物 ===
眩目真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。
大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
開光蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。
志摩敏夫・・・警視庁管理官。警視正。
井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。警部補。
秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。巡査。
秋野[井関]智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。巡査。
村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。
辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。巡査部長。
蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。巡査。
神道助六・・・捜査二課課長。警部補。
新垣舞・・・捜査四課(仮)課長。
赤井悦夫・・・第三機動捜査隊の警部補。
酒井優香・・・サイバー犯罪対策課所属職員。
溝内健児・・・生活安全課課長。
大仏俊吉・・・交通課(交通捜査課)課長。警部。
小宮孝・・・警備課課長。警部補。
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※夏のお墓参りは、直射日光や墓石からの強い照り返し(輻射熱)により、想像以上に体温が上がり熱中症になりやすい危険な環境です。早朝や夕方の涼しい時間帯を選び、日傘や帽子の着用、こまめな水分・塩分補給、無理をしない短い時間での作業を徹底しましょう。安全な時間帯と行動早朝か夕方に行く: 午前6時〜9時や、午後16時以降の涼しい時間帯を選び、日中の暑い時間(12時〜15時)は避ける。時間を短くする: 掃除や参拝は30分程度を目安に切り上げる。2人以上で行く: 万が一倒れた際の対応や、荷物の負担を減らすために単独行動は避ける。服装と持ち物日よけグッズ: 帽子や日傘を使い、直射日光を遮る。涼しい服装: 通気性が良く、汗を乾かしやすい服を着る。冷却アイテム: 保冷剤や冷たいタオルで首元や脇の下を冷やす。飲み物: 水分と塩分を補給できる飲み物や塩飴を必ず持参する。墓地特有の注意点墓石の熱さに注意: 太陽を浴びた墓石は非常に高温になり、素手で触るとやけどをする恐れがあるため水で冷やして扱う。日陰の確認: 霊園や墓地は日陰が少ないため、無理をせず休憩できる場所をあらかじめ把握しておく。
(Google検索より)
※私見ですが、お盆や法事のお墓参りは、親族でお参りして、家族はお留守番が自然な形です。残念ながら、当家では親族が怠け者なので、私一人でお参りしています。
上述の様に、お盆は熱中症の危険がありますが。




