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206/221

206.気分悪いの?

草間栄作は、親族が、時間に無頓着な人間なので花屋に現れないので先に墓地に出掛け、墓碑で合流することにしていた。

 

 ========== フィクションです ===========

 =================================

 ※警視庁捜査一課。蘭子が課長になる前は、課長が全部一課を仕切っていた。当然だが。

 だが、村松のいた所轄でパワハラ・イジメがあり、合同捜査に訪れた際に、当該の相手数人の股間を蹴った為、警視庁内で問題になった。

 懲戒解雇になる替りに、一課の決裁を各係長が受持ち、蘭子は「お飾り」の「窓際族」になった・・・というのが、表向きの情報。本来の階級は警部だったが、降格になった。

 実は、志摩管理官が「自分の監督下」に置くという名目で、「特殊捜査チーム」を結成した。蘭子の判子は、各係の係長が持ち、替りに決済印を押す。蘭子は特殊捜査チームの長として指揮を執っている。

 従って、ドラマ・映画のような「大事件の時だけの捜査本部」は置かない。

 大会議室は、特殊捜査チーム専用である。

 事件は頻繁に起こるので、大会議室が一日中空っぽなのは、希である。

 俺は、「ちょっとしたこと」があって、課長の夫である。

 課長の元カレである、大曲先輩とコンビを組んでいる。

 この物語は、蘭子の特殊捜査チームの活躍のお話である。


 ※「暴力団対策課」は、敢えて「旧捜査四課」として扱っています。

 ※警視庁で痴漢被害の相談・対応を主に行っているのは、各警察署の生活安全課です。

 ===========

 午前7時。ある墓地。

 今日は、お盆参りの日。

 草間栄作は、親族が、時間に無頓着な人間なので花屋に現れないので先に墓地に出掛け、墓碑で合流することにしていた。

 坊さんが来るのは午後だが、坊さんがお参りしてくれた後で墓参りでは遅すぎるのだ。

 クルマで始終移動する人間は、時間に鈍感だ。

 ぶつぶち言いながら、自転車に乗って、当家の墓参りセットを墓の前に運ぶ。

 すると、2つ向こうに人影が見えた。

 いつもは、お婆さんが一人お参りしている筈だが、見かけない男の人だ。

 どうもおかしい。墓に寄りかかっている。

 さては、熱中症?午前7時か。微妙だな。

 朝イチ、6時位が最適なのに。

 近寄って、気づいた。

 生きていない、人だと。

 スマホで#7119にコールしてみた。

 向こうは詳しいことを聞くと、110番通報すると言ってくれた。

 119番で救急車だけが来ても意味ないからだ。


 午前8時。栄作の親族が来たので、手早くお墓参りするよう指示し、終わりかけの時にパトカーと救急車がやってきた。

 もう、午前8時半だ。

「草間さんですね。大体は聞いています。長時間、ここにいると貴方も危険だ。先ずは連絡先番号を教えて下さい。」と、赤井と名乗った刑事が言った。


 帰宅し、明日の準備をしようと思ったが、親族が五月蠅く言う。

「五月蠅い!黙って居ろ!!」

 丁度その時、草間のスマホが鳴動した。

「はい。駐車場にクルマはありませんでした。ウチの墓の上の方は袋小路ですから、上の方に行ったなら、降りて来る時、逢うことになりますが・・・殺人、ですか。」

 親族は大人しくなった。

 また五月蠅く言い出すのは、坊さんが帰った後だろう。


 ===========================

 ====================

 午後1時。捜査一課横の大会議室。『テレビ局駐車場死体遺棄事件』本部。

 管理官が説明した。

「ガイシャは、新たまご会所属の玉置末子議員。けたたましく言うが要点が不明で、国会質疑で物議を醸す人物だ。何故か男性用の黒いスーツを着ていた。喪服では無い。井関さん、この人、小柄ですよね、確か。」

「その通り。衣類はガバガバ。智子。下着が無かったんだな。」

「うん。拘束バンドの跡があり、裸で縛られていたんじゃないかと思います。死んでから、適当な服を着せた。普通なら、玉置議員の衣類を着せるところですが・・・幸不幸かレイプの跡はありませんでした。」

「今、新たまご会の副会長代理が駆けつけたので、溝内課長が遺体確認に案内した。問題は、体に貼り付いていた紙片だ。秋野。」

 秋野がスライドをスクリーンに映した。

『次は』、と見える。

「剥がれたみたいですね、『次はお前だ』、でしょうか?」

「秋野。嫁が睨んでいるぞ。責任は自分で取れよ。」と、蘭子が茶化した。

 確かに、智子は『予断禁物』と言っているような目をしている。

「辻さん達は、副会長代理と一緒に選挙事務所に行って、聞き込みを。確か今日、補欠選挙の公示をした筈だ。大曲達は、玉置家に行け。お母様が待っている。村松も行け。」と、蘭子が短く指示した。


 午後2時半。クルマの中。

「なんで副会長代理なんです?」

「お前、間違っても蘭子にそれを尋ねるなよ。村松、正解言ってやれ。」

「会長は男性、副会長は男性、副会長代理は女性。」

 そっかあ。


 午後3時。玉置家。

「一人で、墓参り行くから熱中症になるのよ。いつ退院出来るの?」

 玉置珠子氏は、尋常では無かった。

 大曲先輩と相談の上、俺達は勝手に調べることにした。

 アルバムからはめぼしいショットはない。

 クローゼット、天井、バスルームも見たが、怪しいものは見当たらない。

 大曲先輩はPCを抱えている。

 そこへ、村松がやってきた。

「先輩。ピッキングされてます。」

 確かに玄関引き戸に傷があった。


 俺は、スマホで蘭子に報告した。

「分かった。救急車を手配すると後が五月蠅いから、鑑識を回す。ピッキングも調べて貰え。」


 15分後。到着したクルマに、智子と村松が誤魔化して、珠子氏を乗せた。

 錠前は井関さん達に任せて、俺達は、引き揚げた。


 午後4時半、捜査一課。第二応接室。

「可哀想にな。村松の聞き込みによると、母親は娘を溺愛していたそうだ。」と、蘭子が言い、「質疑の妙な問答はパフォーマンスじゃなかったようだ。政党では、とっくに把握していたそうだ。」と、辻さんは呆れていた。

「問題は、玉置は何を知ってしまったか、だな。」と、神道課長が大曲を見た。

「見落としがあるといけないから、サイバー犯罪課でダブルチェックして貰っていますが、見つかったのは、このメールだけ。」

 大曲先輩は、プリントアウトした紙片を出した。

『次は有楽町』

 ええ?

「これって、山手線に乗った時、東京か新橋の駅を出た時、アナウンスされる内容だ。どっちだろう?」

 暗号・・・かな?


 ―「捜査一課ですけど、207」につづくー


 ※今回の登場人物(順不同)

 === 主な登場人物 ===

 眩目くらめ真吉・・・警視庁捜査一課刑事。巡査。

 大曲尚人・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。

 開光かいこう蘭子・・・警視庁捜査一課課長、警部補。

 志摩敏夫・・・警視庁管理官。警視正。

 井関権蔵・・・警視庁鑑識課課長。警部補。

 秋野治夫・・・警視庁鑑識課課員。巡査。

 秋野[井関]智子・・・警視庁鑑識課課員。井関の娘。巡査。

 村松みちる・・・警視庁捜査一課刑事。巡査部長。


 辻瑛人・・・捜査一課辻班班長。巡査部長。

 蒔俊郎・・・警視庁捜査一課課員。辻班。巡査。


 神道助六・・・捜査二課課長。警部補。

 新垣舞・・・捜査四課(仮)課長。


 赤井悦夫・・・第三機動捜査隊の警部補。

 溝内健児・・・生活安全課課長。



 -----------

 ゆう らく ちょう ?


 =====================

 ※夏のお墓参りは、直射日光や墓石からの強い照り返し(輻射熱)により、想像以上に体温が上がり熱中症になりやすい危険な環境です。早朝や夕方の涼しい時間帯を選び、日傘や帽子の着用、こまめな水分・塩分補給、無理をしない短い時間での作業を徹底しましょう。安全な時間帯と行動早朝か夕方に行く: 午前6時〜9時や、午後16時以降の涼しい時間帯を選び、日中の暑い時間(12時〜15時)は避ける。時間を短くする: 掃除や参拝は30分程度を目安に切り上げる。2人以上で行く: 万が一倒れた際の対応や、荷物の負担を減らすために単独行動は避ける。服装と持ち物日よけグッズ: 帽子や日傘を使い、直射日光を遮る。涼しい服装: 通気性が良く、汗を乾かしやすい服を着る。冷却アイテム: 保冷剤や冷たいタオルで首元や脇の下を冷やす。飲み物: 水分と塩分を補給できる飲み物や塩飴を必ず持参する。墓地特有の注意点墓石の熱さに注意: 太陽を浴びた墓石は非常に高温になり、素手で触るとやけどをする恐れがあるため水で冷やして扱う。日陰の確認: 霊園や墓地は日陰が少ないため、無理をせず休憩できる場所をあらかじめ把握しておく。

(Google検索より)


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