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ゲームの世界は好きだけど転移したいなんて言ってない!  作者: For-rest-one
第五章 挫けぬ国『ベルフィア』
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静かな街

 慌てて扉を閉めると、シェルターは再び暗闇に閉ざされる。


「『イルミナティオ・フォティ(照明点灯)ーゾ』。 足元に気を付けてください」


 ダリアの魔法によって、空間が一時的に照らされる。

 その灯りを頼りに、僕たちは再び席に着き、ダリアの話を聞くことにした。


「近くに強大な魔力を感知しました。 もちろん、先程まで無かったはずの物です」


 そう言いつつも、どこか腑に落ちない様子で、首を傾げるダリア。


「これまでの経験からすると、魔素飽和したモンスターが正体というのが妥当ですが……、どうやってこの街に?」


 僕たちがシェルター内に居たのは数分程度だ。

 その数分の間に、モンスターが街に侵入したということか?

 いや、それにしては……。


「ダリアさん、"近く"とは、どのくらいの距離ですか?」


 僕の質問に彼女は直ぐさま答える。


「300メートル強といった辺りでしょうか。 おそらく、大通りの方向です」


 侵入には街を覆う壁を越えるか、門を突破する必要がある。

 それだけでなく、街には警備もいるはずだ。

 なのに、ものの数分で大通りまで侵入を許すなど、にわかには受け入れ難い話だ。

 当然、この街に"住む"二人にとっても。


「ま、待ってくださいダリアちゃん! ここ、街ですよ? 警備隊の方も居ます。 それなのに大通りまで?」


 アスピダの慌てぶりは尋常ではない。 それだけ、今起きている状況が不自然なのだ。

 軍事国家が街の中心部へモンスターの侵入を許すなど、冗談としか思えない。


「そっ、そうよ! それに、魔素飽和なんて滅多に起こるものじゃないわ!」


 ……。

 アスピダも一瞬真顔になったのが見えた。

 普通の認識は確かにそうだ。


「それに、大通りなんてすぐそこよ? 悲鳴の一つも聞こえないし、サイレンも――」


 そこでソフィアは、何かに気付いたかのように息を呑み、同じタイミングで目を見開いたアスピダと顔を見合せる。


「……アスピダ(ねえ)。 これまで、たった数分でサイレンが止んだことがあった?」


 その言葉に、アスピダはゆっくりと首を横に振る。


「いえ、無かったはずです。 毎回、攻撃が止んでも小一時間は鳴り続けてました」


 その会話を聞いた僕たちも、街の異変を確信する。

 何が起こっているか分からないのは相変わらずだが、尋常の事態でないことは確認できた。

 無策で飛び出るのはあまりに危険すぎる。

 どうやら、もう少しだけこのシェルターに世話になるようだ。

面白いくらい話が進みません。

面白くさえないレベルです。

私にしては珍しく先の展開ができているので、早くシェルターから出てほしいです。

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