奇跡の欠片 #17
…いや、
「待て待て待て待て!!展開が早い!」
ベルーくんは困惑していた。
いや、当然だ。
さっき聞いた「トパーズ」の存在。
軍を半壊させるほどの強さ。
それが――――
「すでに死んでいる。」
とか。
「えぇ、つい先ほどの連絡です。」
東雲玖澄は淡々と言った。
「トパーズを捕らえることに成功しました、が。錯乱状態で何を言っているのかさっぱり分からない状態だったとか。そして、そのまま自分の核石を壊し自害。」
なんなんですかね――――と、東雲は、言葉をそこで締めて俯いた。
「…軍を壊して、それで死んだ、なにやら急すぎるけれど……これで、戦争は終了か…?」
ベルーくんはそう纏めた。
「多分……そういうことになるでしょう。長かったですね。」
「……はあ。」
「さて――――そこの彼。スイ、でしたか?さっき紹介してもらった通りだと。そして、あなた。ベルー。」
「え、あ、はい」
唐突に声をかけられた。
「……貴方達、宝石精霊でしょう。」
可能な限り隠してきたことが一瞬でバレた。
いや、まあ、これはバレても仕方がないか。
「まあ、弱小だけど、そうだね。」ベルーくんは、一瞬僕に目配せをして、そう答えた。
「一応問いますが――――核石は?」
「ベルーくんがブラックダイヤモンド、そして僕が翡翠ですね。」
空気が、ガラリと変わった。
「ああ、――――なんだ。最初から、そう言ってくだされば、よかったのに。」
「“煌星荘の住民”――――確保、します。」
僕らは答えた。
「冗談じゃない。」
「――――逃げるよ。」




