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キラボシダイアリ  作者: ランス
月の涙
23/66

月の涙 #21

「クリミアあああああああああ!」

「…っう、ホープさん…?」


私の横を通ったのは、ホープだった。

クリミアに駆け寄り、叫ぶ。


ねえ、もしかしてこれって。

悪い出来事が起こる気がする。そんな前兆の寒気のような。


「おい、クリミア…!帰るぞ!ここから!」

「い、嫌です!オリヴィアさんとっ、オリヴィアさんと帰らないと…!」

「馬鹿!それで見つかって全員帰れなくなったらどうするんだよ!」

「嫌、嫌!嫌です!」

意地でも帰ろうとするホープ。

意地でも帰らないとするクリミア。

…こんなの、嫌だ。

せっかく、せっかく二人は……になったのに。

こんなふうに、仲が悪くなるのは…

それに、早く脱出しないと、誰か来てしまう!

それを口に出そうと思ったその時。

扉の向こうから声がした。

生気のない声。

死んだような声。


「クリミアさん」

「ぉ、オリヴィアさん…?」

「わたしのことなんてもういいですから…!おねがいです、クリミアさん、もう逃げてッ、ください!」

「そ、そんな、そんなことって…!」

「…クリミア、帰ろう…帰るぞ、なあ…!」

「う、ううう、うううううううううううう…」


ねえ、世界はどうしてこんなにひどいの?

どうしてこんなに、苦しまないといけないの?


こんな、こんなに人が悲しむだなんて。

こんなに、涙をこぼすことなんて――――

誰も、望んでいないのに。

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