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第6章 ⑫

主達が小屋へ入っていく。


外には常連達が残った。


「さて」


一人が酒瓶を振る。


「待つか」


「どうせ来る」


酒をあける。


見張りは壁にもたれて眠っていた。


酒瓶が足元に転がる。


どう見ても。


酔い潰れているようにしか見えない。


しばらくして。


足音。


男が一人やって来た。


「おい」


見張りを見る。


「何やって――」


「飲むか」


常連が酒を差し出した。


男は眉をひそめる。


「いや、伝言を――」


腕を掴まれる。


「一杯くらい付き合え」


次の瞬間。


男は地面へ倒れた。


「弱いな」


「小屋入れとけ」


二人で男を運ぶ。


扉を開け。


縄で縛った男の横へ転がした。


扉を閉める。


「はい次」


また酒を飲む。


しばらくして。


また足音。


「遅いぞ」


男が近付く。


見張りを見る。


酒盛りを見る。


「何を――」


「飲むか」


「いや」


その返事が最後だった。


ごとり。


「これも入れとけ」


小屋へ転がす。


また待つ。 


また飲む。


三人目も同じだった。


酒瓶を逆さにする。


一滴。


落ちない。


「なくなったな」


「帰るか」


「お土産忘れるな」


「おう」


男を三人を肩へ担ぐ。


「よいしょ」


地下街へ向かって歩き出した。

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