第七章 第四幕 結婚式
瀬戸と凛の結婚式は、暁グループ総出で派手に行った。
里美の方針で、主に里美が仕切って執り行われた。
当初、瀬戸は、優作さんと同じホテルでと言ったが、
優作と里美の挙式のあと、有名になって、
予約が取れないホテルになっていた。
だが、そもそも、暁グループ総出となると、
大きなホテルでないと無理だった。
この時点で凛は満面の笑みで、
瀬戸は、少し青くなっていた。
優作はその顔を見て、口角を上げた。
「瀬戸、無理だと思うが、諦めてがんばれ。」
優作はそう告げた。
優作と里美は、挙式で初めて両家の親御さんに挨拶した。
挙式の場が、初めての対面だった。
人の良さそうな人たちだった。
印象的だったのは、両家の母親が泣いていたことだ。
里美と優作は、その光景を黙って見ていた。
披露宴には、暁グループ総出で出席した。
もちろん暁商店街のみなさんも。
司会は里美と、どうしても友人代表で挨拶がしたい。
とごねた影山と、真壁が、面白おかしく挨拶した。
瀬戸の目線がいつも凛を追っていた。
とか、
隠せてないのに、隠せているつもりが面白かった。
とか、
いつまで経っても結婚しないので、
ついに兄貴に背中を押された。
とか、
会場は大爆笑で盛り上がった。
瀬戸は笑えなかった。
一人だけ青い顔をしていた。
次は何を暴露されるのか、そればかり気になっていた。
隣で凛は笑顔だった。
みんな幸せそうだった。
凛が、家族や、披露宴に来てくれたみんなのために、
最後に手紙を泣きながら読んでくれた。
里美ももらい泣きしていた。
そんな仲間たちをARKは学んでいた。
瀬戸達は、新婚旅行には、後日行くとして、
しばらく通常の出勤スタイルを続けた。
自分たちのことを隠さなくなった瀬戸達は、
みんなから細い目でしばらく見られるようになった。
瀬戸達が幸せの絶頂だったその数日後。
ついに日本でも感染者が確認された。




