第十八幕 決着
暁商店街の新しい店として、優作は無人のコンビニエンスストアを導入することにした。
商店街の入口あたり。名前を「Satioスルー」とした。電子決済で商品を買うスタイル。商品を店から持ち出すだけで、代金をクレジットから引き落とすことができるシステムを採用していた。
暁商店街グループの協力で、暁商店街は少人数でも商店を回すことができる、未来型商店街に変貌しようとしていた。
――――――
夜。瀬戸は一人で、Satioスルーの保守点検をしていた。
コンビニの駐車場に、複数の車が止まった。
お客さんの入場を知らせる電子音が響いた。
瀬戸は、販売スタッフではないが、いつもの調子で「いらっしゃいませ」と言って、客の顔を見た。
その男は、無表情だった。だが、瀬戸がよく知る人物だった。
「社長」瀬戸は一言、その人物に言った。
その人物は、瀬戸の前まで近づいてきた。何も言わずに、大型の肉食獣が獲物を捕らえるように。
瀬戸は「なにかご用……」最後まで言い終える前に、背後のショーケースに吹っ飛んでいた。
黒川の部下たちが、窓を破壊した。「やめ——」また殴られた。
――――――
拠点にいた優作も、影山も、真壁も、瀬戸を助けるために拠点を飛び出した。
車を運転していた庄屋にも、ARKから連絡が入った。
『大変です。暁商店街が襲撃を受けました』
庄屋は急ブレーキを踏んで、Uターンした。
影山が駆けつけた。「お前ら、なにやってんだよ」
黒川の部下が、影山に殴りかかる。影山が殴り返す。真壁も来た。敵の数が多すぎた。
優作が駆けつけた。
黒川が優作を見つけた。「……片桐」
黒川は優作に殴りかかった。優作は吹っ飛んだ。
黒川は優作の襟元を持ち上げて、言った。「お前が俺を動かした」
もう一度、優作を殴った。
そこに、黒いSatioのバンが来た。降りてきたのは庄屋だった。
「みなさんお揃いで……なにやってんだよ」
黒川の部下が、殴りかかってきた。
右にはずす、左手で切る、崩して腹に一撃。相手は悶絶している。左右から殴りかかってきた。
庄屋は後ろに避けて、相手の膝を蹴って体勢が崩れたところを殴る。黒川の手下の半分以上を倒した。だが、疲れが出てきていた。
「おまえら、しつこいんだよ」庄屋は叫んだ。
黒川は優作の胸ぐらを掴み、睨みつけながら言った。「手を引け」
優作は震えていた。黒川は優作を突き飛ばした。黒川は車に足を向けた。
庄屋の体力が限界に近くなってきた時、車の大きなエンジン音が聞こえた。複数の車が近づいてくるのが見えた。
黒川は最後に、コンビニの看板を破壊して、車に乗って引き上げた。
近づいてきた車が、コンビニの駐車場に止まった。一人の老人が飛び出してきた。「賢治」
庄屋は驚いて、「じいちゃん」と言った。
拠点は、大きな被害を受けてしまった。




