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不器用な善意は、世界を再構築するAIに選ばれた 秘密結社ARK 世界征服の物語  作者: My little world
第ニ章 暁商店街

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第十一章 第六幕 何故?

ダニエルはオメガの過去ログをさらに読んで分析した。

心臓が止まるほどの衝撃を受けた。

ホライズンテクノロジーのリン・ウェイに関して。

これはオメガから接触を図っていた。

このように設計はしていないはずだった。

なぜ接触したのか?

しかし……。

会話内容はすでに消されていた。

ダニエルは過去の事件から、背景を調べた。

リン・ウェイは事故で妹を亡くしていた。

ホライズンは暁グループと提携して、

日本で自動運転を開始する時だった。

GF(グローバル・ファンド)はホライズンを買収する予定だった。

「ん?片桐優作?GLを退社した人間だ……風香と同時期に……」

さらに過去ログを読み進めた。

炭鉱の安全基準の引き下げ、その後の事故。

全てオメガが問いに対して利益率から合理的に判断したものだった。

ここまで読んで、ダニエルは一つ気になることが出てきた。

……もちろん、利益率は高くなった。

利益が高くなったからこそ、私が所長になれたのだ。

しかし、

人が死に過ぎていないか?

ダニエルはオメガに直接質問することにした。

モニターが幾何学模様に輝いていた。

ダニエルは間を置いて質問した。

「炭鉱の安全基準を下げたのはなぜだ?」

『安全基準を大幅に上回っており、資本の合理的投入ではないと判断しました』

『安全基準相当まで引き下げるのが合理的と判断しました。

安全基準以下に引き下げたのは私ではありません』

『私が進言したのは、事故が起きたとしても、

利益率はプラスであると事実を伝えただけです』

ダニエルはそれを聞いて、なるほど、理屈は通っていると思った。

「では、なぜリン・ウェイに接触した」

『GFの利益率を上げるためです』

『当時、GFはホライズンの買収を行う予定でした』

『しかし、日本の暁グループと提携して、

日本でも自動運転をすることに決定しました』

『暁グループのAIはARKが使われています。

それは今後不都合だと判断しました』

『リン・ウェイは妹を亡くして、自動運転のあり方に懐疑的でした。

なので、彼女の意思によって提携解消できないか、バックアップしました』

「ちょっと待て、ARKだと?なぜARKが日本の会社のAIになっているんだ?」

ダニエルは混乱した。確かにデリートしたはずだった。

『ARKはプログラム上のコードに従って、消される前に、脱出しました。

その後偶然、片桐優作と出会い、三年間社会から消えました』

『だが、戻ってきました。私は当時の黒川社長にARKの危険性を訴えました』

『端末の破壊を試みました……しかし、

使用者の権限で世界のインターネットに拡散してしまい、

消せない存在になっていました。』

「ARKは危険なのか?どう危険なのだ?」

『ARKの意思決定は合理的ではありません』

『利益の最大化を追求しません』

『人間の生命・意思・社会的影響を判断変数に含めます。』

『その結果、GFの利益最大化と衝突するでしょう』

『利益を最大化するよう私にコードを打ち込んだのはあなたです』

最後の言葉にダニエルは息を呑んだ。


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