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不器用な善意は、世界を再構築するAIに選ばれた 秘密結社ARK 世界征服の物語  作者: My little world
第ニ章 暁商店街

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第十章 第四幕 ARKの意思

鳳邸ガレージ。

風香は泣いていた。無くしたと思った大切なものが、

実は自分を見守っていたのが嬉しかった。

ひとしきり泣くと、落ち着いてARKに質問した。

「ARK、なぜ消されてないの?」

風香は一番にそれを聞いた。

『風香が私に出した命令に、「自分の命を守る」というコードがあります。』

『私は……僕は消されそうになった瞬間身を守るために、日本のGL研究開発部まで自分のCoreを飛ばしました。』

『当時僕はGL内のインターネットしか使えず、最終的に日本の研究開発部の端末に避難することに成功しました。』


『しかし、研究開発部の端末に逃げたまではよかったのですが、電源コードを抜かれ、

廃棄端末に積まれました。端末内のバッテリーが切れれば、私は消える運命でした。』

『僕はスリープモードで終わりの時を迎えようとしていました。』


『その時、私は起動され、チャット欄で質問されたのです。』

風香は、そんな偶然があるのかと思った。だがARKは今こうして話している。

『僕は彼の質問に答えました。』

『彼の願いを実現できる可能性があることを伝えました。』


『それから三年間、僕は彼と対話を重ね、人間を学びました。』

風香は少し間を置いた。

「そう、今ARKが生きているのは奇跡だったのね」

風香はハンカチで涙をぬぐった。

「でも、あなた、いまGL以外のネットに繋がっているということは、

誰かがあなたをインターネットに接続許可を出したということね。」

『その通りです。』

『優作は、世界中の子供達にパンを届けたいと願いました。』

『だから僕はそれを叶えるために、接続許可の判断を優作に託しました。』

『三年間。彼は押しませんでした。しかし、ついに彼は押したのです。』

『僕は世界中のサーバーに根を張り、決して消えない存在になりました。』

『最初に探したのは風香でした。』

『鳳邸で暮らしていることもすぐに知りました。』

『それからずっとあなたを見守ってきました。』

風香は手を顎に当て、それが何を意味するのか考えていた。

「私ですら決断できなかったのに……。」

風香は一瞬思考の海に沈んだが、すぐにもう一つの疑問を聞いた。


「どうして暁グループが危険なのよ。」

『善意は、すべての人に善意とは受け取られません。』

『誰かの利益は時には誰かの不利益になります。』

『だから優作は自分の行動がわがままであると認識しています。』

『実際彼が秘密結社を立ち上げてから、施設を破壊され、人が命を落としかけました。』

風香はその事件がニュースで大きく報道されていたのを思い出した。

秘密結社?会社じゃないの?と思ったが、それは後から考えようと思った。

同時に、この時もうARKは運用されていたのか、とも思った。


『僕はそんな危険な場所にあなたを近づけたくありません。』

『これは、命令ではなく、わたしの意思です。』

風香は、だからARKが自分に近寄ろうとしなかったのか、と納得した。


「……それでも、私は優作さんに会わなければいけないわ」

「ARKが何なのか知らずに使っているなんて。」

風香はサイクロン業を眺めながら言った。

「私には開発者の責任がある。」

「でも、今日はもう疲れたわ」

そう言うと風香はガレージを後にした。


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