第二章 第六十三話 旅路~新たな仲間~
お待たせしました!
グランが白馬を鑑定すると驚きの結果が出た。
(まさかこの白馬が神獣だったなんて)
どうやらグランが鑑定し終えると同時に、白馬の方も鑑定が終わったみたいだ。
2頭は明らかに様子が代わり、まるで怯えるような目でグラン、ナミア、エリザベートを見ていた。
グランは鑑定をされたことをわかっていたため、そこまで疑問には思わなかったが、ナミア、エリザベートは鑑定されたことに気づけなかったみたいだ。
2人は不思議そうな顔をしながら、白馬たちを心配していた。
すると突然白馬2頭はグランに対して跪き、先程とは打って変わった態度で話し始めた。
「た、大変申し訳ございません!まさか貴方様が使徒様だとは知らずにご無礼の数々……なんとお詫びすればよいか」
「「!!!」」
「特に気にしていないから大丈夫だよ。それよりも……使徒様って呼ぶのやめてね。なんとか防音結界が間に合ったから、他の人達には聞かれなかったみたいだけど」
「「なるほど承知いたしました!」」
グランと白馬の話についていけてないのかナミアとエリザベートは混乱していた。
また結界の外にいる者たちも同様だ。
「グ、グラン……?何の話をしてるの?使徒様?」
「はるが使徒ってことは……私たちもそうってことなの?」
「いや奥方様たちは正確には使徒様ではないな」
「いかにも、お二人は使徒様……グラン様の加護と十柱の神々の加護が授けられてます。ああ、あちらにいる神狐族の娘と聖者の末裔もそうですね」
ナミアとエリザベートの疑問に白馬が答えた。
同時に気になることも発言していたが、今は一旦おいておくことにした。
「ナミア、エリー、この2頭は神獣みたいだ」
「神獣って?」
「確か神々が世界を管理する際に生み出した調律者……だったかしら」
「その通り!偉大なる神々が、我らを神権の代行者としてこの地に生んでくださったのだ!」
「グラン様が召喚魔法を使用された際、無意識なのか神威が混じっていたのです。それで何事かと思い、駆けつけた次第にございます!」
「ただ召喚された場所には神々どころか神威を持つものもおらず、不思議に思いここにいた皆を解析させてもらったのだよ」
「それで解析に気がついた僕は白馬を鑑定して正体がわかったって訳だね。まさか隠蔽魔法まで破られるとは思わなかったけど」
「それでグラン様!どうか我らと契約してはいただけないだろうか!」
「我らと契約していただければ魔力ではなくて、神威を使用し顕現できるのでグラン様に負担はございません!」
「こちらとしても契約をするために召喚魔法を使ったわけだし、よろしくお願いするよ!ただ人前で僕らの正体をばらさないことが条件だ」
「「それに関しては問題ないぞ!」ございません!」
「じゃあ詳しい話は移動しながら聞こうか。時間もなくなっちゃうしね」
グランは神獣ペガサスの夫妻と契約をした!
***
グランはティナたちに問題なく契約を済ませたことを報告し、馬車へ乗り込むと水都へ向けて出発した。
出発してからは特に問題もなく順調に旅路を進んでいった。
道中グランはナミアとともに御者を務めながらペガサス夫妻の話を聞くこととした。
ペガサス夫妻はグランと契約をする際に名受けをした。
契約とは様々な方法があるが、今回二頭が望んだのは一番魂との結びつきが強くなる名付けでの契約だった。
その結果オスのペガサスにはハク、メスのペガサスにはフブキと名付けた。
「にしてもまさかグランが神獣と契約しちゃうとはねぇ……。いまだに現実味がないよ」
「まあまあ奥方様。グラン様は使徒様ですぞ?」
「ハクとフブキが言ってる奥方様って何?」
「?お二人はご結婚されているのでは?」
「ええ、先ほど解析させていただいた時に見た情報からも間違いはないかと思っていたのですが……」
「グ、グランと私は結婚してないよ……ま、まあ結婚はしたいんだけど……」
「!なるほどそういうことですか。ではこの話はこれくらいに」
「「?」」
フブキはグランとその周りを巡る思いに気づいたらしくこれ以上追及するのをやめた。
(旦那様!これ以上この話はやめておきましょう。主とナミア様、エリザベート様に迷惑が掛かります)
(そ、そうか。わかったぞ。しかしあの解析結果は……)
(我らは静かに見守りましょう)
「ハク、フブキ一つ質問いいか?」
「どうされましたか主様?」
「僕が使徒っていう話は分かったけど、称号にもそんなことは書いてないし、何を見て使徒だと思ったの?」
「それはグラン様の称号と特殊戦技であるぞ。まず神々に愛され者、神々の意思を伝える者の称号は我らも所持している。しかし神の依代と特殊戦技の憑依:剣神ヤマトは我らでさえも使えぬもの。それほどまでに神々に近しい能力を持っているものが使徒様でないはずがないと判断しての結論である」
どうやら二頭にはグランが厳重に隠蔽していた特殊戦技も解析で確認できていたらしい。
並大抵の相手にはわからないほど厳重に隠蔽し、さらに能力に封印までかけていたのにだ。
そのことを話すとハクとフブキが得意そうに話した。
「それは我らの持つ固有技能が理由であるな」
「我らは同じ固有技能を持っているのですが、同時に使った場合、我らに隠せるものは何もないのです。技能には相乗効果というものがあり、固有技能ともなるとその効果はすさまじいものなのです。」
なんと二頭は基本的にはあり得ないであろう同じ固有技能を所持していた。
そんな二頭が持っている固有技能は全知全能。
効果は簡単に説明すると制限なく鑑定・解析が使用できるほか、この世の中に存在する全ての情報が記されているとされている伝説の神域図書館を自由に閲覧できるというものである。
ほかにもいろいろな情報を共有しながらグラン達は水都を目指すのであった。
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