第40話:三大神獣集結! 白銀・真紅・碧海の神聖防壁
ドォォォォォォォォォンッ!!!!
天と地を同時に揺るがす神鳴り。
アッシュの号令と共に、それまで愛らしい姿で身を潜めていた三匹の仲間たちが、同時に神話の真の姿を完全解放したのだ!
「――クワァァァァァァァァァァッッッ!!」
先陣を切ったのは、白銀の天狼コハク!
体長二十メートルを超える白銀の巨躯へと膨張し、頭部の二本の神角から目も眩むような雷光を迸らせる。
コハクが大地を踏みしめた瞬間、ウロボロス・スラッジの足元の重力が一万倍へと強制増幅された!
ズズズズズズズッ! と、泥の巨龍の巨体が岩盤深くに縫い止められ、前進を完全に封じられる。
「――ピロロロロロロロロロロロッッッ!!」
続いて天空を真紅の劫火で染め上げたのは、緋色の不死鳥ルビー!
翼開長三十メートルを超える神鳥が天空を旋回し、その嘴から黄金の【神聖浄化炎】を一気に投下した!
ジュワァァァァァァァッ!!
巨龍が放とうとしていた魔毒ブレスのエネルギーが、神聖炎の熱量によって口の中で強制気化され、爆発的な白煙となって吹き飛ぶ。
そして――。
「――キュオオオオオオオオオオオッッッ!!」
地底の湧水池を突き破り、天高くへと飛翔したのは、碧海の海竜サファイア!
体長四十メートルを超える透き通るサファイアの龍神。
サファイアが天空でトぐろを巻いた瞬間、大気中のすべての水分が凝縮され、巨龍の周囲を取り囲むように、巨大な神聖水の渦潮――【絶対神聖結界水球】が形成された!
大地を縛る白銀の重力。
天空を浄化する真紅の神炎。
そしてすべてを閉じ込める碧海の清流。
太古の三大神獣が完璧に連携し、五百メートルの泥の怪物を、完全に身動きの取れない水球の中へと幽閉したのだ!
「す……すさまじい……! これが、太古の神獣たちの力か……!」
各国首脳たちが感涙の声を上げる。
しかし――サファイアの苦しげなテレパシーが、アッシュの脳内へ響いた。
『アッシュ……長くは持たないわ……! この怪物の核……【澱みの神核】がある限り、どれだけ焼き払っても、どれだけ縛っても、泥は無限に再生し続ける……!』
見れば、水球の中で泥の巨龍がギチギチと蠢き、外殻を削り落とされても、中心部から黒い汚泥を無尽蔵に湧き出させていた。
「核を浄化しない限り、終わらないか」
アッシュはオリハルコン製の作業ブーツの紐を固く結び直した。
「外側から洗ってもキリがないなら……中に入って、元栓を直接叩くまでのことだ」
アッシュは背嚢から、自作の最高傑作――【神聖濾過コア・プラグ】を抜き取った。
たった一人で、五百メートルの怪物の体内最深部へ突入する――前代未聞の決死行が始まろうとしていた。
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