クラスでの変化
次の日、あたしはいつも通り自分の高校にきた。
匠と同じ学校を勧められたけど、入学して間もなかったから、断った。
郁哉くんにも、心配かけたくないし。
「日和!おはよー!!」
教室に入って真っ先に声をかけてきたのは郁哉くんだった。
「郁哉くん……おは……」
「鈴原くんっ。こんな女の子と一緒に居ない方がいいよっ!」
ツインテールの女の子が郁哉くんの腕に飛びつく。
「鈴原くんもニュース見たでしょ?この子の両親は誘拐犯なのよ!誘拐犯とずっと一緒に暮らしてたんだから、この子だって誘拐するかも知れないのよ!」
まぁ……みんなそう思うよね。
郁哉くんだって、きっとそう思ってる。
「……………君はさ日和の何が分かるの?」
「……え?」
「日和はずっと1人で耐えてたんだよ。色々、家族関係でもギクシャクしてて、誘拐もされて、頼れる人なんて居なくて。俺にも、話してくれたことないし……。」
「で、でもでもっ!」
「それに日和は俺の大事な彼女だからこれ以上傷付けないでくれるかな。入学早々印象悪いよ?」
「酷いよ鈴原くんっ。こんな可愛い子が声かけてるのに!」
「日和に勝ってから言ってよね。日和は見た目も学力も高いからね。」
そう言って郁哉くんはあたしの手を取り走っていった。
「ちょ、ちょっと郁哉くん!?」
「もうちょっと待って!」
あたし達は屋上に来た。
「郁哉くん……?」
「俺さ、日和の両親の事とか聞いて何も出来なくなってさ。辛いのは日和なのに。ごめん。」
「……いいのよ。そんなこと。」
「結局日和はどこで暮らすの?」
「小春の……元婚約者の家。今住んでるとこは"結城"って言うんだけどね、言い合いした結果、結城さんの方があたしを連れて帰るって言ってくれて……。」
「そっか。今、そこに居て落ち着ける?安心出来る?
昔みたいなことされない?」
「……うん。大丈夫。心配してくれてありがとう。」
「ならよかった。」
郁哉くんは強くあたしを抱きしめた。
どちらからともなくキスをした。
「日和、頼ってね。」
「うん、ありがと……」
「ねぇ、お姉さんってさ……」
「ん?」
「何でもない。気にしないで!」
小春のこと、何か聞きたがってたけどどうしたんだろう。
もっと早く気付いてれば、変わってたのかな。




