日和の思い
その日の夜、郁哉くんから電話がかかってきた。
『もしもし?実はさ、今日日和送っていった後あの声をかけてきた人と話したんだ。正確に言うと無理やりだけど。』
「え、小春と……?」
『うん、そう。連れていったのはメイドさんだけど。』
「ふぅん……。」
さすが小春、メイドまで用意してもらったのね。
『なんか凄い日和の事聞いてきてさ。そしたら双子の姉だって言うんだけどそうなの?』
そんな事まで言ってたんだ。
「そうだよ。あの人はあたしの双子の姉。でもあたしはあの家に要らないから。」
『お姉さん凄く心配してたよ』
「そっか。でもあたしはあの人と再会してもこのまんまで居るつもり。だってあたしが居なくても小春が居ればあの家は成り立つもん。」
『日和……………』
「あ、ごめんね。暗い話して。」
『え、いや、俺の方こそごめん。』
郁哉くんは申し訳なさそうに電話を切った。
「今さら、何をしようって言うのよ。」
持っていた携帯を投げ捨てる。
小春は充分幸せ者でしょ?
あたし何て居なくても幸せじゃない。
「ほんと、あの顔ムカつく。」
正直小春のことが昔から嫌いだった。
てかあの家にいる人全員嫌いだった。
「はぁ……。」
もう小春に会わないと思ってたのに。
どうして会ったんだろう。
どうしてあたしの学校が分かったんだろう。
あぁ、金使えば何でも調べられる時代なんだっけ。
金持ちの特権だよねー…。
プライバシー侵害だと思うけど。
とにかく、もう小春には会いたくない。




