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見えない敵との戦い 十八
2026年9月23日
麻木はそのとき仕事に行く前だった。昼間で散歩に出かけていた。季節は冬だった。冬の仕事はとにかく身体が硬くなってしまう。それをほぐすために散歩をしていた。道の途中で麻木は立ち止まる。前にいるモノと距離を詰めたくなかったからだ。顔のない人が立っていた。微動だにせず、麻木に顔を向けていた。女もののコートを着て、長い髪をしていた。
これ以上近づくとこの影の技の範囲に入る。かといってこのまま放っておくわけにもいかない。どうするか考えていると麻木の後ろから鳥が飛んできた。スズメだった。スズメが麻木を追い越して道の上を飛んでいると、そのまま撃たれたように落下した。恐らく死んでいる。
鳥が地面に伏すと、顔のない女は道の中に沈んで消えていった。




