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なんだかんだで、桟敷席に全員が合流し、流れでトランプゲーム大会が開催された。
屋外で、お祭りの雰囲気をBGMに始まったトランプ大会はなんだか変な感じだったが、それはそれで楽しかった。
お神輿が席の近くを通りかかるのは、もう少し暗くなってからだ。
それまでは周囲も、何かしらの方法で暇を潰しつつ、屋台の食事を楽しんでいるようなので、桟敷席での過ごし方としては間違っていないようだった。
「はい八切で上がりで都落ち確定ー」
「あ、次。次私の番ですね、上がりです。上がれるやったー!」
「はー、革命とかいうルールはまじで廃止すべきー」
「いや凛子この前の前でやってたじゃん革命」
何回目かの大富豪で、辺りが暗くなってきた為に終了となった。
最初勝ち進んでいた凛子は最後の最後で都落ちし、大敗での終了となり悔しがってはいたが、合流した英会話部との会話も自然にできるようになっていて、雰囲気としてはとても良い感じになっていた。
そう、なんとなく席を、アリーシャ的に頑張ってそっと移動しつつ、凛子と悠紀を隣同士に座らせることが出来、アリーシャは勝手に達成感に浸っていた。
演劇部なのにアドリブには弱いが、こういった台詞のない感じのサポートならできるのだ。
凛子と悠紀を席の後ろに追いやりつつ、アリーシャは前の方の席に美緒莉と一緒に並んで座った。
「もうすぐお神輿来るよね、私何気にこんな近くで見るの初めてだから楽しみだなあ」
「去年とか人込みで凄く遠くから見たもんね」
トランプを片付け、道沿いに設置された桟敷席から周囲を見渡すと、遠くの方に人が集まっているのが見えた。
それが目視で確認できると、神楽の笛や太鼓の音色が遠くから響いて聞こえてくるのも感じられた。
「まだちょっと先みたいだねー」
お祭りと、あの二人の邪魔をしてはいけないという意識にばかり集中していたアリーシャは、後ろの席で食べるものがなくなったからと、先程のトランプで大敗した凛子に冴が皆が何か摘まめるものを買ってくるようにと頼んでいたり、じゃあ荷物持ちにと悠紀が付き添う形になっていたりという、とんでもラブイベントを見逃していたのだが、それを知るのは神輿が近づいた頃に、冴奢りのポテトフライが手元に届いた時であった。
通り過ぎる神楽の音色を聞きながら、アリーシャは桟敷席の隅で、二人仲良く屋台の食事を楽しむ凛子と悠紀の姿に釘付けだった。
美緒莉に言われなければ、せっかくのこの前列席でまさかの神輿を見逃すところだった。




