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放課後。
第二体育館は嬉しいことに結構な見学者が出入りしてくれた。
冴が部長として仕切り、声出しの練習などを体験してもらった後、短い劇を見学して行ってもらった。
新入生歓迎会で舞台に立った時のような緊張はしなかったが、演技を間近で見られるのは、まだちょっと恥ずかしかった。
アリーシャが配ったチラシを受け取ってくれた男の子のグループも来ていたので、やっぱり興味があって受け取ってくれたのだと嬉しく思った。
ほぼほぼ女子だけの部活となっているので、是非男子にも入部をしてもらいたいところだ。
部活見学の期間は一週間あり、その間に入部届を出してもらうことになっている。
運動部なんかは今日から入部届を出して、部活に参加している新入生もいるらしいが、文化部は割と部の雰囲気や人間関係やらを気にしてギリギリまで入部届を出さない子もいるのだとか。
勿論、期間が過ぎてからの入部も可能ではあるが、大体はこの一週間で決まってしまう。
つまり一週間でどれだけの入部希望を募れるかが勝負どころとなっているわけだ。
見学者がいて賑やかな部活の時間も終了し、軽い片付けの後、第二体育館のモップ掛けをしながら、アリーシャは冴に声をかけに行った。
「ねえねえ、どれくらいの人が入部してくれるかなあ」
同じくモップをかけていた冴は立ち止まり、少し考えた様子で視線を上にやって続けた。
「意欲的に質問をしてきたのが何人かいたから、五、六人は見込めるんじゃないかなあ。男子でも入れるかって聞かれたから、一応幽霊部員に男子がいるとも言ったし」
「その五、六人が入ってくれれば白雪姫できる?」
アリーシャは祈るような気持で質問をした。
冴に祈っても仕方ないのはわかっているが、どうしてもふと過る不安が拭えないでいた。
今まで一生懸命ここまでやってきたが、人数が揃わなければそのすべてがダメになってしまう。
そう考えると、胸の奥底からじわじわと燻るような不安が這い上がってくるのだ
「大丈夫大丈夫。入部してくれた人が少なくっても手はあるし、ダメだったらダメだった時に考えよう」
明るくそう答えてくれた冴を見ると、心にこびりついている不安も消えてしまいそうな気がした。
「うん。わかった、そうする」




