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第三部 想乃華√END「いつまでも」
case.1
「ああ―――見つかったよ。」
ここまで来るのは短いようでとても長かった。けれど、ちゃんと見つける事が出来た。なら、言葉でちゃんと伝えないと。
「俺は、想乃華のことが好きだ。‥‥‥俺にとっての『特別』は想乃華しかいない。他の誰かじゃ‥‥‥ダメなんだ。」
「だから―――」
思い返せば、困った時にはすぐに想乃華が近くに居てくれた。毎日のように病院まで花を持ってきて、沢山の昔話をしてくれた。車にはねられそうになった俺を引き戻してくれた。
何も言わずに寄りそってくれるところが好き。笑顔で見守っていてくれてるところが好き。お見舞いに来てくれた時に、たまに眠気でうとうとしてるところが好き。というか、言葉でなんて言い表せないんだよ。言葉に紡いだものは、確かに本音ではあるけど、どれも後付けなんだ。理屈とか理由とか、そういう回りくどい話じゃない。単純な話なんだ。‥‥‥俺は想乃華のことが好きっていう、ただそれだけなんだ。
「だから―――今も‥‥‥これからも‥‥‥俺の特別でいてほしい。」




