第二部 BAD ENDⅠ「彼のために」
第二部 第五章より
case2
『彼を一人にしておく』
この映像が何を意味しているかなんて分からない。でも、スマホに目を向けた時の彼の表情でなんとなく察することができた。相手はきっと、彼女だろう。
本当に、強い娘―――
私なんかより、よっぽど。
であるのならば、彼と彼女の邪魔をするべきではないだろう。
そうして、私は彼のもとへと歩もうとする足を、ぐるりと方向転換させた。
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翌日
想志は明らかに様子がおかしかった。それは、明確に女子生徒を拒絶していたからだ。
昨日、彼と会話した時にはそんなおかしな様子は無かった。つまりは、彼女との電話の時に何かあったのだろう。
『彼のもとへ駆け寄るべきか』
一瞬の迷い。だが、それはすぐに霧散する。
彼女はフラれてもなお、彼と関わり続けようとした。そんなの、私にはできない。私は彼女ほど強くはない。そして、彼はあまりにもお人好しだ。自分のことを省みない。だからこそ、彼の傍に居るべきなのは、たとえどれだけ拒絶されても立ち向かっていける想いを持ち続けられる人。それは、私ではなく、間違いなく彼女しかいない。であるのならば、今の彼の状態でも、結愛ならきっと―――




