遭遇
またかなり遅れてしまいました。すいません。
「担イシ者タチ」第十三話です。
よろしくお願いします。
瓦礫の山。
霧科祈と銅鈴はそのわきにある道路を歩いていた。北西から聞こえた爆発を引き起こした犯人を見つけるために。
「爆発音は多分ここら辺からしたよね……。周りの建物は結構残ってるみたいだね」
祈たちが先ほどまでいたショッピングモール跡から少し北西に行ったところで祈たちは立ち止まった。
周りの建物は祈たちの左手にある一つを除いて無事なようだ。右手奥の視認できるところからビルやマンションが三つずつ並んでいる。左手にも同じようにビルやマンションが四つずつ並んでいた。もっとも、そのビルの一つはほとんど崩落しているが。
「爆破犯はどこにいるんだろ……」
「建物の中に隠れてるのかな」
「どうだろう……。近くにいるのは間違いないけど……」
一気に緊迫した空気が漂い始める。
二人はあたりを見回した。今目に見えている範囲には犯人と思しき人物どころか人一人いないようで、見えるのはビルやマンションの灰色の壁や透明な窓ガラスだけであった。
「……とりあえず、武器を用意しないと……」
鈴が先ほどビルだったであろう瓦礫の山に近づく。
鈴は瓦礫の一つに触れると、魔術を発動させ、瓦礫を構成する物質を分子レベルに分解し、それを再構成して薙刀を生成した。
「すごいね、鈴の魔術。素材さえあれば何でもできるんだよね」
「まあ、そうだけど……祈の魔術も十分すごいと思うよ」
鈴は微笑んで言った。
その次の瞬間だった。
崩壊していたビルの向かいにあったビルの一階の端にあった窓ガラスがバリン! という音をたてて割れ、中から一人の男が飛び出してきた。
すると、ビルの内側から赤い何かが噴き出すように飛び出てきた。
それが何かを理解するのにそう時間はかからなかった。そう、それは爆発によって発生した炎だったのだ。
ドカン! という音と共にビルの一階の窓ガラスやフロントの入り口などから爆炎が飛び出してくる。その次の瞬間、二階の全ての窓ガラスから先ほどと同じ赤い爆炎が飛び出してきて、その後、三階、四階、五階、と同じ現象が他の階で次々と起こる。
「うっひゃー! スリル満点だなー! おい!」
先ほどビルの一階だった場所から飛び降りてきた男が歩きながらそう言った。
「さーてと、次はどこを爆破しようかなー。せっかく手に入れた魔法だし、使わねーと損だよな。……ん?」
男はようやく鈴と祈に気づいたようで、目を細めて二人のことを見た。
「なんだお前ら? ……まさか、俺と同じ魔術師なのか?」
「ええ、そうです。ただ……あなたと一緒に爆発を引き起こすつもりはありませんが」
鈴はそう言うと、いつでも攻撃をできるように、または防げるように、薙刀を構えて戦闘態勢に入った。
読んでくださり、ありがとうございました。
またかなり遅れました。すいません。投稿準備の際に居眠りをしてしまったようで……。本当に申し訳ないです。
今回の話はただ敵と遭遇だけの話でした。戦闘に入りたかったのですが、一度戦闘に入ると長くなってしまうかもしれない、ということで遭遇だけにしました。
次の投稿はまた三日あけて4月29日の1時です。次は時間守ります。頑張ります。




