お友達から始めませんか?
作った食べ物を持ってさっきスープを食べていた机に戻って二人で向かい合って座る。
ライン君が緊張した顔で一口目をほおばった。
「うまっ」
自然とこぼれたその言葉を聞いて俺はニヤニヤしている。
「ニヤニヤすんなっ」
「うまかろう、上のソースはケチャップって言うんだぜ。シチューも食べてみろよ。」
「食べる。」やけに素直だ。
「うまいな。」
勝ったな。(確信)
「どうだ?誘いに乗る気はあるか?というか、うまって言っちゃったしね~。」
「くぅ~わかった、わかった。誘いには乗る。勝算はあるんだよな?」
「もちろん。具体的にはまだだけどな。」
「今考えてるのは、あたりの飲食店を俺の商会の統括にしたいなあとか思ってる。」
「本当にいけるのか?」
「いけるさ、おまえの反応を見てそう確信した。」
しばらく二人で話した後に報酬を持ってライン君が来た。
「これ、報酬の銀貨十枚だ。うまいもん食わしてもらったお礼の+銀貨五枚だ。」
「ありがとう、助かる。泊まれる宿とか知らない?俺、ここ着いて初日だし冒険者登録してから初めての仕事だったし。」
「初めてだったのか?え?本当に?」
「うん。初仕事。一文無しだったから助かったぜ。」
「お前、商会立てるのにお金いるの知らねぇのか?ギルド登録でさえ金がいるのに。」
薄々気付いておりました。お金いりますよね?
「ちなみに銀貨何枚ほど?」
「金貨だ、金貨五枚だ。」
Oh大金じゃん。
「高っ、意外といるなあ。」
「あんまり使わないようにしないと。」
「じゃあ継続的にうちの店手伝え、新メニューとか色々助けてくれよ。宿もさ俺の家泊まってけ。」
願ってもない提案だな。お言葉に甘えることとしよう。
「いいのか?ありがと。」
「その代わり儲けさせてくれよ~。このこのっ」頭ぐりぐりされた。
「じゃあ、友達、そしてパートナーってことでこれからよろしく頼むぜ!!!」
「おう、俺もそう言おうとしてたとこだ。よろしく頼む。」
とは言っても俺がお世話になるだけじゃ申し訳ないので、独り立ちした後は恩をしっかりと返していこう。
冒険者ギルドに二人で行き、依頼完了手続きを終らせた。何やらライン君も何かしていた。
「なあライン、さっき何してたの?」
「いや、もう掃除、味見係手に入れたから依頼出す必要なくなったから、取り消しした。」
「ふーん、それって俺のことかよ?」
「そうだぞ。俺をしっかり楽しませてくれよな。」
「言ったなー?ごめんなさいもうやめてくださいっていうくらい忙しくしてやろうか?」
「あっはっは、やってみろよ。料理の腕と知識をかってんだ。そのくらいしてもらわねぇと。」
楽しげに笑い合う二人の声が夕方の空に響いていた。




