自分磨きの成果①
現代社会、死んでその身が朽ちるまで社会の荒波にもまれながら磨いた
「料理できる男子いいよね。」
「わかるの~。帰ったら一流のご飯があるって最高だし、そんな男の人放っておかないよ。」
会社のちょっとかわいい子たちの言葉だけを胸にプロ級まで上り詰めた料理の腕をなめるなよ。
「すみません。ちょっと俺も料理してもいいですか?」
「はっ?うーんまあええけど。」露骨になんで?って顔してる。
その顔が、味に驚愕しアニメとかドラマでよくある弟子にしてくれるまでここを動きません!!!ってやりそうな顔をさせるのが楽しみだ。笑いが止まらない。
とはいえ、まあなんで?って顔しているから言い訳というか理由付けはしておこう。
<ライン視点>
「すみません。ちょっと俺も料理してもいいですか?」
え?マジで何で?とりあえず、当たり障りのないこと言っておいたけど。
あっなんか笑い出した。よみきれねぇ今後の仕事に響くから盗みとかはしねぇだろうが何するつもり何だ?
ただ作るだけ?こんな怪しい見た目のやつが?そんな訳あるか?分からん。
ほとんどが駆け出しの冒険者が飯目的で来るやつがほとんどの仕事をだぞ?こんなあやしげの格好しているやつがなぜ受けた?何しに来たんだ?
<怪しい見た目の駆け出し視点>(主人公視点に戻ります)
「旅をしていた者でね、最近このあたりへ来たのさ。で料理は自分で作ってきたわけでいろんな地方の知識がある訳よ、味に驚愕して商会手伝ってくれないかなーって。」
まぁ嘘ではない。日本のいろいろな地方、それに色々な各地の伝統料理全てではないが知識としては持っているのだ。最初以外は嘘ではない。大事なので二回言っておく。
「ふーん、まあ、子供の時から今30歳になるまでだ。ここの料理を食べて、作ってこの店守ってきてんだぜ?親父に合格して店継いだ俺の舌をうならせることが出来たら考えてやらんこともない。」
え?俺と同い年なんだ。顔的に同世代ぽかったけど。へー偶然だな。でも俺はそれについて触れはしない、冒険者カードには0歳そう書かれているのだから。説明するのはやぶさかではないが、神様ってあがめられ始めたら俺も、この国も、ライン君も、神への扱いについて分からない以上、ばれてはいけない。
スキルも魔法も、この国の亜神の扱いとか分からないことだらけだ。ライン君攻略したら調べることにする。
おっといけない、一人でじっと考えて黙り込むのやめてくれって同僚の男に言われたんだった。
何か話さないと、
「厨房で自由に使っていいです?」
「ええで?とりあえずみとってもええかな?」
「いいすよ。むしろ歓迎って言うか。ふふっ」
とりあえず食料庫を見る。味はさっき食べたスープからして現代とほとんど変わらない。
まあミルクシチューは確定だろ?トマトっぽいのもあるしケチャップ作ってなんか料理食べさせるか。
水田とかはこの国の気候的に無理そうだ。王都に来る途中の畑とか見るに、それらしいものもなかったし、となるとパンだな。
決めた。ウインナーホットドッグだな。パパッと作れて楽だし庶民的な方がこの先広めるならこっちの方がいいだろう。
「じゃあまずは牛乳をさっきの鍋の中に入れて煮込みます、それでコショウはどこだぁ?」
「そんな高級品ある訳ねえだろ?」
おっとやらかした。世界史で知ったがコショウで戦争を仕掛けた国があったとかなかったとか。とにかくこの世界は現代みたいに自由な食材で料理作れないと。うーーーーーーーん、困った。
まあとりあえずやっていこう。
さっき作ってもらったスープに牛乳を注ぐ、とろみが付くまで炒める。とりあえずこれで完成でいいだろ、ほとんど作ってあったし。
後はパンに切れ込みを入れてーっと。
ウインナーといい感じに切ったレタスをそれぞれいい感じなるまで鍋で茹でる。
茹でている間にケチャップ作りだ。
たくさん持ってきたトマトをみじん切りにしてコトコト煮詰める。
なんか見たことある葉っぱ(ローリエ、シナモン)スパイス少々別で煮詰め二つを一緒にする。
出来たケチャップをパンに挟んだ茹でウインナーとレタスになるべく多くかけてあげる。
完成である。
「出来たぞー。どうだ?もっと時間があればすごいの作れたんだけどなぁ。」
これはがちだ、気に入ってもらえる料理なんてよく分からないのだ。だって異世界の人だもん。
それと緊張していて色々あったおしゃれレシピが消えたのである。おしゃれすぎると普及しないし~別にいいのだ。
「おう、食べさせてみろよ。パンに腸詰めを挟んだのが気になって仕方ない。かかっている辛そうなのはなんだ?」
「食べてみたら分かるよ。」
本当に食べてみたら分かるだろう。これが金になる話だとな。




