第159話 夏ショップ
最近スーパー銭湯にお客さまが増えてます!
パチパチパチ!
拍手!
今までは鱗族の貸切状態でした。
夏が近づき、フクエル裁判チョーの宣伝動画も流れ、きっとトレーニングダンジョンで流してるスーパー銭湯宣伝動画の効果もあるでしょう。
ですが、一番は!
ギュルヴィくんの口コミだと女神社長は思ってます。
ありがとうギュルヴィくん。
スーパー銭湯は温水のミニレジャープール要素もあるからね。
夏のイベントに向けて『行ってみようか』っていう声が多くなったんですよ。
ギュルヴィくんも楽しいって言ってたしな、というナイスな影響がありました。
そんなわけで!
バカンス島に夏ショップがオープンであります!
水着はここで買ってね!
「いらっしゃいませー!」
「夏ショップへようこそ!」
店員のカノンと妖精の制服も夏仕様!
南の島風です! アロハー。
「……これは、女神さまの下着とどう違うんだ? ナディがこれを?」
魔毒族のレドム王子。
マネキンが着てる女性用水着に驚愕。
「兄さま……」
「……これを、外で着せるのかい?」
鱗族のネフェティ姫とファヌアス王も驚愕してますね。
ファヌアス王は家の中ならいいみたいな言い方ですが。別にオフクロさんはファヌアス王に対して姑気分ではありませんが。
「外で……これはいけませんなあ……」
すっごく言葉を選んでるっぽいリスレイさん。鱗族は家の中ならいいんだと思います。
別にオフクロさんは鱗族男性に対してトゲがある姑気分ではありませんが。
「フクエルは可愛かったけど、白のカノンみたいに上に服を着せなきゃ駄目だよ」
ギュルヴィくんは白のカノンとブティックホテルのプールで遊んだことがあります。白のカノンは水着の上に着てたんでしょう。ラッシュガードで完全防備してたはず。
鱗族は少年少女化薬の存在にもう気づいてGETしているので、夏のイベントには鱗族の既婚女性も参加させる感じなんですよね。もう聖地に呼び寄せてる既婚女性から。
「見ないで。男性用はあっちよ」
「すっすまないナディ」
マネキンが着てる水着にびっくり仰天だったレドム王子がナディ奥さまに注意されました。
夏ショップは浮き輪とかのコーナー以外は国別になってますが、男女別にはしてません。
「こちらがラッシュガード付きですよ」
「ああ! これなら恥ずかしくないわ!」
「本当ね!」
安心してくれたナディ奥さまとユノ姫。
魔毒族は王族を中心に民も数人来てます。
「俺たちもあるのか」
男性用水着も魔毒族的に駄目だったみたいです。ラッシュガードに安心してます。
で、同じ説明をされた鱗族。
「これならいい。ネフェティ」
「はい。兄さま」
「好きな水着を十着選んで見せにおいで」
「ありがとう兄さま!」
お洋服が大好きなネフェティ姫。
十着……。
ネフェティ姫にはそれくらい買うのがきっと普通なんだな。
「ギュルヴィはどれがいい?」
「うーん」
楽しそうに悩んでるギュルヴィくん。
「こっちの白イルカとボール、聖地船と白イルカ……うーん」
このあと、きっとプール用のラップタオルや浮き輪でも悩むんだろうなギュルヴィくん。
ネフェティ姫ほど買わないと思うし。
「王! 王!」
「何だい爺?」
「妖精用の水着がありますじゃ!」
「……まさか……」
「カプセルガチャですじゃ」
夏ショップには期間限定の妖精用カプセルガチャも設置してます。
「……音色族と交渉せねば」
音色族は回す回数が多いので、音色族から好みの水着をGETしたいと思われるファヌアス王。
鱗族男性さあ、気に入らない服は見たくもないんだよ。ゴミを見るような目をするんだ。
そのお洋服も一生懸命作ってるんですがー? と女神社長は言いたい。頑張って好みの妖精用水着をGETしてください。
「お、おお……」
「これは……」
「ええ……」
「これを、着るのですか……?」
竜人族も来ました。
セクシーな女性用水着を見て動揺してます。
「夏ショップへようこそー! 大丈夫だよ!」
店員妖精くんが素早くラッシュガードの説明をしてます。
竜人族がホッと息をつきました。
「ベルゼアはどれにします?」
「我は……」
マネキン以外はハンガーに掛けてありますので、チャカチャカと見ながら悩んでる元女王さま。
夏ショップの宣伝にも力を入れているので、各国どんどんご来店してます。
「王! 王! 夏限定のカプセルガチャがここにもあるよ!」
音色族も来ました。
今日から夏限定のものが販売開始。
なので、夏ショップに来るまでに限定品に目移りしてたはずの音色族です。
音色族が夏ショップに一番乗りしなかったのおかしいから、きっとそう。
「どれもひとり三回までだね」
音色族のレイガ王。
期間限定のカプセルガチャに足止めです。
夏ショップに先着順の限定品はないと専属の黒のカノンに聞いて知ってますからね。
質問責めに疲れた黒のカノンの日報で『言っていい?』と聞かれた女神社長は許可しましたのでね。
水着売り場は国別だし。
「あっ! マジカルちゃんの買うわ!」
音色族のようにカプセルガチャに足止めされたのは森の葉国専属の新緑のカノン。
「作らないのか新緑のカノン?」
「水着はねー、買った方がいい。生地が普通と違うから。マジカルちゃん用のタオルは私が作るよ」
戸惑ったように新緑のカノンに聞くシャナノイア女王。
新緑のカノンは普段、闇の声優マジカルちゃんの服を手作りします。
「そうなのか」
新緑のカノンがそう言うのならそうなのだろう、と納得してるシャナノイア女王たち。
シャナノイア女王はいつものメンバー。弟のラムエダリーファル王子たちと一緒にご来店ですが。
「どれがいいのかしら?」
「我々が選んでも?」
「そうね。お願いね」
森の葉族の前女王シャラルファラムさんも夫たちと来てます。
森の葉族が夏ショップに興味を持ってくれて、女神社長はうれしいです。
夏のイベントにも毎日キャッキャキャッキャとぜひ参加してくれ。
「色が多いな」
「ライは黒にしたら?」
「僕は何色がいいだろう」
人族獣族もご来店。
ライ王子たちです。
人族の王族たちと獣族の王族たちがぞろぞろ来てます。
「はぇー」
この気が抜けた声は鉱石族!
「赤ちゃん用の水着だってレイノン」
「まあ。可愛い……」
鉱石族のゼガロフ王と奥さまのレイノンさんがベビー用を見てます。
長女のメイノン姫用でしょう。
「水遊び用のおむつがあるよ」
「まあ!」
うれしそうなレイノンさん。
ベビー用品に夢中ですね。水遊び用のおむつは新発売の商品です。
「あー」
「おそらぁ?」
「そうですね。お空ですね」
そのメイノン姫を抱っこしてるのは鉱石国専属の灰色のカノン。ジガロフ王子とはおててを繋いでます。
夏ショップの壁紙は夏のイメージで、夏のお空の部分もあるんです。
灰色のカノンも楽しそうに子守りしてます。
「ふぅ」
来ませんね人魚族……。
夏のイベントスルーかな?
女神社長、涙ですが……。
「あっち行こう王!」
来たあああああ!
人魚族のリミーちゃん!
「王もひらひらがいっぱいなのがいいよ!」
「あるかひらひら?」
「探そう!」
よかった。海に住んでるから興味ないとか、フクエル島に夏ショップとミニレジャープール建設するからとか言ってスルーじゃなくてよかった!
みんなわいわい水着を選んでくれて女神社長もひと安心ですわ。
「おお! これは何だいレドム?」
「何だろうな。妖精ちゃん!」
水着を選んで浮き輪などのコーナーに一番乗りしたのは魔毒族。
おじいちゃん王たちが見ているのは水泳ゴーグルです。
「これは水泳ゴーグルよ。こうして使うの」
お仕事用鞄から妖精用の水泳ゴーグルを取り出して、実際に装備する店員妖精ちゃん。
使い方を説明してます。
「これ欲しい」
一緒に店員妖精ちゃんの説明を聞いてた魔毒族の王族次男アンフィ王子。
長女のユノ姫も水泳ゴーグルを手にして、何だか深刻なお顔をしてます。
「ねえ、これ……これは王都外でも使える?」
ユノ姫が店員妖精ちゃんに聞いてます。
王都外。国外で、使いたいのか……。
「国外用のゴーグルを買うべきよ。これはプールや聖地海、川遊び用だから」
「「あるの!?」」
「もちろん。冒険者ショップで聞いてみてね」
冒険者ショップはギルド内にある冒険者用品コーナーのことです。
「そろそろ、冒険者島のダンジョンのことも考えなきゃねえ」
おおぅ。王のおばあちゃん……。
「夏のイベントが終わってからがいいわよ」
おおぅ。また魔毒族のガイドをしてるマザコン連合のくまちゃんオムライス。吸盤三号ちゃん。
「そうなのかい?」
「ええ。夏のイベントは長いの。毎日お祭り島に行くひともいると思うわ」
「なるほどね」
「とっても楽しいから、子どもたちも行きたがると思うわ。夏だけだし」
ふんふんと頷く魔毒族の元王都外勢。
「子どもたちと一緒に遊ぶ時間も大事でしょ」
「そう、だね……」
そう! 吸盤ちゃんよく言った!
やっと子どもたちと一緒にいる時間が出来たんだから遊んで魔毒族!
親子でみんなでキャッキャして!
女神そのために生きてるから。
まあ、復讐は気持ち的にも大事だと思う派ですが。焦らずゆっくり、たっぷり遊ぶのが当たり前になってから考えてくれたらいいな。
秋はハロウィン、冬は雪まつり、春は新年祭にイースターなど、女神は年中イベントの計画を立てていますが。
まあね! 毎日スタンプ押す的なイベントはたぶん夏だけだからね!




