第4話『朝飯。』
「おはよ~」
「おはよ。飯作るから食え!」
ふたりで朝食をとることにした。
俺の手料理を食らいやがれ!
「わっ! 飯! 超朝飯! 腹超減ってた! これ食っていいんかっ!?」
「飯を食うでごわす!」
「いただきらきら~っ!」
がつがつ飯食ってくれて嬉しいぞ。料理人になるわ。
「納豆あるなら出せっ! 私に振る舞え!」
「舞うわ! 覚悟しやがれ!」
「五臓六腑っ!」
冷蔵庫から納豆をただちに召喚!
「すげーっ!」
「これぐらい、朝飯前だぜっ!」
「朝飯中だよ!」
女と飯食うの久しぶりだ。会社じゃぼっち飯だ。
それにしても変な女だ。多分便秘しない子。
「どしたの? じっと見て? 可愛いから?」
「自分で言うなうんこ。旨そうに俺の飯食ってるから嬉しいんじゃボケクソッ!」
「めっちゃ旨いよ! あっちの家にいるときは飯なかったもん!」
あっちの家?
そういえばこいつの両親は心配してないのか?
「そういえば、おまえの親なにしてんの?」
「空の上! この世におらんがな!」
「意味わからん。死んでるってこと? カルシウムの粉?」
「なんだ意味通じてるじゃん! そうそ、一年前になくなってんだー」
「じゃあさっき言ったあっちの家ってなんだよ?」
絆奈の動いていた箸が止まる。
顔は赤くなり怒り顔。
「あいつらぶっ殺してやるっ!!!」
絆奈は溢れる怒りを手でおさえきれない!
ははーん。こいつは何かあるな!