情報を求めて
カル達はキスクを離れ、ロランのドワーフの村にやって来た。女子達は目を輝かせている。装飾品のヴィックの店に行く気満々だった。
ドワーフの村に着くと、カルはロランに会いに行く。
「ロランさん、こんにちは」
「おやカル君、こんにちは、今日はどんな用事かね?」
「はい今日はロランさんに聞きたい事がありまして」
「聞きたい事?なにかね?」
「ロランさんは不滅の灯りについて何か知っていますか?」
「…不滅の灯りか、ああ、職人ならば聞いた事があるのではないか?」
「そうですか、実は…」
カルはガーランドとブリトニーの手に入れたラッテアが不滅の灯りの作ったものである事と後2つのの武器を探したい事をロランに伝える。
「何と…儂が加工したその槍は不滅の灯りの作品であったか…うーむ、どおりで良く出来ている訳じゃわい」
「何か不滅の灯りについて知っている事があれば教えて頂きたいのですが」
「うむ、儂が知っているのは不滅の灯りには唯一弟子がいたらしいのじゃ。儂らドワーフの技術とはまるで別の製法によって武器を作る、そんな事を聞いた事があるのう」
「唯一の弟子ですか…?」
「ああ、何でも世界に有数の技術を誇る国で、その弟子はまだ存命だと聞いておる、儂の考えでは東国におるのではないかと思っているが」
「東国…ヨウが何か知ってるかな?」
「そう言えば、この間棒を加工させてもらった子は東国の出身のようじゃな」
「そうですね」
「何か知っているかも知れんな」
「はい、ありがとうございます」
「それと、オリハルコンはもう少し待ってくれるかの?」
「はい、特に急いでませんので」
「そうか、必ず納得のいくものに仕上げて見せるぞ」
「よろしくお願いします」
カルはロランの店を出て、ヴィックの装飾品の店に向かった。
店の中に入ると女子達が嬉しそうな表情を浮かべている。カルに気づき声をかけて来た。
「どうカル、この首飾り似合う?」
「私もこの髪飾りを買って見ました」
「カル、私はこの指輪だ」
カルはたじろぎながらも皆を見て答える。
「皆すごく似合ってると思うよ」
「でしよ?カルわかってるじゃない」
「ありがとうございます」
「そうだろう」
ウーリは金の物が気になっているらしく、じっと眺めていた…。ヴィックもちょっと苦笑いしている。
「それでヨウに話があるんだけど」
「はい、何でしょうか?」
「ロランさんに聞いたんだけど……」
カルはロランに聞いた事をヨウに伝える。ヨウはカルに知っている事を話す。
「不滅の灯りの弟子が東国に…」
「その可能性があるみたいだね」
「そうですね、東国では有名な鍛治の場所が数カ所あります、私の育ったヤマシロ、西のビゼン、東のイセやミノ、さらに東のサガミ…こんなところでしょうか」
「東国は鍛治が盛んなの?」
「はい、東国は刀鍛冶が盛んで刀鍛冶は刀工と呼ばれてるいます。剣ではなく、刀と言う片刃の武器を好んで使い、作っています」
「なるほど、そこに不滅の灯りの弟子がいる可能性もあるかな?」
「それは何とも言えませんが…技術としてはかなり高度なものがあると思います」
「わかった、ありがとう」
カル達は家に帰り、今後の予定を立てることにした。
家に着くといつものように暖炉の部屋に集まる。
「皆、僕は東国に行こうと思う。ただ今までよりも遠く、大変な旅になると思う。皆はどう?」
「もちろん私は行くわよ、カルは私がいないとダメだしね」
「私は当然行かざるを得ませんね」
「もちろん私も行く」
「僕も皆と行くよ!」
「わかった、皆長い旅になるけどよろしく」
カルは一度サンドラに報告し、ジョシュにも伝える事にした。
「皆、報告に行って来る」
カルはゲートを使い、サンドラの元に向かった。
いつもの様に竜の口の地下に着く。グリムが立っていた。
「グリムさん、こんにちは」
「カル・エイバース確認した…久しぶりだ、カル」
扉を開け巨大な部屋の中に入る。
「お師匠様お久しぶりです」
「おお、我が弟子よ!よう来たな」
「カルちゃん元気?」
サンドラとステラがいつものように声をかける。
「お師匠様、実は報告があります」
「うむ、なんじゃ?」
カルは精霊鍛治、不滅の灯りとガーランドの話をサンドラに伝える。そして東国に行こうと思っている事を伝えた。
「ほほう、不滅の灯りとな?名は聞いておるぞ、そうか、お前のガーランドはその鍛治の武器なのじゃな?」
「はい、不滅の灯りの武器を集める事が僕達に与えられた運命のような気がします」
「どうやらお前は色々なものを引き寄せる能力があるのかも知れぬのう」
「そうかも知れませんね」
「じゃがその度にお前は強くなっておる、それは我が良く分かっておる」
「ありがとうございます」
「して、東国に行くと申すか?」
「はい、そのつもりです」
「ならばオロチにも伝えておくとしよう」
「はい、ありがとうございます」
ステラが声をかける。
「カルちゃんもちょっとだけ頼もしくなって来たわね」
「えっ、そうですか?」
「ええ、自信持っていいわよ」
「はい、ステラさんに言われると照れますね」
「あら、そんな事を考えられるようになったの?」
「え、おかしいですか?」
「ふふふ、カルちゃんも成長したのかしらね」
サンドラが話す。
「そうか、我が弟子も大人になって来たのかのう?」
ステラが話す。
「そうね、いつの間にか大人になっているものよ」
カルが答える。
「でも僕は僕のままです、変わりません」
「ははは、お前は確かに我が弟子じゃのう」
「そうね、カルちゃんはそのままね、基本的には」
また戻って来たら報告すると伝え、その場を去る。
サンドラはステラに話しかける。
「我は少し気になるのう、彼奴は自分が中心に物事が起こっておる事に気がついておらぬ…」
「やっぱりカルちゃんは…」
「うむ、余りに多くの事が関わり過ぎておる」
「これも運命かしら、お嬢も心配ね」
「うむ、我は道を外さぬ様に導くだけじゃ…」
サンドラはカルの去って行った方を見つめながらそう話す。最初にここに来た時のカルを思い出していた。何も知らずにドラゴンに憧れていたカルを…




