新たな依頼
キスクの街に戻って来たカル達は、直ぐにギルドへ向かった。ヴィスニーの街でマズルがやって来た事に対して、ダークエルフ達が身を守る為に人を襲った事を全て報告した。そしてダークエルフ達を罰さないで欲しい事も伝え、その場を後にする。この件については、時間がかかるが、マズルのやっていた事がはっきりしたら、ダークエルフ達は大丈夫だろうと伝えられた。
3人はヨウの家に帰ってきた。
「カル、本当にもう抱えて飛ぶのはやめて下さい!」
「あはは、カルがヨウに怒られてる」
「ごめん、でも早かったでしょ?」
「それ以上に怖かったです!」
「ごめん」
「お願いします」
「はい」
3人はほとんど寝ずに動いていた為、疲れはピークだった。今日一日はゆっくり休んで、明日活動する事にした。
3人はゆっくりと休み、夕方酒場で夕食をとる事にした。酒場は仕事帰りの者や夕食をとる者などで人は多かった。3人は席に座り、それぞれ食べたいものを注文する。
「今回は色々大変だったね」
「ほんと、疲れた」
「ブリトニー達何も無ければ良いですね」
運ばれて来た料理を食べながら3人は明日の予定を確認する。
「明日は朝ギルドに行ってまた依頼を探す、それで大丈夫かな?」
「了解、それじゃまた仕事だね」
「はい、わかりました」
3人は食事を楽しみ、家に帰って行った。
翌朝ギルドに行って、ヴィスニーの件を確認した。報告通りならばまずダークエルフに罪は無いと確認できた。新たな仕事を受ける為依頼がないか聞いてみる。
「今日あるのはこんな感じです」
「えっと、どれどれ魔物退治に探し物、遺跡の調査か?」
「遺跡の調査ってどういうもの?」
「古い遺跡の中を調査してもらうものです、中には魔物も出る場合があるので危険が伴いますけど」
「場所はどの辺なんでしょうか?」
「ここから南東にある先史時代の古い遺跡ですね」
「これやってみる?」
「やってみたい」
「はい、行ってみましょう」
「わかった、じゃあこれを受けます」
「あの、気をつけて下さい、この場所は魔物も勿論、遺跡にも何かあると噂されてますので」
「何かって?」
「その遺跡を守っている魔物なのか、良く分からない存在がいるらしいのです」
「なるほど、わかりました、とにかく行って調べて来ます」
3人は準備をして、街を出て行く。遺跡までは3日程の距離だった。途中魔物に襲われるが、3人にはほとんど相手にならなかった。
数日かけて遺跡までやって来た。
「この場所がそうなのかな?」
「うん、そうみたいね」
「何か不思議な感じを受けます」
3人が色々調べて行くが、辺りに魔物の気配は感じられなかった。遺跡の中央付近に石の塔のようなものが立っている。3人は塔を調べてみる。何か書いてあった。
「この文字読める?」
「うー、わからない」
「私の国のものでも無いですね…」
「あ、ご先祖様ならわかるかな?」
「ああ」
「そうですね」
「ちょっとやってみる」
セシルはナイフに親指を当て、切る、血がナイフに流れるとナイフが輝き出す。輝いた光が消えるとククルカンが出現した。
「セシルや、何か用か?」
「あ、ご先祖様、実はこの遺跡を調査してこの文字を読んでみたいと思いまして」
「ふむ、これは古い遺跡じゃの、どれどれ…光の加護を受けし者この扉を開く時幸運が訪れん、闇の力満ちし者この扉触れる事能わず、触りし者死が訪れん…と書かれておるの、聖なる力を持った者なら幸運が、闇の力を持った者には死がと言ったところじゃな」
「ありがとうございます、ご先祖様、これはどのくらい古い物なのでしょうか?」
「ふむ、これは今から2000年程前かのう?わしらとも交易のあったウバク神文明の物じゃな、奴らは敬虔な宗教徒でのう、己が神を大切に崇めておった。我はそれ故に魔神などと蔑まされておったがの」
「光の加護とは、そのウバク神の何かを持っていないといけないという事でしょうか?」
「うむ、そこまでは分からんが、ウバクの神はまだ何処かで崇められておるのではないかの」
「なるほど、ありがとうございます」
「うむ、セシルよ、授けた力は使いこなせておるようじゃな、我は安心したぞい、それではまた会おう」
そう言って消えて行った。
3人は一度戻り、ウバク神文明について調べる事にした。セシルとヨウは図書館で、カルはサンドラに聞いてみようと竜の口に行く事にした。
街に戻った3人はそれぞれの分担をこなす為、別れて行動する事になった。
ウバク神とはどんな存在なのか?カルに想像もつかなかった。お師匠様ならば何か知っている筈だと、空の移動をしながら考えていた…




