帰ってきたキンクウの村
カルはザインを倒した後、キンクウの村に帰って来た。
セシルの家に向かう。
「シンさん、大丈夫ですか?」
「ああ、カルちゃん。容体が急に良くなってきたの」
アンナだった。疲れてはいるが、嬉しそうな表情を浮かべてそう答える。
「カルっ、お父さん大丈夫みたい」
「セシル、良かった。これをシンさんに飲ませてあげて」
カルはステラに貰った神秘の霊薬を渡す。
「すごく良く効く薬なんだ」
「ありがとう、カル」
「それじゃ、僕は帰るね、セシルまたね」
…翌日
カルは朝早くシンの家を訪れた。
「シンさん、おはよございます」
シンが顔を出す。体中の模様はもう消えているようだ。何も無かったように健やかな表情をしている。霊薬が効いてくれたんだろう。
「カル坊、見てくれ、もう今まで以上に元気だぜ」
「良かった、シンさん本当に」
「心配してくれたんだってな、ありがとうよ。呪いが解けたのはどうしてかな?」
「シンさん、その事なんですが…」
カルは魔族が現れてからの事を、シンに話した。自分がドラゴンの弟子になり、強くなった事、魔石の事、ザインを倒した事、全てを話す。
「カル坊、お前がやっつけたって言うのか?にわかにゃ、信じられねえけどよ」
「当然だと思います。でも、僕がやりました」
「それで、お前はこれからどうするんだ?」
「僕は、お父さんのような冒険者になりたい」
「そうか、そうだな…スレイも喜ぶんじゃねえかな。で、母ちゃんには話したのか?」
「それが、まだです…」
「そうだな、心配かけたくないよな…まあ、ちゃんと話さなきゃならねえぞ、いいな」
そう言ってカルの頭をくしゃっと撫でる。
「はい、わかりました」
「まあ、とにかく、ありがとうな」
慌ただしく馬が入って来た。シンに使いを頼まれたアンドリューが帰って来た。
「シンさん!…って元気じゃねえか!」
「おう、アンドリュー!お疲れさん。大変だったろう?」
「それが、街の冒険者はこんな田舎に来る気のある奴は1人もいやしないぜ。本当腹立ったよ」
「それが、どこかの冒険者が魔族倒したらしいんだ」
「あ、そりゃ良かったなぁ…」
「それじゃ僕は帰ります」
「おう、カル坊ありがとうな」
帰ろうとした時、後ろからセシルに呼び止められた。
「カル、カルがやったって本当なの?」
「セシル聞いてたの?…信じられないかもしれないけど本当だよ」
「ありがとう、カル、本当にありがとう」
セシルが抱きついて来た。
「お、おいセシル」
「カルは強くなったんだね、これからも私達を守ってね」
「うん、僕なりに頑張る」
「私もカルと一緒に何かしたいな」
「セシルと?うーん、じゃ今度一緒に魚釣りでも行こうか?」
「魚釣り?」
「それとも、山菜採りでも行く?」
「山菜!?…」
「うん、いっぱい取ってお腹いっぱい食べ…」
「カルのバカ!もう、あんたは空気読めないわね!」
「ひ、ひえっ、な、何?」
「もう、知らない!このドラオタ!」
スタスタとセシルは帰って行った…
「何でセシルはいつも急に怒るんだろう…?」
カルにはまだ…と言うか、永遠にわからない事かもしれない。頑張れ、カル。これも修行だ…
一応、第1部は終了予定です。拙い文章を読んでくれた方々感謝します。よろしければ、ブックマークお願いします。




