魔法習得!
カルはとうとう、ドラゴン・フォースを纏う事が出来た。実際には、10日余りしか時は経っていない。時の間にいた時間を考えると、10年以上も修行している事になる。
まだだ、まだこれからなんだ…
カルは、改めて気を引き締めようと思った。
…次の日
カルはいつものように、竜の口の地下にある、巨大な部屋にやって来た。サンドラとステラがいつものように待っている。
サンドラがカルに伝える。
「我が弟子よ、今日からお前は魔力と魔法を覚えてもらう。よいか?」
「はい、魔法は僕にも使えるのでしょうか?」
「基本さえ覚えれば問題無いじゃろう」
「わかりました」
「ところで、お前は魔法を見た事があるか?」
「はい、村で魔族が…指から炎を」
「ふむ、それは火球という初級の魔法じゃな」
「例えば、我やステラには独自の魔法が使える。そういったものはレベルが高いものじゃ」
「独自の魔法ですか?」
「うむ、いずれ目にする事もあるじゃろう、じゃが、お前には初級の攻撃魔法と中級の防御魔法を覚えてもらおうと思っておる」
「はい!」
「その前にお前の特性を見るとしようかの…」
「特性ですか?」
「うむ、お主にどんな魔法が合っているのかを見る」
「ステラはさすがに聖なる力が強く、光の魔法の特性が出たがの」
「そうね、私の使う魔法は、聖なる光属性が多いわね」
「神様の力ですか?」
「うん、そうかもしれないわね」
「ちなみに、我は全ての属性を使える。得意なのは火と光じゃな、ではカルの特性を見てみるぞ」
サンドラが魔法陣を作り出す。
「カルよ、この中に立つのじゃ。お前の特性が現れるじゃろう」
「はい、わかりました」
カルは言われた通り、魔法陣の中に入って行く。しばらくすると、魔法陣が緑色に輝いた。
「ほう、お前は大地の特性を持っているらしいの」
「カルちゃんらしい」
「大地の特性?」
「うむ、大地の特性は地脈との相性も良い。幸運かもしれぬ」
そう言うと、サンドラは地属性の魔法を使って見せる
「大地の壁!」
そう唱えると、床から大きな土の壁がせり出した。
「うわぁっ」
カルは驚き少し飛び退いた。
「どうじゃ、これが地属性の魔法のひとつじゃ」
しばらくすると土の壁は消えて、跡形も無くなった。
「すごい、ですね」
「そうじゃな、これは防御魔法のひとつじゃ」
「なるほど」
「それでは行くぞ、カルよついて参れ」
「はい!」
そしていつものように時の間に移動する。
「我やステラ詠唱しなくても魔法は使えるのじゃが、お前は無理であろう」
「詠唱ですか?」
「そうじゃ、良いか我の後に続いて詠唱せい」
「わかりました」
「母なる大地の精霊よその大いなる恵みを我の力と成せ大地の壁」
「…母なる大地の精霊よその大いなる恵みを我の力と成せ大地の壁」
すると土の壁が2人の前に現れる。
サンドラの前には巨大な壁が、カルの前には墓標のような小さな壁が現れる。
サンドラがカルに話しかける。
「これが魔力の差じゃ」
「魔力の差…」
「うむ、しかし、鍛えれば魔力は大きくする事が出来る。最低この程度のアースウォールは作れるようにならねばならぬ」
「はい、わかりました」
「カルよ、地脈と同調出来るお前なら、魔力を大きくする事は難しい事ではない」
「はい」
「そのエネルギーを闘気ではなく、魔力に置き換えるのじゃ」
「わかりました、やってみます」
カルは同調を始める。地脈のエネルギーを魔力に変える…
最初は中々出来なかったが、徐々にコツを掴んで来た。
体内に地脈のエネルギーを、自分のエネルギーとして取り入れる。闘気のように放出するのではなく、その状態で魔法を使う。すると
「大地の壁!」
カルの前に巨大な壁が現れた
「やったねカルちゃん」
「うむ、良くやった」
「はい、ありがとうこざいます」
「よし、では後2種類の魔法を覚えるのじゃ、良いな」
「はい、わかりました」
「明日からは実戦訓練の修行に入る」
「はい!」
「心しておれよ」
「はい、よろしくお願いします!」
こうしてカルは「大地の壁」「大地の恵み」「荒れる砂塵」の3種類の魔法を覚えた。
覚えただけでは、まだまだ使いこなせない。明日からは全てを注ぎこんでの実戦である。カルは不安を覚えながらも、自らを奮い立たせるように囁いた。
「僕が、みんなを守る。そして、父さん見たいに強くなるんだ…」




