ドラゴン・フォースその2
ドラゴン・フォースを得るために、カルは今日も修行に励んでいた。
やっと、地脈を感じる事は出来るようになってきた。しかし、直接そのエネルギーを、自分のものにするということが出来ない。
「良いか、カル!後一歩のところまできておる。もう一踏ん張りじゃ。我を喜ばせてみよ!」
「はい、お師匠様!」
カルは何度も何度も繰り返す。
何度も何度も倒れる。
時の間の中で4ヶ月が経った。
カルは同調を始める。感じる、巨大なエネルギーの流れ…
自分の中に流れるイメージ。
エネルギーを直接取り入れる…
なかなか出来ない…
カルはイメージする方向性を変えた。
大地に実る、麦や果実…
それを美味しく食べる…
それを育む大地、大地のエネルギーの恩恵…
そうだ、誰もが大地のエネルギーの恩恵を受けている。
そのエネルギーを使わせてもらう。
そう、使わせてもらうんだ!
カルが大地と同調する…
地脈を感じる。強く、強く…
このエネルギーの力を、恩恵を借りる…
自分の内側ではなく、外側から闘気を纏う…
来る!途轍もないエネルギーが!
「うおおおおっ!」
カルに強大な力が入り込んで来る。
全身に、今まで感じたことのない力が溢れる!
「おお、カル!出来たようじゃな」
「きゃー、カルちゃん出来た!」
カルは、その闘気を解除する。
「お師匠様、これがドラゴン・フォース?」
「うむ、まだまだじゃが、とりあえずクリアじゃな」
「よくやったわね、カルちゃん」
「はい、ありがとうございます」
カルはその場で大の字に倒れてしまった。
グゥと言うイビキが聞こえる、疲労の為眠ってしまったらしい。
「まったく、此奴は大物なのか、愚かなのか…我にもわからんぞ…」
「うふふ、両方じゃない?でも、私はそのどっちでも無いと思うな」
「ほう、では何と」
「カルちゃんは、男の子よ!」
「ははは、そうじゃのう。此奴は少年じゃ」
「うふふ」
ステラは笑顔で、カルを抱きかかえ、寝所に運ぶ。
サンドラは満足そうにカルを見ていた。
…時の間で12ヶ月が過ぎた。
カルはドラゴン・フォースを纏い、突きや蹴りを出すことが出来るようになっている。
数時間はその状態を維持出来るようになった。
「よし、カルよ!これで終了じゃ」
「はい、ありがとうございました」
「カルちゃん、帰ろう」
3人はいつもの巨大な部屋に帰って来た。
「お師匠様、ステラさんありがとうございました!」
「うむ、良く耐えたのう。我が弟子よ」
「カルちゃん、頑張ったね」
「はい、それでは帰ります」
カルは部屋を出て行く。
扉を開けると、グリムがいつものように無表情に立っていた。
「グリムさん、また明日もよろしく!」
「カル・エイバース確認した…カル、明日もよろしく」
カルは満足した顔でネックレスを翳す。光の扉を抜け、帰って行った。グリムは無表情で立ち尽くしている…




