基礎終了!
カルが修行を始めて、1週間が過ぎた…
ステラとカルが、いつものように「竜の口」の地下の巨大な部屋にいる。
「カルちゃん、今日まで良く頑張ったわね。これで基礎は終わりです!」
ステラが笑顔で話した。
「はい!ありがとうございます」
カルも元気に答える。
ステラがカルに続けて話す。
「カルちゃん、何でお嬢や私は強いかわかる?」
カルは少し考えて、ステラに答える。
「うーん、やっぱり、人間には無い力を持っているから…でしょうか…?」
ステラは優しくカルに話す。
「もちろん、それもあるけど、それだけじゃないの。ちょっと見ててね」
そう言うと、ステラは少しだけ距離をとり、自然体で構えた。すると、次の瞬間、体から威圧するようなエネルギーが発生する。
「……」
カルは少し緊張した表情で、それを見つめている。
「どう、これが闘気よ」
ステラは普通の状態に戻って、カルに話しかけた。
「闘気…ですか?」
「そう、これからは、この闘気をカルちゃんにマスターしてもらいます」
「はい!」
「これが出来れば、修行の半分は終了ね」
「そうですか」
「ちなみに私の闘気は、お嬢の100分の1くらいしか無いけどね…ふふふ」
「ええー!」
「闘気を身に纏えば、攻撃、防御、両方とも絶大な効果を与えられるの、絶対にマスターしてもらいます」
「はい、わかりました」
「最終的には、お嬢のドラゴン・フォースを、身につけられるように頑張りましょう」
「ドラゴン・フォース?ですか?」
「ええ、最強の闘気よ。私もそれでお嬢に勝てなかったの…悔しいけど」
「そんなに凄いんですね…僕、頑張ります!」
「うん、頑張ろう」
ステラはいつもの笑顔でカルに話した。
カルは、良く考えてみると、このステラの屈託のない、無垢な笑顔に元気をもらっていた事に気付いた。
「それじゃ、ステラさんまた明日!」
「はい、じゃ、また明日ね」
カルはいつものように扉を開け、部屋を出る。グリムが無表情で立っている。
「グリムさん、また明日!」
「カル・エイバース…確認した。また明日、カルは元気だ」
「うん、ありがとう!」
そう言ってネックレスを翳し、戻って行った。
祠から、カルは自宅に戻る途中、モリスが荷車が轍にはまってしまい、苦戦しているのを見つけた。
「モリスさん、大丈夫ですか?」
「おう、カル。ちょっとしくじっちまった、手伝ってくれ」
「はい、任せて下さい」
そう言って、カルは荷車をひょいっと持ち上げる。
数100キロはありそうな、荷車だった。
「はい、これで大丈夫です。モリスさんそれじゃ、また」
カルは何事も無かったように立ち去って行った。
モリスは驚いた表情で、立ち去るカルを見続けていた…




